Blenderでモデルの一部が裏返る、外側から見ると面が消える、書き出し先で表裏が逆になる場合は、面の向きを確認してから外側へ再計算します。一部分だけ向きを変えたいときはFlipを使います。
ただし、暗い面や不自然な陰影がすべて法線反転とは限りません。面の表裏、スムーズ表示、カスタム法線、マテリアルを分けて確認すると、必要な修正に絞れます。
まず「面の向き」で表裏を確認する
3Dビューポートのオーバーレイ設定から「面の向き(Face Orientation)」を有効にします。通常の配色では、こちらを向いた表側が青、裏側が赤です。テーマなどの設定によって配色や見え方が変わる場合があります。
閉じた箱を外側から見る用途なら、外側に裏面が混ざっていないか確認します。薄い一枚の板は裏から見れば裏面になるため、赤い表示があるという理由だけで、すべてを反転しないようにしてください。
表示の考え方はBlender公式のビューポートオーバーレイ解説を参考にできます。面の向きの表示は確認用で、最終画像を青や赤へ着色する機能ではありません。
閉じた立体なら、外側へ再計算する
- 変更前のファイルを保存する。
- 対象のメッシュを選び、編集モードへ入る。
- 向きを揃える面を選択する。全体ならAで選択する。
- 「メッシュ」→「法線」→「外側に再計算」を実行する。
- 面の向き表示で、外側が想定した向きになったか確認する。
標準のキーマップではShift+Nが外側への再計算です。ショートカットを変更している場合はメニューから実行してください。内側へそろえる処理は別に用意されています。
再計算は周囲の面との関係を使います。平面だけの形や入り組んだ構造では、意図する表側を自動で判断できないことがあります。処理後の確認までを一つの手順にしましょう。
一部分だけ逆にするならFlipを使う
選んだ面を確実に反転したい場合は、編集モードで対象面を選び、「メッシュ」→「法線」→「反転(Flip)」を実行します。標準キーマップならAlt+Nのメニューからも選択できます。
例えば一枚の看板の表側を逆にしたい場合や、再計算後も一部分だけ向きが違う場合に使えます。全選択のままFlipすると、正しかった面も反転するため、選択範囲を確認してください。
再計算とFlipの仕様はBlender公式の法線編集マニュアルで確認できます。面の向きの操作と、カスタム分割法線を編集する操作は同一ではありません。
法線を直しても陰影が変な場合
| 見え方 | 次に確認する内容 |
|---|---|
| 表裏は正しいのに一部が暗い | 重複面、内部面、マテリアル、照明 |
| 平らな面が波打って見える | スムーズ表示、辺の処理、カスタム法線 |
| 見る角度でちらつく | 同じ場所に面が重なっていないか |
| Blenderでは見えるのに別ソフトで消える | 裏面の非表示設定、書き出し後の面の向き |
| ミラー操作後だけ逆になる | 反転後の面の向きと変換状態 |
確認するときは、複雑なマテリアル表示だけで判断せず、ソリッド表示と面の向き表示を使います。原因を分けるための確認なので、元のマテリアルを削除する必要はありません。
重複頂点を整理する場合も、いきなり大きな距離で一括結合しないようにします。別々にしておくべき部分まで結合されないか、対象と距離を確認しながら進めてください。
ミラー・負のスケールを使った後は再確認する
反転を含む編集をした後は、見た目の形だけでなく面の向きも確認します。Ctrl+Mのミラー操作についても、公式マニュアルは反転後の面の向きへの注意を案内しています。
操作の基準や用途はMirror操作の公式説明を確認してください。ゲームエンジンなどへ渡すモデルは、書き出したファイルを読み直して、正面と背面の両方を確認すると問題を見つけやすくなります。
両面表示にすれば解決する?
紙や布のように両面を見せる用途では、両面表示が必要になることがあります。ただし、閉じた立体の一部だけ裏返っている問題を、両面表示だけで隠すのは避けた方が管理しやすくなります。
「この面はどちらを表にする設計か」を決め、その向きにそろえたうえで、用途に応じて両面表示や厚みを設定します。外側へ再計算する手順を無条件に全モデルへ適用するのではなく、平面・閉じた立体・内側を見る空間で判断を分けましょう。
修正後は面の向き表示をオフにし、通常の表示と書き出し先の両方で確認します。テクスチャの凹凸を扱うノーマルマップとは別の問題なので、ベイク設定を変える前に面の表裏を整えてください。
