MayaのFreeze Transformationsは、現在の見た目の位置や形を基準として、移動・回転・スケールの値を整理する操作です。一般的なメッシュでは、選んだ項目のTranslateとRotateを0、Scaleを1にする用途で使います。
Reset Transformationsは、基準となる状態へ戻す操作です。名前が似ていますが結果が違うため、位置を保ちたい場面でResetを選ばないようにします。まずアニメーションやスキンのない単純なモデルで違いを確認しましょう。
FreezeとResetの違い
| 操作 | 目的 | 見るもの |
|---|---|---|
| Freeze Transformations | 現在の状態を新しい基準にする | 見た目とチャンネル値の変化 |
| Reset Transformations | 最初または最後にフリーズした基準へ戻す | オブジェクトがどこへ戻るか |
公式の説明はReset and freeze transformationsにあります。フリーズはオブジェクトをロックして動かせなくする機能でも、シーン全体の座標を変更する機能でもありません。
練習用キューブでフリーズする手順
- 新しい練習用シーンでキューブを作ります。
- キューブを移動・回転・拡縮し、Channel Boxの値を確認します。
- Modify→Freeze Transformationsのオプションを開きます。
- Translate、Rotate、Scaleのうち整理したい項目を選びます。
- 実行後、見た目の位置・形とチャンネル値を確認します。
たとえば親のないキューブをX方向へ5移動し、Xスケールを2にした場合、フリーズ後も見た目の配置と大きさを保ちながら、対象の値を基準へ整理できます。実際の結果は選択したオプションやノード構成で変わるため、練習では条件を単純にします。
一部の項目だけフリーズする
移動量を残してスケールだけ整理したい場合は、Scaleだけを対象にします。すべてを一度にフリーズする前に、残したい情報がないか確認してください。
出力先で原点やスケールの指定があるモデルでは、その仕様に合わせて準備します。「値が全部0と1なら必ず正しい」というわけではありません。ピボット、親の変換、モデルの実寸なども結果へ関わります。
親子関係があるモデルは単体と分けて考える
親グループにも移動やスケールがある場合、子の値だけを見ても最終的な配置は分かりません。子をフリーズしたからといって、親の変換や階層全体の問題が消えるわけではありません。
作業前にOutlinerで階層を確認し、親と子のどちらを調整するべきか決めます。親子をまとめて選んで試行錯誤するより、コピーしたモデルで一段ずつ結果を比較すると原因を追いやすくなります。
ジョイント・スキン・アニメーションは慎重に扱う
ジョイントのTranslateは骨の長さを定義するため、一般的なメッシュと同じようにフリーズされません。RotateとJoint Orientにも違いがあります。ジョイントの数値が残っていることだけを理由に、何度もフリーズを実行しないでください。
この仕様や対象項目はFreeze Transformations Optionsの公式ヘルプに説明されています。
スキニング済みのメッシュ、キーが設定されたオブジェクト、コンストレイントで動くノードは、単純な静止モデルとは扱いが異なります。完成したリグを一括で整理する操作として使わず、制作手順やリグの仕様を確認します。エラーが出る場合は、接続を無理に外す前に何が制御しているかを調べましょう。
法線や陰影が変わった場合
フリーズのオプションには法線に関する設定もあります。負のスケールや非均一スケールを使ったモデルでは、処理後の陰影や面の向きを確認します。
見た目が変わったら、元に戻して選択対象とオプションを見直します。形状、法線、親子関係を同時に変えず、どの操作で変化したのかを分けます。現在の設定が何をするのか分からない場合は、Modifyメニューの公式説明を確認してください。
フリーズとヒストリ削除を混同しない
フリーズは変換の基準を整理する操作で、モデリング操作の履歴を消すこととは別です。ヒストリ削除は入力ノードや変形へ影響するため、「どちらも掃除」と考えて一括実行しないようにします。
最終確認では、チャンネル値だけでなく、モデルの寸法、向き、ピボット、階層を見ます。アニメーションがあるなら代表フレームも確認し、受け渡し用の書き出しが目的なら、出力したファイルを使用先へ読み込んで確かめて完了です。
