3Dカメラトラッカーは、実写の動画を解析して、撮影したカメラの動きを After Effects の3Dカメラとして取り出すエフェクトです。
取り出したカメラを使うと、文字や画像を地面や壁に貼り付けたように合成できます。
- 始め方:動画のレイヤーを選んで「アニメーション」→「カメラをトラック」
- 解析は裏で進むので、待っている間もほかの作業ができる
- 貼り付け方:点または複数の点を選んで右クリックし、文字や平面を作り、面の向きは近くの三点で確認する
- 合わないとき:動いているものの上の点を消す、解析方法を変える
この記事は、Adobe公式ヘルプ「Tracking 3D camera movement」(2026年1月19日更新、2026年9月29日に確認)にもとづいています。
After Effectsの画面での再現は含みません。
エフェクトの項目名は、英語版の表記(Solve Method・Average Error など)を訳して書いているため、日本語版の表示と少し違うことがあります。
同じ床面に文字を置いて全フレームを確認する
模様のある床や壁と静止物を含む、短い所有動画を用意します。
練習ZIPのチェック図を床に置く場合は、その面から動かさず、カメラをゆっくり動かして撮影します。
このチェック図は撮影用の入力例であり、解析に成功した結果ではありません。
動画からコンポジションを作って別名保存し、3Dカメラトラッカーで解析します。
エフェクトを選択し、文字を置く床面の近くの三点から面の向きを確認します。
同じ面にある点を使い、床と奥の壁の点を混ぜて面を決めないようにします。
原点を決めてから文字「CHECK」を作り、開始・中間・末尾と尺全体で床に固定されて見えるか確認します。
Average Errorは点の再投影のずれの平均であり、指定した床面やすべての合成フレームが正しいことまで保証する数値ではありません。
動く被写体の点や大きくずれた点を練習コピーで見直し、設定と平均エラーの変更を記録して再確認します。
地面・原点を作成後に再設定しても、以前の基準で作った文字などは自動で更新されません。
作業後は元のプロジェクトへ戻し、verification-log.csvへ使用版、点・面の選択、設定、見た目と誤差の確認結果を記録します。
2026年10月3日にAdobeの仕様を照合しましたが、この練習の解析・面指定・合成はAE実機未検証です。
| 確認すること | 期待する結果 | 違ったとき |
|---|---|---|
| 文字が滑る | 床に固定されて見える | 同じ床面の点と解析結果を確認 |
| 数値は低いが合わない | 対象面で全フレームが合う | 面の向きと見た目も確認 |
| 原点を変えた | 新しい生成物が新基準に従う | 既存の文字は別に確認する |
解析を始める
動画のレイヤーを選んで、次のどれかを実行します。
- 「アニメーション」→「カメラをトラック」
- 「エフェクト」→「遠近」→「3D カメラトラッカー」
- 「トラッカー」パネルの「カメラをトラック」ボタン
エフェクトがかかると、解析と計算が裏で始まり、進み具合が動画の上に帯で表示されます。
終わると、見つかった特徴が小さな色つきの「×」(トラックポイント)で表示されます。
複数のレイヤーを選んで、まとめて解析することもできます。
文字や平面を貼り付ける
- エフェクトを選んだ状態で、貼り付けたい面の上のトラックポイントを選ぶ
- 3つの点の間にマウスを置くと、半透明の三角形と赤い的(ターゲット)が出て、その面の向きが分かる
- 的の上で右クリックして、作るものを選ぶ
| 作れるもの | 使いどころ |
|---|---|
| テキスト | 地面や壁に文字を置く |
| 平面 | 画像や動画を差し込む土台にする |
| ヌル(的の中心に1つ) | ほかのレイヤーを親子付けで乗せる |
| 点ごとのテキスト・平面・ヌル | 選んだ点のそれぞれに置く |
| シャドウキャッチャー | 置いたものの影だけを地面に落とす |
文字や平面を作ると、3Dカメラも自動で作られます。
的の中心をドラッグすると位置を動かせ、Alt(Macは Option)を押しながら中心からドラッグすると大きさを変えられます。
的の大きさは、作る文字や平面の初めの大きさにもなります。
地面と原点を決める
地面にあたる点を選び、的の上で右クリックして「地平面と原点を設定」を選ぶと、そこが座標の基準(0, 0, 0)になります。
あとから作るものは、この地面と原点を基準に置かれます。
合わないときの直し方
動いているものの点を消す
人や車など、動いているものの上の点があると、カメラの動きを正しく計算できません。
その点を選んで Delete キーを押すと、残りの点でカメラが計算し直されます。
「高度」の「時間全体で点を自動削除」をオンにしておくと、1フレームで消した点が、ほかのフレームでも同じものの上なら一緒に消えます。
解析方法を変える
| 解析方法 | 向いている動画 |
|---|---|
| 自動検出 | まず試す(実際に使われた方法が「使用された方法」に出る) |
| 標準 | 回転だけでも平らなだけでもない、ふつうの動画 |
| ほぼ平面のシーン | 壁や床など、ほとんどが1つの面の動画 |
| 三脚パン | 三脚に固定して首を振っただけの動画 |
撮影の条件を指定する
「ショットタイプ」で、画角が固定か、ズームしているか、画角が分かっているかを指定できます。
画角が分かっていれば、「画角を指定」にして水平の画角を入れると合いやすくなります。
誤差の数字を見る
「高度」の「平均エラー」は、計算した3Dの点と元の動画の点のずれ(ピクセル)です。
点を消したり解析方法を変えたりしたときの比較に使えますが、数値の低下だけで対象面の合成を成功と判断せず、尺全体の見え方も確認します。
「詳細分析」をオンにすると、特徴を多く探しますが、データが大きくなり解析も遅くなります。
平面の画面をはめ込むなら Mocha AE
奥行きのあるカメラの動きではなく、スマホの画面や看板など1つの平面にはめ込みたいときは、Mocha AE の平面トラッキングのほうが向いています。
手順は、After EffectsのMocha AEで平面トラッキングする手順で紹介しています。
カメラの動きに合わせて画像を動かす別の方法は、After Effectsのカメラマッピングのやり方で紹介しています。
まとめ
- 動画のレイヤーを選んで「カメラをトラック」を実行すると、裏で解析される
- トラックポイントを選んで右クリックで、文字・平面・ヌル・影を作れる
- 動いているものの点を消すと、カメラの計算がよくなる
- 合わないときは解析方法とショットタイプを見直し、平均エラーで確かめる
参考:Adobe「Tracking 3D camera movement」(2026年9月29日に確認)。
