結論:Spineの代わりになる2Dアニメーションソフトは、用途で候補を絞ってから価格で比較します。
用途は「ゲームに組み込むか、動画で書き出すか」の2つに分かれます。
- ゲームに組み込む:ランタイム(ゲームの中で動かす仕組み)があるLive2D CubismかUnity 2D Animation
- VTuber・映像(書き出しで足りる):Live2D Cubism FREE版・Blender・Moho・OpenToonz
- 無料で始める:グリースペンシルを持つBlender
この記事は、Spineの価格や条件が合わず、ほかのソフトを選ぶか決めたい人向けです。
Spineの始め方や使い方は別記事に分け、本記事はSpine以外を選ぶかどうかの判断に絞りました。
→ 関連:Spineとは?初心者向けの始め方
価格・ライセンス・対応OSは2026年10月25日に各公式ページでたしかめた記載で、当方が使っていないソフトの使用感は書いていません。
Spineの代わりを選ぶ前に決めること
先に「Spineの何が要るか」を決めると、候補は2〜3本に絞れます。
見るのは、ボーン・メッシュ・ランタイム・出力先の4つです。
ゲームに組み込むか、動画で書き出すか
いちばん大きな分かれ目は、作ったアニメーションをどこで動かすかでしょう。
- ゲームで動かす:エンジン側で再生するランタイムが要る
- 配信や映像で使う:動画や連番の画像で書き出せれば足りる
Spineの公式では、Unity・Unreal Engine・Godotなど20を超える公式ランタイムが公開されています。
書き出しで足りる人は、ランタイムの有無を気にせず、価格と作りやすさで選べます。
ボーンとメッシュのどちらまで要るか
- ボーン:パーツを骨で動かす仕組み
- メッシュ:1枚の絵を網目で区切って曲げる仕組み
Spineの公式では、Essentialにメッシュは含まれず、メッシュやIKを含むプロジェクトは保存できないと書かれています。
つまりSpine Essentialの代わりを探すなら、ボーンが使えれば候補になります。
Professionalの代わりなら、メッシュの変形まで公式で確認できるソフトが対象です。
候補を切る表
| ソフト | 変形の仕組み(公式の語) | ランタイム・SDK | 主な出力先 | 無料枠 |
|---|---|---|---|---|
| Live2D Cubism | アートメッシュとデフォーマ | Cubism SDK(Unity・Web・Native・Unreal ほか) | ゲーム組み込み・動画・GIF | FREE版(上限つき) |
| Blender | グリースペンシル(2Dアニメ・カットアウト) | なし | 動画・連番 | 全機能が無料 |
| Moho | 確認したページに記載なし | なし | 動画 | 体験版(TRY) |
| Adobe Animate | フレキシボーン・エンベロープデフォーマ | なし(HTML5 Canvas・WebGL・SVGへ書き出し) | Web・動画 | 無料体験のみ |
| OpenToonz | デジタルペイント・撮影(ボーンの記載なし) | なし | 動画・連番 | 全機能が無料 |
| Unity 2D Animation | スプライトのリグ | Unityの中で再生 | Unityのゲーム | Unityに含まれる |
表の「変形の仕組み」は、各公式ページにある語をそのまま使いました。
Mohoは公式トップに機能の説明がなく、価格と対応OSだけの確認です。
Spineの代わりになるソフトの価格とライセンスの比較
価格は、買い切り表示・サブスク・無料の3つの型に分かれます。
円建てはLive2DとAdobe Animateで、SpineとMohoはドル表示です。
価格とライセンスの型の一覧
| ソフト | 価格(2026年10月25日の表示) | 型 | 税表記 |
|---|---|---|---|
| Spine Essential | 69ドル(99ドルからの値引き表示) | 購入後のアップデートは追加料金なし | なし |
| Spine Professional | 379ドル(449ドルからの値引き表示) | 購入後のアップデートは追加料金なし | なし |
| Live2D Cubism PRO | 年15,708円(1年目)・月2,288円・3年40,392円 | サブスク(直近年間売上高1,000万円未満の区分) | 税込 |
| Live2D Cubism FREE | 0円 | 無料(機能に上限) | ー |
| Blender | 0円 | 無料(GNU GPL) | ー |
| Moho Pro 14 | 399.99ドル | BUYの表示(買い切りの明記なし) | なし |
| Moho Debut 14 | 59.99ドル | BUYの表示(買い切りの明記なし) | なし |
| Adobe Animate | 月3,280円(年間プラン・月々払い) | サブスク | 税込 |
| OpenToonz | 0円 | 無料(修正BSDライセンス) | ー |
| Unity 2D Animation | Unity本体の料金に従う(本記事では扱わない) | Unityの契約に従う | ー |
- 出典:Spineの購入(2026年10月25日確認)
- 出典:Live2D Cubism ストア(2026年10月25日確認)
- 出典:Blender License(2026年10月25日確認)
- 出典:Moho 公式サイト(2026年10月25日確認)
- 出典:Adobe Animate(2026年10月25日確認)
- 出典:OpenToonz(2026年10月25日確認)
Live2Dの年間プランは、2年目12,936円、3年目以降11,748円と年数で下がる表示です。
3年分の累計は15,708+12,936+11,748=40,392円で、3年間プランの40,392円と同じ額になります。
まとめて払うか1年ずつ払うかは、支払いの回数の違いだけと読めるでしょう。
商用利用の条件は売上規模で変わる
SpineとLive2Dは、どちらも使う側の売上規模で条件が変わります。
- Spine:年間収益が50万米ドルを超える法人・個人はEnterprise(基本2,499ドル+1名あたり379ドル、1年有効)が必要
- Live2D Cubism PRO:直近年間売上高1,000万円以上は中規模以上の区分(年72,600円から、月10,582円)
- Live2D Cubism FREE:商用利用は一般ユーザーと小規模事業者(年間売上1,000万円未満)に限る
- Live2D Cubism SDK:個人や小規模事業者はライセンス契約と支払いが不要(拡張性アプリケーションを除く)
- Blender・OpenToonz:商用・非商用を問わず無料で、Blenderは作ったものの権利は作った人にあると明記
出典:Live2D Cubism PRO版とFREE版の機能比較(2026年10月25日確認)・Live2D Cubism SDK(2026年10月25日確認)
Spine Educationで商業作品を作ることは禁止と、公式に書かれています。
学割はLive2Dにもあり、3年間のPRO版に76%OFFのクーポンが出る案内です。
対応OS
| ソフト | Windows | macOS | Linux |
|---|---|---|---|
| Spine(トライアル) | 対応 | 対応 | 対応 |
| Live2D Cubism | 10/11の64ビット版 | 13〜26 | 記載なし |
| Moho 14 | 対応 | 対応 | 記載なし |
| OpenToonz | 7 SP1/8.1/10(64bit) | 10.14以上 | 記載なし |
| Adobe Animate | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
Live2Dの公式では、メモリはWindowsで4GB以上(8GB以上推奨)、macOSで8GB以上とされています。
出典:Live2D Cubism Editor 動作環境(2026年10月25日確認)
ゲームに組み込む人の候補
ランタイムが要る人の候補は、Live2D CubismとUnity 2D Animationの2つです。
Live2D Cubism(SDKは初期費用なし)
Live2Dの公式では、Cubism SDKは無料でダウンロードでき、初期費用なしで提供されています。
- 対応:Unity・Native・Web・Java・Unreal Engine(Windowsのみ)・Cocos Creator
- 検証と開発の段階ではライセンス不要で、リリース時に売上規模で契約が要るかが決まる
- 中規模以上の事業者は、リリースの1か月前までに申請と契約が要る
契約料の額は公式ページに書かれていないため、該当する人は公式に問い合わせてください。
出典:Live2D Cubism SDK リリースライセンス(2026年10月25日確認)
→ 関連:Live2Dとは?初心者向けの始め方
Unity 2D Animation(Unityの中で完結)
Unityを使うなら、2D Animationパッケージで完結させる選択もあります。
- 公式の説明:2Dキャラクターをすばやくリグしてアニメーションさせる機能とツールを含むパッケージ
- PSD Importerと組み合わせると、Photoshopの.psbをレイヤーごとのスプライトに取り込める
- 対応表では、Unity 6000.3には13.x、2020.2〜2020.3には5.xが対応
出典:Unity 2D Animation パッケージ 17.0(2026年10月25日確認)
Unity以外のエンジンには持ち出せないため、エンジンを決めていない人には向きません。
→ 関連:SpineをUnityで動かす方法
DragonBonesは今は候補にしない
無料のボーン系ツールとして知られたDragonBonesは、確認日に公式サイトがLoongbonesというクラウド版へ転送されました。
従来のデスクトップ版の配布と最終版の年は確認できなかったため、本記事の表からは外しています。
VTuberや映像で使う人の候補
書き出しで足りる人は、無料枠から試して必要なら有料に進むのが安全です。
Live2D Cubism FREE版
FREE版には、公式の機能比較に次の上限が書かれています。
- パラメータ30・デフォーマ50・パーツ30・アートメッシュ100まで
- テクスチャは2048pxの1枚まで
- 動画・GIF・連番の書き出しは最大1280×720px
- 組み込み用のモデルトラックは保存・書き出し不可
上限を超えると保存できなくなるため、FREE版で作るときは先に数を決めてから始めてください。
出典:Live2D Cubism PRO版とFREE版の機能比較(2026年10月25日確認)
配信で使うなら、2Dと3Dのどちらで活動するかも先に決めておくと迷いが減ります。
→ 関連:VTuberの2Dと3Dの違い
Blender(グリースペンシル)
公式マニュアルでは、グリースペンシルは伝統的な2Dアニメ・カットアウト・モーショングラフィックス・絵コンテに使えると書かれています。
- File→New→2D Animationでテンプレートを開く
- 2D Animationワークスペースが既定で、背景は白、描く面はFront(X-Z)
- 空のフレームに描くと、タイムラインに自動でキーフレームが作られる
ライセンスはGNU GPLで、作ったものの権利は作った人にあると公式に明記されています。
出典:Blender 5.2 LTS Manual グリースペンシル はじめに(2026年10月25日確認)
当方の環境にはBlender 5.2.1が入っていますが、グリースペンシルの操作はまだ試していないため、使用感は書いていません。
→ 関連:Blenderの新機能まとめ
Moho・Adobe Animate・OpenToonz
- Moho Pro 14は399.99ドル、Moho Debut 14は59.99ドルの表示で、macOSとWindowsに対応
- Adobe Animateは単体プラン月3,280円(税込)の年間プランで、フレキシボーンとHTML5 Canvas・WebGL・SVGへの書き出しがある
- OpenToonzは商用・非商用を問わず無料で、Windows 7 SP1/8.1/10(64bit)とmacOS 10.14以上に対応
OpenToonzの公式トップにはボーンや骨格変形の記載がなく、手描きや撮影の工程が中心です。
Spineのようにボーンで動かしたい人は、Live2DかAnimateのボーン系の機能を先に見てください。
Spineの代わりを選ぶデメリットと対処
乗り換えには、価格だけでは見えない3つの弱点があります。
無料枠には上限がある
Live2D FREE版は上限を超えると保存できず、動画も1280×720pxまでです。
対処は、上限内で試作し、必要な月だけ単月プラン2,288円に切り替える方法です。
覚える範囲が広い、または持ち出せない
Blenderは3Dソフトでもあるため、2Dだけを作る人には覚える範囲が広くなります。
対処は、2D Animationテンプレートから始めて、3Dの機能は触らないことです。
Unity 2D Animationは、作ったリグをUnity以外へ持ち出せません。
複数のエンジンで使う可能性があるなら、SDKが複数のエンジンに対応するLive2Dか、Spineのままが向いています。
ドル建ては支払額が変わる
SpineとMohoはドル表示のため、日本円での支払額は為替で変わります。
Live2DとAdobe Animateは税込の円表示なので、予算を円で固定したい人はこちらが読みやすいでしょう。
迷ったらこれ
| 用途 | 候補 | 理由(公式の記載) |
|---|---|---|
| ゲームに組み込む | Live2D Cubism | SDKは初期費用なし、個人・小規模は契約不要 |
| Unityだけで作る | Unity 2D Animation | パッケージで完結、PSD Importerと連携 |
| VTuber・配信 | Live2D Cubism FREE→PRO | FREEで試作、PROは月2,288円から |
| 映像・絵コンテ | Blender | 無料、2D Animationテンプレートがある |
| 無料で手描きアニメ | OpenToonz | 商用も無料、修正BSDライセンス |
| 円で予算を固定 | Live2D・Adobe Animate | 税込の円表示 |
Spineを続けたほうがよい人
次の条件に当たる人は、代わりを探すよりSpineを続けたほうが手戻りが少ないです。
複数のエンジンで同じデータを使う
Spineの公式ランタイムは、Unity・Unreal Engine・Godot・Flutter・PixiJSなど20を超えます。
同じアニメーションを複数のエンジンで使う予定なら、この広さは代わりが見つかりにくい点です。
公式では、ランタイムを含む製品はエディターライセンスを持つ間は配布を続けられると書かれています。
追加料金なしのアップデートで足りる
EssentialとProfessionalは、購入後のアップデートが追加料金なしと公式に書かれています。
月額を払い続けたくない人には、379ドルを一度払う形のほうが合うでしょう。
ただし年間収益が50万米ドルを超えると、1年有効のEnterprise(基本2,499ドル)が必要です。
→ 関連:Spineのチュートリアル
まとめ:Spineの代わりは「どこで動かすか」で決まる
- ゲームに組み込む:Live2D Cubism(SDKは初期費用なし)かUnity 2D Animation
- VTuber・映像:Live2D FREE版で試作し、必要ならPRO(月2,288円・税込)
- 無料で始める:Blender(GNU GPL)かOpenToonz(修正BSDライセンス)
- 複数のエンジンで使う・買い切り表示がよい:Spineを続ける
次にやることは、候補を1つ決めて無料版か体験版を入れることです。
Live2Dは42日間PRO機能を試せ、SpineはトライアルをWindows・Mac・Linux向けに公開しています。
価格と条件は変わるため、申し込む前に各公式ページの最新の記載をたしかめてください。
→ 関連:3DCGソフトの使い方まとめ
