After Effectsで文字を1文字ずつ表示したいときは、テキストアニメーターと範囲セレクターを使います。文字ごとにレイヤーを分けなくても、1つのテキストレイヤーで表示の順番や動きを調整できます。
最初は、不透明度だけを使って文字が順番に現れる動きを作ります。その後で位置の変化を加えると、どの設定が見た目に影響するかを理解しやすくなります。
アニメーターと範囲セレクターの役割
| 設定 | 決めること | 今回の例 |
|---|---|---|
| アニメーターのプロパティ | 文字をどう変えるか | 不透明度を0%にする |
| 範囲セレクター | どの文字へ作用させるか | 作用する範囲を少しずつ減らす |
| キーフレーム | いつ設定値を変えるか | 開始を0%から100%へ動かす |
不透明度を0%にしたアニメーターが作用している文字は見えなくなります。その作用範囲を前から減らすことで、文字が順に元の表示へ戻る、という作り方です。機能の構成はAdobe公式のテキストアニメーション解説で確認できます。
不透明度で1文字ずつ表示する手順
- コンポジションに「新しいアイデア」のような短い文字列を入力します。
- テキストレイヤーのアニメーターから「不透明度」を追加します。
- 追加したアニメーター内の不透明度を0%にします。
- 範囲セレクターを開き、開始を0%、終了を100%、オフセットを0%にします。
- 開始位置の時間で「開始」に0%のキーフレームを打ちます。
- 1秒後へ移動し、「開始」を100%にします。
最初は全体に不透明度0%が作用し、最後は作用する範囲がなくなって全文が見える構成です。動きが逆になった場合は、開始ではなく終了へキーを打っていないか、セレクターのモードを変更していないか確認します。
レイヤー全体のトランスフォームにある不透明度を0%にすると、文字全体が隠れます。今回調整するのは、テキストの中に追加したアニメーター側の不透明度です。
くっきり切り替えるか、なめらかに出すかを決める
範囲セレクターの詳細設定で、単位、基準、形状、滑らかさなどを確認します。まず文字単位、基本の四角形の選択範囲で作り、文字が途中の透明度を経て現れるか、一度に切り替わるかを見比べます。
タイプライターのようにくっきり表示したい場合は、滑らかさを下げて変化を確認します。フェードで柔らかく出したい場合は、滑らかさを残した状態から調整します。キーフレームの間隔も、1秒から2秒へ広げて違いを見ると分かりやすくなります。
同じ1秒でも、5文字と20文字では1文字あたりの見え方が変わります。文字列を差し替えた後は、長さと読みやすさを再確認してください。
下から上へ現れる動きを加える
不透明度の動きができたら、同じアニメーターへ「位置」を追加し、縦方向へ少しずらします。たとえばYを20程度から試すと、表示前の文字が下へずれ、範囲から外れた文字が元の位置へ戻る動きを確認できます。
数値は文字サイズや映像の解像度に合わせて調整します。大きくずらしすぎると、短いタイトルでも動きが読みにくくなるため、最終的に表示するサイズで見比べてください。
レイヤー全体の位置を動かすと、文字列全体がまとめて移動します。文字ごとの動きにしたい場合は、位置のプロパティが同じテキストアニメーター内にあるかを確認します。範囲セレクターで文字を順番に動かす例はAdobe公式の文字アニメーションチュートリアルでも紹介されています。
空白で動きが止まったように見える場合
英単語を含むタイトルなどでは、空白の分も文字として数えると、動きに間があるように感じる場合があります。詳細設定の基準で「スペースを除く文字」に相当する項目を選び、変化を比べます。
単語単位、行単位の動きを作りたい場合も、基準を変える方法があります。まず1行の短い文字で仕組みを確認し、改行を含むタイトルへ広げると、順序の違いを追いやすくなります。
動かない・文字が消えたままの確認順
- レイヤー全体の不透明度まで0%にしていないか。
- 範囲セレクターの開始に2つの異なる値のキーがあるか。
- 最後の時間で開始が100%に到達しているか。
- 複数のアニメーターが同じ文字へ作用していないか。
- レイヤーの表示区間がアニメーション終了まであるか。
プリセットを重ねて適用した後に原因が分からなくなった場合は、新しい短いテキストレイヤーで不透明度だけの動きを作って比較します。設定を1つずつ足すことで、どのアニメーターが文字を隠しているのかを調べやすくなります。
最後は、文字が出終わってから読める時間も確保します。表示アニメーションが完成していても、直後に画面が切り替わると内容が伝わりません。動きの長さと、文章を読むための静止時間をセットで調整してください。
