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Blender│ノーマルマップのベイク手順|ハイポリの凹凸をローポリに写す

ノーマルマップのベイクは、細かい凹凸のあるハイポリのモデルの「光の当たり方」を画像に写し、少ない面のローポリのモデルに貼る方法です。

ゲームエンジンで、軽いモデルのまま細かく見せたいときに使います。

  • レンダーエンジンを Cycles にする(ベイクは Cycles の機能)
  • ローポリに UV を作り、焼き先の画像(色空間は「非カラー」)を置いた画像テクスチャのノードを選んでおく
  • ハイポリ → ローポリの順に選び、ベイクタイプ「ノーマル」・「選択物 → アクティブ」で「ベイク」
  • 焼いた画像は「ノーマルマップ」のノードを通して、BSDF の「ノーマル」につなぐ

この記事の画像と数値は、2026年9月29日に Blender 5.2.1 LTS で、猿の頭(Suzanne)を使って試した結果です。

操作の名前は、Blender の日本語の表示に合わせています。

2026年10月12日と15日に撮影した画面と、その結果は、それぞれの節に日付を添えています。

目次

試した結果

500面のローポリと、それを細分化して雲模様で凹凸を付けた31,488面のハイポリを用意し、1024×1024 の画像にベイクしました。

左からハイポリ(31,488面)、ローポリ(500面)、ノーマルマップを貼ったローポリ、焼いたノーマルマップの画像。ノーマルマップを貼ったローポリにはハイポリの凹凸の陰影が出ている

ノーマルマップを貼ったローポリには、ハイポリの細かい凹凸の陰影が出ました。

一方で、輪郭(シルエット)はローポリのままで、耳のふちなどの角ばった形は変わりません。

ノーマルマップは光の当たり方を変えるだけで、形そのものは変えないためです。

ベイクにかかった時間は0.8秒でした(CPU、サンプル数32)。

2026年10月12日に撮影した、Blender 5.2.1 LTSの日本語表示の画面です。

左がローポリ、右がハイポリのモデルです。

Blenderの正面ビューで左のローポリ球と右の凹凸付きハイポリ球を比較し、Nパネルを表示した画面
撮影日:2026-10-12。Blender 5.2.1 LTS/Windows 11 Pro (10.0.26200)。アプリ内で実行したPythonスクリプトで作成した作業用サンプルの実画面。左はUV球16分割・リング8、右は64分割・リング32にディスプレイスメントを追加したモデル。比較しやすいよう離して表示した準備例で、ノーマルマップのベイク結果ではありません。

アウトライナーには、「HighPoly」と「LowPoly」の名前のオブジェクトが2つ並び、ローポリを選んでいます。

Nパネルの「アイテム」タブでは、ローポリの位置Xは-1.5 m、スケールは1.000、寸法は2 m・2 m・2 mでした。

ハイポリを写すときは、2つのモデルの大きさと位置を、先にそろえておきます。

手順

1. 準備

  1. プロパティの「レンダー」で、レンダーエンジンを Cycles にする
  2. ローポリに UV を展開する(UV が重なっていないこと)
  3. ローポリのマテリアルに「画像テクスチャ」のノードを足し、新しい画像(例:1024×1024)を作る
  4. その画像の色空間を「非カラー」にする
  5. 画像テクスチャのノードをクリックして、選んだ状態(アクティブ)にしておく

ベイクの結果は、マテリアルの中でアクティブになっている画像テクスチャのノードに書き込まれます。

UV の展開は、BlenderのUV展開の基本で紹介しています。

2. ベイクする

  1. オブジェクトモードで、ハイポリをクリックし、Shift を押しながらローポリをクリックする(ローポリがアクティブ)
  2. 「レンダー」→「ベイク」の「ベイクタイプ」を「ノーマル」にする
  3. 「選択物 → アクティブ」をオンにする
  4. 「押し出し」(ケージの押し出し)を少し入れる(今回は 0.05)
  5. 「ベイク」を押す

2026年10月15日に、Windows 11 Pro上のBlender 5.2.1 LTSで、下の練習用データのコピーを使って、この設定でベイクしました。

ファイルを開いた直後のベイクタイプは「統合」だったので、「ノーマル」に変えています。

Blender 5.2.1 LTSのレンダープロパティでベイクタイプをノーマル、スペースをタンジェント、選択物→アクティブをオンにし、LowとHighを選んだベイク前の画面
2026-10-15撮影。Blender 5.2.1 LTS、Windows 11 Pro (10.0.26200)。練習用データのnormal-ready.blendのコピーで、LowとHighを選び(Lowがアクティブ)、ベイクタイプを「ノーマル」、スペースを「タンジェント」、「選択物 → アクティブ」をオン、押し出しを0.05 mにした、ベイクを押す前の実機画面。下の画像エディターの焼き先の画像はまだ黒い(ウィンドウのタイトルバーのみ切り取り)。

「ベイク」を押すと、黒かった焼き先の画像に、凹凸の向きを表す色が入りました。

Blenderでノーマルのベイクを実行したあと、画像エディターの焼き先の画像に青紫を中心とした凹凸の向きの色が入った画面
2026-10-15撮影。Blender 5.2.1 LTS、Windows 11 Pro (10.0.26200)。「ベイク」を押したあと、画像エディターの1024×1024の焼き先の画像に、凹凸の向きを表す色が入った実機画面。PNGとして保存する前の状態(ウィンドウのタイトルバーのみ切り取り)。

焼けたら、画像エディターの「画像」メニューから保存します(保存もパックもしないと、Blender を閉じたときに消えます)。

今回は、「画像」→「保存」で、PNG(RGB、8ビット)の設定で、normal_bake.png という名前で保存しました。

3. 貼る

  1. 焼いた画像の画像テクスチャのノードを、「ノーマルマップ」のノードの「カラー」につなぐ
  2. 「ノーマルマップ」のノードの「ノーマル」を、プリンシプル BSDF の「ノーマル」につなぐ
  3. ハイポリは隠すか、消す

2026年10月15日の確認では、ハイポリを隠し、焼いた画像を「ノーマルマップ」のノードを通して、プリンシプル BSDF の「ノーマル」につないで見え方を比べました。

このノードの接続とハイポリを隠す準備は、Blenderの中でPythonを実行して行ったため、手で配線する操作は確認に含めていません。

「ノーマルマップ」のノードの「強さ」を、画面で0から1に変えると、ローポリの表面に細かい凹凸の陰影が出ました。

画像テクスチャからノーマルマップのノードを通してプリンシプルBSDFのノーマルへつなぎ、強さ1でローポリに凹凸の陰影が出たBlenderの画面
2026-10-15撮影。Blender 5.2.1 LTS、Windows 11 Pro (10.0.26200)。Highを隠し、焼いた画像(色空間は非カラー)を「ノーマルマップ」のノードを通してプリンシプルBSDFの「ノーマル」へつなぎ、強さを1にしたLowのマテリアルプレビューの実機画面。ノードの接続は手で配線したものではない(ウィンドウのタイトルバーのみ切り取り)。

強さを変えても、ローポリの輪郭は変わらず、面数と頂点の位置も同じでした。

Blenderのプリファレンスの「アドオン」でも、使っている版と、拡張機能の一覧を確認できます。

BlenderのPreferencesに表示されたアドオン一覧とCycles設定
2026-10-12撮影。Blender 5.2.1 LTS、Windows 11 Pro (10.0.26200)。実機画面、原寸保存。

うまく焼けないとき

症状見直すところ
一部が赤や緑の色になる・模様が抜ける「押し出し」「レイの最大距離」を少し大きくする。ハイポリとローポリの位置がずれていないか
画像が更新されない・狙った凹凸が出ないハイポリ→ローポリの選ぶ順番(ローポリがアクティブ)
つなぎ目に線が出る「余白」を大きくする。UV のアイランドの間をあける
陰影が逆に見える画像の色空間が「非カラー」か。ゲームエンジンの形式(OpenGL と DirectX で緑の向きが逆)

今回の結果でも、耳のふちや目のまわりなど、ハイポリとローポリの形の差が大きい所に、赤や緑の点が出ました。

練習用データでベイクして保存する

Blender練習用データをダウンロード(ZIP・約2.1MB)

ZIPを別フォルダーへ展開してから開き、元のファイルを上書きせずコピーで試してください。

Blender 5.2.1 LTSで生成し、背景実行でデータと処理を検証したものです。

2026年10月12日に、ローポリとハイポリの画面を撮影しました。

2026年10月15日には、normal-ready.blend のコピーで、ベイク・画像の保存・ノーマルマップの強さの切り替えを画面から操作して確かめました(この節の最後に結果をまとめています)。

ノードを手で配線する操作と、Unityへの取り込みは、確認に含めていません。

normal-ready.blend は Low(焼き先500面)と High(焼き元31,488面)、UV、非カラーの1024×1024画像、選択物→アクティブを用意した入力です。

カメラと照明を含まないベイク用データなので、陰影はマテリアルプレビューで確認します。

  1. Lowをアクティブにし、LowとHighの2つが選択されているか確認する
  2. Lowの画像テクスチャをアクティブにし、ノーマル・タンジェント空間・押し出し0.05でベイクする
  3. 画像エディターで結果を確認し、元の画像と別の名前で保存する
  4. 「ノーマルマップ」を通してBSDFのノーマルへつなぎ、Highを非表示にして陰影を比べる
  5. 別名でblendファイルも保存する

2026年10月2日に Blender 5.2.1 LTSの背景実行で再検証しました。

ベイクした画像にRGBの変化が入り、Lowの面数は500のままでした。

normal-baked.blend は、結果画像をパックし、ノーマルマップ経由で接続した比較用ファイルです。

タンジェント空間のノーマルマップでは、平坦な部分が青紫になるのは通常の値で、色だけでは選択順の誤りを判定できません。

赤や緑も法線の向きを表す成分なので、点の色だけで失敗と決めず、貼り付け後の不自然な陰影と照合します。

画像が更新されなければアクティブ画像ノードと保存先、模様が抜ける場合はUVと投射距離・位置を順に確認します。

元に戻すには、接続したノーマルマップを外すか、未編集の練習用blendファイルを開き直します。

画面で操作して確かめた結果(2026年10月15日)

2026年10月15日に、Windows 11 Pro上のBlender 5.2.1 LTS(日本語表示)で、この練習用データのベイクを画面から操作して確かめました。

normal-ready.blend のLowは500面です。

Highは500面にサブディビジョンサーフェスとディスプレイスのモディファイアーを付けたもので、モディファイアーを反映した面数は31,488面でした。

焼き先の画像は1024×1024で、色空間は「非カラー」です。

レンダーエンジンはCycles(CPU、サンプル数32)です。

開いた直後のベイクタイプは「統合」だったので、「ノーマル」に変えました。

スペースの「タンジェント」、「選択物 → アクティブ」のオン、押し出し0.05 m、レイの最大距離0 m、余白16 pxは、ファイルの設定のままです。

「ベイク」を押す前の焼き先の画像は、全体が黒でした。

ベイクのあと、画像エディターの「画像」→「保存」で、PNG(RGB、8ビット)として normal_bake.png に保存しました。

保存したPNGを別のBlenderで開き直して調べると、1024×1024の全1,048,576画素に値が入っていて、色は68,883通りありました。

ベイクの前後と、ノーマルマップの強さを変えたあとで、Lowの面数は500のまま、頂点の位置も同じでした。

強さを0から1に変えると陰影が変わりましたが、ハイポリの陰影と画素単位で一致するかは調べていません。

ベイクにかかった時間は、今回は測っていません。

UVの重なりや投射の漏れなど、うまく焼けない例と、画像をパックする操作は、今回は試していません。

ゲームエンジンに持っていく

焼いたノーマルマップは、ローポリの FBX と一緒に渡し、エンジン側でノーマルマップとして設定します。

書き出しの設定は、BlenderのFBXをUnityに書き出す設定で紹介しています。

まとめ

  • Cycles で、ハイポリ → ローポリの順に選んで「ノーマル」をベイク
  • 焼き先の画像は「非カラー」で、画像テクスチャのノードをアクティブに
  • 貼るときは「ノーマルマップ」のノードを通す
  • 形(輪郭)は変わらない。色だけで失敗を判断せず、実際の陰影とベイク設定を確認する

参考:Blender 5.2.1 LTS でのベイクと描画の結果(2026年9月29日)。

追加確認:Blender公式マニュアル(2026年10月2日取得)と、本文で区別した背景実行の結果。

2026年10月15日に、ベイクと画像の保存、ノーマルマップの強さの切り替えをWindows 11 ProのBlender 5.2.1 LTSの画面で確かめ、該当の節に追記しました。

よくある質問:Blenderでノーマルマップをベイクするときのチェックリスト

ノーマルマップのベイクとは、何ですか?

細かい凹凸のあるハイポリのモデルの「光の当たり方」を画像に写し、少ない面のローポリのモデルに貼る方法です。ゲームエンジンで、軽いモデルのまま細かく見せたいときに使います。

ベイクの前に、何を準備しますか?

レンダーエンジンをCyclesにします(ベイクはCyclesの機能です)。ローポリにUVを展開し(UVが重なっていないこと)、焼き先の画像を作って、色空間を「非カラー」にします。その画像の画像テクスチャのノードをクリックして、アクティブにしておきます。

どの順番で、選びますか?

オブジェクトモードで、ハイポリをクリックし、Shiftを押しながらローポリをクリックします(ローポリがアクティブです)。ベイクタイプを「ノーマル」にして、「選択物 → アクティブ」をオンにし、「押し出し」を少し入れて(この記事では0.05)、「ベイク」を押します。

焼いた画像は、保存しないと消えますか?

画像として保存するか、blendファイルにパックしてからblendファイルを保存しないと、Blenderを閉じたときに消えます。焼けたら、画像エディターの「画像」メニューから保存してください。この記事の練習用データの normal-baked.blend は、結果の画像をパックしています。2026年10月15日の確認では、PNGとして保存する方法だけを画面で試し、パックする操作は確認に含めていません。

ノーマルマップを貼ると、形も変わりますか?

変わりません。ノーマルマップは光の当たり方を変えるだけで、形そのものは変えません。この記事の確認でも、輪郭(シルエット)はローポリのままで、耳のふちなどの角ばった形は変わりませんでした。

一部が赤や緑の色になります。

「押し出し」や「レイの最大距離」を少し大きくし、ハイポリとローポリの位置がずれていないか確認します。ただし、赤や緑も法線の向きを表す成分なので、点の色だけで失敗と決めず、貼り付け後の不自然な陰影と照合してください。タンジェント空間のノーマルマップでは、平坦な部分が青紫になるのは通常の値です。

陰影が逆に見えます、またはつなぎ目に線が出ます。

陰影が逆に見える場合は、画像の色空間が「非カラー」か、ゲームエンジンの形式(OpenGLとDirectXで緑の向きが逆)を確認します。つなぎ目に線が出る場合は、「余白」を大きくし、UVのアイランドの間をあけます。

この記事の結果は、どこまで確認済みですか?

練習用データは、Blender 5.2.1 LTSの背景実行でデータと処理を検証したものです。2026年10月15日に、Windows 11 ProのBlender 5.2.1 LTSで、ベイク・PNGでの保存・ノーマルマップの強さの切り替えを画面から操作して確かめました。ノードを手で配線する操作、画像のパック、うまく焼けない例、Unityへの取り込みは、確認に含めていません。元のファイルを上書きせず、コピーで試してください。元に戻すには、接続したノーマルマップを外すか、未編集の練習用blendファイルを開き直します。メニュー名や仕様は、バージョンで変わることがあるため、Blender公式マニュアルで最新を確認してください。

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