Mayaの新機能を、バージョン順にまとめました。
対象は2023年11月の2024.2から2026年7月の2027.2までの11バージョンです。
内容はオートデスクのAREA JAPAN「Maya 機能紹介」の記載に基づきます。
新しいバージョンから順に掲載しています。
オートデスクは毎年3月ごろにメジャーバージョンをリリースし、その後に小数点のポイントアップデートを重ねます。
Maya 2027.2(2026年7月)
MotionMakerを自社や個人の独自データで学習可能になったバージョンです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| MotionMakerの独自データ学習 | 手持ちのモーションキャプチャやキーフレームアニメーションからカスタムモデルを学習可能。ソースの準備、標準キャラクタの定義、アクションスタイルの作成、タグ付け、書き出し、学習の手順で処理する |
| カスタム標準キャラクタの定義 | アトリビュートエディタでジョイントペア交差、歩行ジョイント、ターミナルジョイント、スキップジョイント、コンタクトジョイントを定義可能 |
| 学習したモデルの割り当て | 学習ジョブをモニタで確認し、モデルパッケージをMotionMakerライブラリに追加してジェネレータノードから割り当てる |
| スマートベベルの高速化 | 高密度メッシュで処理速度が最大20倍、メモリ使用量が22分の1に改善。フィルタタイプを誤って解除しても後から再設定可能 |
| Arnold for Maya 5.6.2 | ガウシアンスプラッティング対応、Noiceデノイザーの品質向上、Shader to RGBAノードとTone zonesノードを追加 |
| USD for Maya 0.37 | アセット関連の機能更新 |
Maya 2027.1(2026年5月)
Maya 2027で追加された機能のブラッシュアップが中心です。
編集ワークフローの整備が主な更新点です。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| OpenTimelineIO対応 | カメラシーケンサでタイムラインデータをOTIO形式でインポート・エクスポート可能。外部編集ツールとのデータ連携に対応 |
| ショット作成の改善 | 選択したトラック上やタイムスライダの選択範囲から直接ショットを作成可能 |
| シーケンサのオーディオ整理 | シーケンスに紐づいたオーディオのみを再生可能。タイムスライダのオーディオメニューに「シーケンササウンドを使用」を追加 |
| プレイブラストの表示サイズ | 「ウィンドウから」「レンダー設定から」「カスタム」「イメージアトリビュートから」の4通りで出力解像度を指定可能 |
| MotionMakerの表示改善 | フレームレンジがクリップとアクティブウィンドウに表示されるよう改善。標準キャラクタ名からadsk_の接頭辞が削除され視認性が向上 |
| スマートベベルの改善 | 交差するエッジが多い形状でのエラーを低減。コーナーの尖りや鋸歯状の乱れを抑制 |
Maya 2027(2026年3月)
スキニングワークフローが大きく刷新されたメジャーバージョンです。
ngSkinToolsが標準機能として統合されました。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| スキンツール | ngSkinToolsをベースにした統合ツールセット。レイヤベースのシステム、高度なマスキング、ミラーツールをMaya内で利用可能。非破壊での調整と反復作業に対応 |
| スマートベベル | 複数エッジに作用し、サーフェスに沿って双方向へ拡張。トポロジではなくサーフェス形状に沿って処理するため、複雑なメッシュでも整った結果を生成 |
| MotionMakerの馬キャラクタ | 標準キャラクタ「adsk_equine」を追加。歩行や走行の学習済みモデルを利用でき、ジャンプ動作も設定可能 |
| Autodesk Assistant | ソフトウェア内から機能解説やワークフロー情報を検索できるAIアシスタントツール |
| シーケンサの更新 | ショットのトリミングとタイムスケーリングがエッジのドラッグ操作に対応。ショットグループの挙動改善に加え、専用プレイブラストメニューと新規ワークスペースを追加 |
| Flow Studioへの接続 | ステータスラインのボタンからクラウドのAI 3Dツールセットへアクセス可能。実写映像からキャラクターアニメーションを生成し、Mayaへインポート可能 |
Maya 2026.3(2025年11月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| ダイナミックジオメトリアトリビュート | キャラクタのデフォメーション品質を向上。アニメーション連動のしわなどプロシージャルな効果を生成でき、リグの不具合箇所の特定も容易化 |
| アニメートインコンテキストの改善 | カメラシーケンサと連携した操作性が見直され、ショット制作の流れを直感的に把握可能 |
| LookdevX 1.10.0 | カラーマネジメントおよびジェネレーティブテクスチャAPIを強化 |
| Bifrost 2.15.0.0 | リジッドボディダイナミクス(剛体シミュレーション)を初実装 |
| USDアセットリゾルバ | 外部参照の解決機能によりプロジェクトの可搬性が向上 |
| Arnold MtoA 5.5.4 | レンダリング処理を最大3倍高速化 |
Maya 2026.2(2025年8月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| MotionMakerの更新 | エディタレイアウトの保存、ラインカラーの設定、ホットキーのカスタマイズに対応 |
| LookdevX 1.9.0 | MaterialXノードのプレビュー機能を追加。外部ファイルへのリンクを維持したまま編集可能 |
| USD for Maya 0.33 | USD 24.11と25.05の両バージョンに対応。ライトおよびカメラのアニメーションカーブの入出力に対応 |
| Arnold MtoA 5.5.3 | VDBポイントデータのレンダリング、GPUでのトゥーンシェーダおよび輪郭フィルタに対応 |
Maya 2026.1(2025年6月)
新機能「MotionMaker」が初搭載されたバージョンです。
機械学習を活用したキャラクターアニメーション制作ワークフローがここから導入されました。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| MotionMaker | 機械学習を活用し、キャラクターアニメーションの制作工数を大幅に短縮する新ツール |
| Bifrostリギングモジュールフレームワーク | Bifrost上でキャラクターリグを構築するためのモジュール式コンパウンドベースシステム |
| USD for Maya 0.32 | エクスポート時にカメラ属性のアニメーションカーブを保持可能 |
Maya 2026(2025年3月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| Golaemの同梱 | 群集シミュレーションとキャラクタレイアウトプラグイン「Golaem」がMedia & Entertainment Collectionの同梱対象に追加 |
| ボリュームブーリアン | モデリングツールセットに新規追加 |
| MLデフォーマの拡張 | 複数のデフォーマ結果を一括学習し、近似シェイプを高速に出力可能 |
| Bifrostのリキッドソルバー | リギングモジュールおよびグラフ構造に対応し、プロシージャルなリグやエフェクトの構築が可能 |
Maya 2025.3(2024年10月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| グラフエディタのキーサイズ | ビューのズームレベルに応じてキーフレームの表示サイズを自動調整するオプションを追加 |
| 統合ブール演算エンジン | Mayaと3ds Maxでブール演算エンジンが共通化され、処理の信頼性と結果の予測性が向上 |
| OpenPBRシェーダ | Arnoldに実装され、金属反射や光沢表現の物理的一貫性が向上。LookdevXでもサポート |
| Bifrost 2.11.0.0 | テクスチャサンプリング機能と新規データブラウザを追加。Flow Wedgeによるクラウドシミュレーション実行に対応 |
Maya 2025.2(2024年7月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| MLデフォーマ | 機械学習により複雑なデフォメーション処理を近似。高負荷なキャラクタリグや群集シーンの描画・再生を高速化 |
| USD for Maya 0.29 | USDブレンドシェイプの読み込みに対応 |
| LookdevX 1.5.0 | ランプノードを追加し、シェーダグラフ内のグラデーション編集が効率化 |
| Arnold for Maya 5.4.2.1 | トゥーンシェーダのトーンマッピングおよびノイズ除去処理を改善 |
Maya 2025.1(2024年5月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| ドープシートエディタの改善 | Maya 2025で刷新されたエディタの操作性と安定性をブラッシュアップ |
| スマート押し出しの改善 | Maya 2025で導入されたスマート押し出しの挙動を改良 |
| プレイブラストの露出制御 | プレビュー出力時にガンマ値および露光レベルの調整が可能 |
| Arnoldレンダービューのスナップショット | レンダリング結果の比較機能を強化 |
| LookdevXの更新 | ノードライブラリの追加、および未使用の入力ポート・ノードを非表示にする機能を追加 |
| Bifrost 2.10.0.0 | 新規ノードライブラリ、リギングノード、更新版SDKを同梱 |
Maya 2025(2024年3月)
モデリングおよびアニメーションの中核ツールが大幅に刷新されたメジャーバージョンです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| スマート押し出し | インタラクティブに面を押し出し・自動カット・結合できるスマート押し出し機能を3ds Maxに続いて導入 |
| 新しいドープシートエディタ | UIと操作体系を一新し、大規模アニメーションのキー調整を効率化 |
| モーショントレイルエディタ | アニメーションの軌道を視覚化・直接編集できる専用エディタを追加 |
| ポリゴンベベルフィルタ | 角度や条件に応じてベベル適用対象のエッジを柔軟にフィルタリング可能 |
| BOSS | Bifrost Ocean Simulation Systemにより海洋波シミュレーションに対応 |
| 液体シミュレーションのメッシュ化 | Bifrostの液体パーティクルからポリゴンメッシュへの変換速度を向上 |
| LookdevXとMaya-USDの改善 | USDパイプラインにおけるマテリアル作成やチーム協調作業の効率を向上 |
Maya 2024.2(2023年11月)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| LookdevXの機能強化 | USDシェーディンググラフを作成・編集するツールセットの機能を拡張 |
| リトポロジのシンメトリ | エッジフローの特徴を保持したまま左右対称なトポロジを再構築可能 |
| タイムスライダのキーフレームカラー | キーフレームの種類(通常キー、ブレイクダウン等)をカラーで視覚的に識別可能 |
どのバージョンを使うべきか
キャラクタースキニングの作業が多い場合は、Maya 2027が大きな分岐点となります。
定番プラグインだったngSkinToolsが標準機能として統合されたため、追加導入なしでレイヤベースの高品質なウェイト調整が可能です。
アニメーション制作の効率化を重視するなら、Maya 2026.1以降が候補になります。
機械学習ツールのMotionMakerが2026.1で初搭載され、2027.2では手持ちデータによる独自学習までカバーされました。
ハードサーフェスモデリング中心であれば、Maya 2027のスマートベベルが作業効率を大きく引き上げます。
ブーリアン結合後のメッシュ整理を手作業で行っている場合、トポロジに依存せずエッジ処理できるため修正工数を大幅に削減できます。
なお2027の初期バージョンでは結果が荒れるケースがあるため、不具合修正が進んだ2027.1や2027.2の利用を推奨します。
ただし制作プロジェクトの途中でバージョンアップを行うと、リグ挙動やシェーダの見え方に差異が生じるリスクがあります。
移行前に必ずテスト用シーンを作成し、既存アセットの互換性を確認してください。
個別の機能の使い方は3DCGの使い方まとめを参照してください。
この記事は2026年9月8日時点で、オートデスクのAREA JAPAN「Maya 機能紹介」の公式記載をもとに確認して作成しています。
各バージョンの公開時期は、CG Channelの各リリース記事の掲載時期に基づいています。
ほかのソフトの新機能まとめもあります。


