Trapcode Particular(トラップコード パーティキュラー)は、After Effectsでパーティクルを扱うプラグインです。
煙・炎・火の粉・雪・光の粒など、粒子の集合による多様なビジュアル表現を作成できます。
この記事では、現在の入手方法と主要パラメーターの役割を項目ごとに解説します。
Trapcode Particularの入手方法
Particularの単体販売は終了しています。
現在は次のいずれかのプランを契約して利用します。
| 製品 | Particularの扱い |
|---|---|
| Trapcode Suite | Particularを含む12製品のセット。単体売りはなし |
| Red Giant Complete | Trapcode Suiteの全ツールを含む。個人向け 年間116,000円(税込) |
| Maxon One | Red Giant CompleteにCinema 4Dなどを加えたもの |
Trapcode Suiteに収録されている12製品は次のとおりです。
- Trapcode Particular(パーティクル)
- Trapcode Form(グリッド状のパーティクル)
- Trapcode Mir(3Dのメッシュ)
- Trapcode Tao(3Dのジオメトリ)
- Trapcode GEO
- Trapcode 3D Stroke(線)
- Trapcode Shine(光線)
- Trapcode Starglow(星型のグロー)
- Trapcode Lux(ライトの可視化)
- Trapcode Horizon(背景)
- Trapcode Echospace
- Trapcode Sound Keys(音に合わせる)
まず無料で試す
MyMaxonアカウントを作成し、Maxon Appからインストールすると14日間、透かしなしで試せます。
購入前に、手元のAfter Effects環境で正常に動作するか確認することをおすすめします。
動作環境
| After Effects | CC 2025 / CC 2026 |
|---|---|
| Windows | Windows 10 v22H2 / Windows 11 |
| macOS | macOS 14 以降 |
Trapcode ParticularのDesignerとプリセット
Trapcode Particularには、パーティクルのエフェクトを画面で見ながら組み立てるDesignerがあります。
刷新されたDesignerでは、プリセットの検索とナビゲーションが改善されました。
プリセットは355種類以上あります。
どのプリセットも、あとから細かく変えられます。
まず触るパラメーターは4つ
Particularは設定項目が多いため、まずは次の4つを調整して基本挙動を確認するのがおすすめです。
| パラメーター | 場所 | 何が変わるか |
|---|---|---|
| Particles/sec | Emitter | 粒子の放出量。数値が大きいほど密度が高くなる |
| Emitter Type | Emitter | 粒子の放出源の形状(Point・Box・Sphereなど) |
| Velocity | Emitter | 粒子の初速度(放出される勢い) |
| Life[sec] | Particle | 粒子が消えるまでの寿命(秒) |
Velocityを0、Particles/secを500、Life[sec]を50程度に設定して再生すると、Emitter Typeによる形状の違いが把握しやすくなります。
基本の動きを確認したうえで、必要に応じて以下の詳細パラメーターを調整します。
Trapcode Particularのパラメーター一覧
After Effectsには標準で3種類のパーティクルエフェクトが備わっています。
- CC Particle World:標準エフェクトの中では汎用性が高いが、表現力や細部の制御に制約がある
- CC Particle Systems II:手軽に扱えるが、3D空間への対応や制御パラメーターが限定的
- パーティクルプレイグラウンド:機能は多いが動作が重く、設定が複雑
本格的なパーティクル表現を制作する場合は、細かな制御と表現力に優れたTrapcode Particularの習得が適しています。
Trapcode Particularは設定項目が充実しており、物理シミュレーションからライト連動まで幅広い表現が可能です。
主要な設定グループは次の8つに分類されます。
- Emitter:エミッター(パーティクルを発生させる放出源)の設定
- Particle:個々の粒子の形状・寿命・サイズ・カラーに関する設定
- Shading:ライトの反射や陰影に関する設定
- Physics:重力や風、空気抵抗など物理挙動に関する設定
- Aux System:発生したパーティクルから副次的なパーティクルを放出する設定
- World Transform:パーティクル空間全体の回転や移動に関する設定
- Visibility:カメラ距離に応じた表示・フェードイン/フェードアウトの設定
- Rendering:描画品質や被写界深度、モーションブラーに関する設定
この記事では、各グループ内の主要パラメーターを順に解説します。
Emitter
Particles/sec
1秒あたりに発生するパーティクルの数
Emitter Type
パーティクルを発生させる放出源のタイプを選択します。
- Point:単一の点から全方位に放出
- Box:直方体の領域内から放出
- Sphere:球体の領域から放出(中心付近ほど密度が高くなる)
- Grid:格子状に整列した位置から放出
- Light(s):コンポジション内の3Dライトを放出源に設定(ライト名に「Emitter」を含める必要あり)
- Layer:指定した2D/3Dレイヤーの形状から放出
- Layer Grid:指定したレイヤー上に格子状に整列して放出
※Velocityを0、Particles/secを500、Life[Sec]を50程度に設定して再生すると、各放出源の形状の違いを確認しやすくなります。
Direction
パーティクルが放出される方向を指定します(Directional Spreadを0に近づけると方向の違いが明瞭になります)。
- Uniform:全方向へ均等に放出
- Directional:指定した特定の方向へ放出
- Bi-Directional:指定方向とその正反対の2方向へ放出
- Disc:円盤状の平面に沿って平面的に放出
- Outwards:エミッターの中心から外側へ向かって放射状に放出
その他のEmitter設定
- Position XY / Z:エミッターの中心座標(位置)
- Directional Spread:放出方向に対する粒子の拡散角度
- X, Y, Z Rotation:エミッターの各軸回転角度
- Velocity:放出時の初速度
- Velocity Random:初速度のばらつき度合い
- Emitter size (X, Y, Z):放出源の各軸のサイズ
- Random Seed:粒子の発生パターンの乱数シード値
Particle
Life[sec]
パーティクルが発生してから消滅するまでの寿命(秒数)
Particle Type
描画するパーティクルの形状タイプ
- Sphere:真円の球体粒子
- Glow Sphere:周囲にグロー(発光)を帯びた球体粒子
- Star:星型の粒子
- Cloudlet:雲や煙のような不規則な形状の粒子
- Streaklet:光跡や長時間露光のような軌跡を持つ粒子
- Sprite:任意のテクスチャレイヤーを使用する2D粒子(常にカメラと平行)
- Textured Polygon:任意のテクスチャレイヤーを使用し、3D空間で回転・傾きを持つ板状粒子
※Spriteは常にカメラ正面を向く2D表示、Textured Polygonは3D空間の向きを反映するポリゴンとして機能します。
Texture – Time Sampling
SpriteまたはTextured Polygon使用時に、ソースレイヤーのどのフレームを参照するかを指定します。
- Current Time:コンポジションの現在時間と同期して再生
- Start at Birth – Play Once:粒子の発生時に先頭から1度だけ再生
- Start at Birth – Loop:粒子の発生時に先頭からループ再生
- Random – Still Frame:ランダムな1フレームを静止画として保持
- Split Clip – Loop:ソースレイヤーのデュレーションを均等分割して割り当てループ再生
その他のParticle設定
- Life Random:寿命(Life)のばらつき度合い
- Sphere Feather:球体粒子の輪郭のぼかし幅
- Rotation:粒子の回転角度や回転速度の設定
- Size / Size Random:粒子の基本サイズとサイズのばらつき度合い
- Size over Life:誕生から消滅までの寿命に応じたサイズ変化グラフ
- Opacity / Opacity over Life:基本不透明度と寿命に応じた不透明度変化グラフ
- Color / Color over Life:基本カラー設定と寿命に応じたグラデーション変化
- Transfer Mode:描画モード(Normal、Add、Screen、Lightenなど)
Shading
- Shading:コンポジション内のライトから影響を受けるかどうかの切り替え
- Ambient / Diffuse:環境光と拡散反射光の強さ
- Specular Amount / Sharpness:ハイライト(鏡面反射)の強さとシャープさ
- Reflection Map / Strength:環境反射用マップと反射の強さ
- Shadowlet for Main / Aux:擬似的なセルフシャドウ(影)の付加設定
Physics
パーティクルの運動や物理シミュレーションを制御します。
Physics Model
- Air:空気抵抗や風、乱流などの大気環境をシミュレート
- Bounce:床や壁となるレイヤーに衝突してバウンドする動きをシミュレート
Air設定
- Air Resistance:空気抵抗の強さ(放出後の減速度合い)
- Spin Amplitude / Frequency:回転運動の振幅と発生頻度
- Wind (X, Y, Z):各軸方向へ吹き付ける風の強さ
- Turbulence Field:気流の乱れ(乱流ノイズ)による複雑な揺らぎの適用
- Spherical Field:球状の力場による粒子の押し出しや引き込み
Bounce設定
- Floor Layer / Wall Layer:衝突対象となる床・壁の3Dレイヤーを指定
- Collision Event:衝突時の挙動(Bounce:跳ね返り、Slide:滑走、Stick:吸着、Kill:消滅)
その他のPhysics設定
- Gravity:重力の強さ(正の値で下方向へ加速)
- Physics Time Factor:Particular内の物理シミュレーション速度(0で動きを完全停止)
Aux System
メインのパーティクルを親として、軌跡や衝突時に子パーティクルを発生させる設定です。
Emit
- Off:Auxパーティクルを発生させない
- At Bounce Event:床や壁への衝突時にAuxパーティクルを発生(雨滴の跳ね返りなど)
- Continuously:メイン粒子の移動に伴い軌跡のように継続発生(煙の尾引きなど)
その他のAux System設定
- Emit Probability:メイン粒子のうちAux粒子を発生させる親粒子の確率(割合)
- Life / Type / Velocity / Size:Aux粒子の寿命・形状タイプ・初速度・サイズ設定
- Color From Main:親パーティクルのカラーを受け継ぐ割合
- Inherit Velocity Aux:親パーティクルの移動速度をAux粒子へ引き継ぐ割合
- Start/Stop Emit [% of Life]:親粒子の寿命の中でAux粒子の放出を開始・終了するタイミング(%)
World Transform
Particularのパーティクル空間全体を一括で移動・回転させる設定です。
- XYZ Rotation W:パーティクル空間全体の各軸回転角度
- XYZ Offsets W:パーティクル空間全体の各軸平行移動(オフセット)
Visibility
- Far Vanish:カメラから遠ざかり完全に非表示(カリング)となる最遠距離
- Far Start Fade:遠景側でフェードアウトが始まり始める距離
- Near Start Fade:近景側でフェードインが始まり明瞭に見える距離
- Near Vanish:カメラに近づきすぎて完全に非表示となる最近接距離
- Z buffer:他の3Dレイヤーとの前後関係を正しく遮蔽するための深度マップレイヤー指定
Rendering
Render Mode
- Motion Preview:描画負荷を抑えて軽快にプレビューするモード
- Full Render:最終出力用の高品位レンダリングモード
Depth of Field
- Off:被写界深度(ボケ効果)を無効化
- Camera Settings:After Effectsの3Dカメラの被写界深度設定を反映
Motion Blur
- Off:モーションブラーを無効化
- Comp Settings:コンポジション設定のシャッター開角度に連動
- On:コンポジション設定に関わらず常にブラーを適用
- Type – Linear:直線補間による軽量なブラー計算
- Type – Subframe Sample:サブフレームをサンプリングする精密で高精度なブラー計算
- Opacity boost:高速移動でブラーが広がり薄くなった線の不透明度を強調(火花の軌跡など)
After Effectsの各種基本操作やプラグイン活用法は、まとめ記事でも解説しています。

パーティクルをループアニメーション化する手順はこちらで解説しています。

粒子を床や壁にバウンドさせる詳細な設定方法はこちらです。

標準エフェクトのみでパーティクルを作成する手順はこちらで紹介しています。

パーティクル表現やElement 3Dを活用した関連記事もあわせてご覧ください。


Trapcode Particularでできる複合表現とシミュレーション
複数のパーティクルシステムを、同じ3D空間に配置できます。
親のエミッターから、1つまたは複数の子のエミッターを放射させる親子関係を組めます。
この仕組みで、長いエミッターの連鎖も作れます。
物理エンジンには、群れや、捕食者と被食者のような振る舞いが用意されています。
跳ね返りと空気の物理を組み合わせたり、流体のシミュレーションを作ったりもできます。
ここで挙げた機能は、2026年9月23日時点のMaxon公式ページの記載にもとづきます。
まとめ
- Particularは、煙・炎・雪・光などの多彩な粒子表現を作成できる標準的な定番プラグイン
- 単体販売は終了。Trapcode Suite、Red Giant Complete、Maxon Oneのいずれかに含まれる
- Maxon Appから14日間、透かしなしで試せる
- まずはParticles/sec・Emitter Type・Velocity・Life[sec]の4項目から調整すると挙動を把握しやすい
- パラメーターは膨大だが、目的の表現に応じて触る項目を絞り込むのが効率的
ほかの記事はAfter Effectsの使い方まとめからご覧いただけます。
さらに学びたい・環境を整えたい方へ
基本操作を押さえたうえで本格的な映像演出を体系的に学びたい場合は、実践的な演出テクニックを扱う書籍の活用も有効です。
購入前に目次や対応するAfter Effectsのバージョンをご確認ください。
