After Effects本体が快適に動いていても、プラグインを入れた途端に重くなることがあります。
プラグインによって負荷のかかるパーツが異なるためです。
この記事では、どのプラグインがどのパーツを要求するのかを種類別に整理します。
使用するプラグインに合わせて、強化すべきパーツを判断できるようになります。
プラグインは大きく3種類に分かれる
要求するパーツで分類すると、主に次の3つに分かれます。
| 種類 | 負荷がかかる場所 | 代表例 |
|---|---|---|
| GPU依存型 | GPU・VRAM | 3Dオブジェクト系、パーティクル系、光学系 |
| CPU依存型 | CPU・メモリ | ノイズ除去、トラッキング、時間補間 |
| メモリ依存型 | メモリ容量 | 高解像度素材を扱うもの全般 |
どの型を多用するかによって、優先して強化すべきパーツが変わります。
用途に合わない過剰な構成を選ぶ必要はありません。
① GPU依存型:VRAM容量が重要
3Dオブジェクトを扱うプラグインや、大量のパーティクルを発生させるプラグインはGPUの処理能力を消費します。
ここで重要になるのはGPUの計算速度だけでなく、VRAMの容量です。
VRAMが不足すると、プレビュー描画が乱れたりエラーで処理が停止したりします。
該当するプラグインの例
- 3Dオブジェクト系:モデルを読み込んでAE上でレンダリングするもの
- パーティクル系:大量の粒子を発生させて物理演算を行うもの
- 光学系:レンズフレアやグローなど光の表現を付与するもの
必要なVRAMの目安
| 作業内容 | VRAM目安 | 該当GPU |
|---|---|---|
| フルHDで軽めのパーティクル | 8GB | RTX 5060 / 5070 Laptop |
| フルHD〜4Kで3Dオブジェクト | 12GB以上 | RTX 5070 |
| 4Kで大量のパーティクル・複数の3D要素 | 16GB以上 | RTX 5070 Ti / 5060 Ti 16GB |
注意点として、ディスプレイを複数接続していると画面出力だけでVRAMを消費します。
デュアルモニター環境では、目安より1ランク上の容量を確保しておくと安心です。
② CPU依存型:コア数とメモリ容量が重要
ノイズ除去、トラッキング、フレーム補間といった処理は主にCPUで演算されます。
これらの処理はマルチフレームレンダリング(MFR)の恩恵を受けやすい特徴があります。
ただし、十分なメモリ容量が確保されていないとCPUコアの性能を活かしきれません。
必要なメモリの目安はコア数×4GB+20GBで、詳細はAfter Effectsに必要なPCスペックにまとめています。
該当するプラグインの例
- ノイズ除去・グレイン処理:フレームごとに解析処理を行うもの
- トラッキング系:映像を解析して被写体の動きを追従・検出するもの
- 時間補間・リタイミング:動きを補間して中間フレームを自動生成するもの
これらのプラグインを多用する場合は、GPUよりもメモリ容量への予算配分を優先してください。
③ メモリ依存型:扱う素材の解像度で決まる
プラグインの種類にかかわらず、扱う素材の解像度が高くサイズが大きいほどメモリ消費量は増加します。
4K素材を複数レイヤーで重ねると、短時間のプレビューでもメモリ領域を大きく圧迫します。
| 素材の解像度 | レイヤー数の目安 | 推奨メモリ |
|---|---|---|
| フルHD | 10〜20レイヤー | 32GB |
| フルHD | 多数のレイヤー・重いプラグイン | 64GB |
| 4K | 一般的な構成 | 64GB |
| 4K | 多レイヤー・3D併用 | 96GB以上 |
プラグイン導入前に確認すべきチェック項目
- 対応バージョン:使用しているAfter Effectsのバージョンに対応しているか確認します。
最新のメジャーアップデートに即座に対応していないプラグインも存在します - Apple Silicon対応(Macの場合):主要プラグインの多くはネイティブ対応していますが、古い製品や個人開発のプラグインは事前確認が必要です。
Mac環境での動作検証についてはMacでAfter Effectsは快適に動く?で解説しています - マルチフレームレンダリング対応:非対応のプラグインがコンポジション内に1つでも含まれていると、
該当コンポジションでMFRが無効化され、CPUコア数を活かせない場合があります - VRAM要件:GPU依存型プラグインは推奨VRAM容量が明記されていることが多いため、
購入前に導入環境のグラフィックボード仕様と照合してください
特に3つ目のMFR対応状況は見落としやすいため注意が必要です。
「高コアなCPUを導入したのに処理速度が上がらない」場合、非対応プラグインによるMFR無効化がボトルネックになっているケースがあります。
使用プラグインに応じたおすすめ構成例
| よく使うもの | 優先するパーツ | 推奨構成の例 |
|---|---|---|
| 3D・パーティクル中心 | GPU(VRAM 12GB以上) | RTX 5070以上+メモリ64GB |
| ノイズ除去・トラッキング中心 | CPUコア数とメモリ | 8〜16コア+メモリ64GB以上 |
| 色調整・合成中心 | メモリ | 8コア+メモリ64GB(GPUはミドルクラスで十分) |
| 4K素材が多い | メモリとストレージ | メモリ64GB以上+キャッシュ用高速SSD |
GPU重視の構成なら
VRAM 16GBを搭載したグラフィックボードを採用した構成です。
GPUレンダラーやパーティクル系プラグインを多用する環境で高い効果を発揮します。
メモリ重視の構成なら
標準でメモリ64GBを搭載した構成です。
CPU依存型のプラグインを多用する場合や、4K解像度の素材をメインで扱う作業に適しています。
既存PCのメモリを増設する場合
現在使用しているPCのメモリが32GBの場合、メモリ増設は費用対効果が高く体感しやすい改善策です。
マザーボードの空きスロット数および対応するメモリ規格・上限容量を確認したうえで増設してください。
まとめ
After Effectsのプラグインは、GPU依存型・CPU依存型・メモリ依存型の3つに大別されます。
日常的に多用するプラグインの傾向を把握することで、無駄のないPCスペック選定が可能になります。
- 3D・パーティクル処理を多用する:VRAM 12GB以上
- ノイズ除去・トラッキング処理を多用する:CPUコア数とメモリ容量
- 全用途に共通する基盤:メモリは64GBを基準に検討
PC各モデルの詳細な比較については、After Effects向けPC比較で予算と搭載メモリ容量から絞り込んで確認できます。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
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