本記事はVTuber Tech #1 Advent Calendar 2019の9日目の記事です。
去年の夏、どうしてもVTuberになりたくて、土日の時間をフルに使ってLive2DとFaceRig用のVTuberモデルを制作しました。

しかし、短期間で一から制作するのは非常に大変でした。
そこで今回は、より手軽に作成できる一枚絵VTuberを目指して検証してみました。
イラストを描かずにVRoidから一枚絵を用意する方法
3Dアバターを作成できるソフト「VRoid Studio」を使い、VTuber用の一枚絵モデルを作成します。
まずは公式サイトの「ダウンロードはこちらから」ボタンからソフトをダウンロードして解凍し、VRoidStudio.exeを起動します。
各タブでパラメータを調整し、アバターモデルを作成します。
詳細な作成手順は下記の記事で解説しています。

モデルが完成したら「撮影・エクスポート」タブでポーズをつけ、右下の撮影ボタンから静止画を出力します。

こちらが今回使用する一枚絵です。
輪郭が分かりやすいようにPhotoshopの塗りつぶしツールで背景を黒にしています。

VRoidで作成したモデルの著作権は作成者に帰属するため、商用を含めて自由に利用できます。
他のVTuber制作ソフトでは、作成したモデルの著作権や利用規約が提供元に制限されている場合もあるため確認が必要です。
Talking Head Animeを使って一枚絵でVTuber化する
まずは実際の動作例をご覧ください。
GoogleのソフトウェアエンジニアであるPramook Khungurn氏が、一枚絵からAIを活用して動かすシステムを公開しています。
当初はメイキング記事の公開を待っている状態でした。
その後、コードと解説が公開されました。
既存のツールを使って一枚絵を動かしVTuber活動をする方法
イラストのパーツ分け作業を行わずに、一枚絵を動かしてVTuberとして活動できる既存ソフトを検証しました。
「XX-CAKE!」を使って一枚絵の一部を揺らす方法
配布サイトからZIPファイルをダウンロードして解凍し、XX-CAKE.exeを起動します。


「設定」ボタンを押し、重さを80%前後に指定して動かしたい部分を左ドラッグで塗ります。
消す際は右クリックでドラッグします。

「自動動作」ボタンを押すと、塗った領域がアニメーションします。

設定画面に戻り、揺らしたい境界部分をさらに細かくペイントして調整します。

調整を重ねることで、なめらかな揺れを表現できるようになります。

本ソフトは公開から年数が経過しているツールです。
ブラウザゲームなどで広く見られた演出手法と同様の仕組みです。
パーツごとにグループ化して個別に動かせるため、使いこなせば一枚絵でも多彩な動きを表現できます。
「チクワしか持ってねえ」を使って一枚絵から揺れアニメーションを作成する方法
別のツールによる作成手順を解説します。
描画色に「黒」を選択し、バケツアイコンをクリックして背景全体を塗りつぶします。
奥にあるパーツから順に紫、青と塗り分け、最も手前に来るパーツを赤で塗ります。

境界を少しはみ出し気味に塗ると、アニメーション時の絵のズレを軽減できます。
メニューの「GIFを生成」から揺れの方向を選択し、出力サイズを指定してOKを押すとGIFアニメーションが出力されます。
揺れの方向は横揺れと縦揺れから選択できます。

こちらも古くからあるツールですが、正確に塗り分けることで手軽に立体的な揺れを表現できます。
「Puppet3」を使って軽量なVTuber環境を構築する
手軽に配信で動かせるソフトウェア「Puppet3」を紹介します。
VRoid Studioで表情パラメータを変更し、ベースとなる4種類の画像を出力します。
- 1_目あき口とじ.png
- 2_目とじ口とじ.png
- 3_目あき口あき.png
- 4_目とじ口あき.png

Puppet3の詳細な設定手順は下記の記事で解説しています。

Puppet3G.exeを起動して4枚の画像を登録すると、自動のまばたきとマイク音声に連動した口パクが動作します。

4枚の静止画のみでデスクトップ上に動くアバターを表示できます。
OBSなどの配信ソフトでウィンドウを取り込めば、そのまま配信に利用可能です。
VTuberのセットアップ全般や配信設定の手順は、まとめ記事で解説しています。

アバターを表示するソフトは、ほかにも紹介しています。




パーツ分け不要のVTuber制作まとめ
「VRoid Studio」と「Puppet3」を組み合わせることで、イラストのパーツ分けをせずに手軽にVTuber環境を構築できます。
「XX-CAKE!」や「チクワしか持ってねえ」で作成した連番画像を組み込むなど、工夫次第で一枚絵の表現力をさらに高められます。
あわせて紹介した「Talking Head Anime」のような技術にも注目です。
一枚絵からより自然に動かせる技術の発展により、VTuber制作のハードルがさらに下がることが期待されます。

