Mocha AE は、After Effects に最初から入っている、Boris FX の平面トラッキングのプラグインです。
スマホの画面や看板、壁のポスターなど、1つの平面に映像をはめ込むときに使います。
- 始め方:動画のレイヤーを選んで「エフェクト」→「Boris FX Mocha」→「Mocha AE」
- エフェクトコントロールの Mocha のロゴを押すと、Mocha の画面が開く
- はめ込み:「トラッキングデータを作成」→ 書き出しの方法を「コーナーピン」にして適用
- マスクにする:「AE マスクを作成」か「マットを適用」
この記事は、Adobe公式ヘルプ「Tracking and stabilizing motion」の Mocha AE の説明(2026年9月29日に確認)にもとづいています。
After EffectsとMochaの画面での再現は含みません。
追跡する模様と貼り付ける四隅を分けて確認する
練習ZIPのtracking-card.pngを印刷または画面に表示し、四隅が見える3秒ほどの所有動画を撮影します。
チェック図は入力素材であり、追跡に成功した実画面ではありません。
元の動画からコンポジションを作り、別名保存してMocha AEを開きます。
スプラインで同じ平面上の模様を含む領域を囲み、その領域を追跡します。
Surfaceの四隅は、貼り付けたい面の四隅に合わせます。
スプラインは追跡する画像の領域、Surfaceは貼り付ける位置を決める四隅なので、どちらも確認します。
開始・中間・末尾でSurfaceが同じ面に合うことを確認し、Mocha側で保存してからAEへ戻ります。
ZIPのreplacement.pngを読み込み、貼り付け側を元動画の寸法に合わせたプリコンポジションとして用意します。
Create Track Dataで追跡レイヤーを選び、Export OptionをCorner Pinにし、Layer Export Toで貼り付けるプリコンポを選んでからApply Exportを実行します。
貼り付けたA・B・C・Dの四隅を元の面と比べ、尺全体を再生してずれを確認します。
常に大きさが違う場合は貼り付け側の寸法とSurface、時刻でずれる場合はfps・開始位置・追跡範囲を先に確認します。
追跡を直したらMochaで保存し、データを作り直して貼り付け側へ再適用します。
元プロジェクトへ戻す前にverification-log.csvへ対象レイヤーと確認結果を記録します。
2026年10月3日にAdobeの手順とBoris FXのはめ込み手順を照合しましたが、この練習の追跡・転送・合成は実機未検証です。
| 確認すること | 期待する結果 | 違ったとき |
|---|---|---|
| 四隅が合わない | 同じ平面の四隅に合う | Surfaceと貼付側の寸法を確認 |
| 別レイヤーが動く | 貼り付けるプリコンポに適用される | Layer Export Toを選び直す |
| 途中からずれる | 尺全体で追従する | fps・開始位置・追跡区間を確認 |
Mocha AEが向いている場面
Adobeのヘルプでは、Mocha AE はモーションブラーのかかった動画や、物が画面の外に出る動画など、難しいトラッキングに向いていると説明されています。
Mocha AE は GPU で速く動き、マルチフレームレンダリングにも対応しています。
| やりたいこと | 向いている道具 |
|---|---|
| 画面・看板など、1つの平面にはめ込む | Mocha AE(平面トラッキング) |
| 地面や空間に文字や3Dを置く | 3Dカメラトラッカー |
| 小さな点を1つ追いかける | トラッカー(ポイントトラック) |
| 顔だけにエフェクトをかける | フェイストラッキング |
Mocha AEを起動する
- コンポジションで動画のレイヤーを選ぶ
- 「エフェクト」→「Boris FX Mocha」→「Mocha AE」を選ぶ(「アニメーション」→「Boris FX Mocha でトラック」でもよい)
- エフェクトコントロールパネルの Mocha のロゴを押す
Mocha の画面が開きます。
初めは基本の機能だけが並ぶ Essentials の画面で開きます。
AdjustTrack などの高度な機能を使うときは、Mocha の中で「Workspace」→「Classic」に切り替えます。
トラッキングしてAfter Effectsに戻す
Mocha の中で、同じ平面の模様を含む領域をスプラインで囲んで追跡し、Surfaceの四隅をはめ込みたい位置へ合わせます。
追跡とSurfaceを確認したらMocha側で保存して閉じ、After Effectsに戻ってデータを使います。
- エフェクトコントロールの「Tracking Data」で「Create Track Data」を押す
- 「Export Option」を「Corner Pin」か「Transform」にする
- 「Layer Export To」で貼り付けるレイヤーを選び、それから「Apply Export」を押す
| 書き出し方 | 使いどころ |
|---|---|
| Corner Pin(コーナーピン) | 画面のはめ込み。遠近に合わせて四隅を動かす |
| Transform(トランスフォーム) | 位置・拡大・縮小・回転だけで追いかける |
はめ込みたい映像のレイヤーをコンポジションに置いてから、そのレイヤーにデータを当てます。
Mochaの形をマスクにする
- After Effectsのマスクにする:エフェクトコントロールの「Matte」で「Create AE Masks」(Mochaの境界のぼかしは引き継がれない)
- アルファのマットとして使う:「Matte」で「Apply Matte」(境界のぼかしも使える)
動く人や物の周りだけに色補正をかけたいときなど、ロトスコープの手間を減らせます。
もっと学ぶには
Adobeのヘルプは、Boris FX の無料の動画講座「Mocha Essentials」と、Mocha のユーザーガイドを案内しています。
Premiere Pro で使ったり、PowerMesh・Remove Module・レンズ補正などの機能を使ったりするには、上位の Mocha Pro が必要です。
空間に文字や3Dを置くなら、After Effectsの3Dカメラトラッカーの使い方で紹介しています。
まとめ
- Mocha AE は After Effects に入っている平面トラッキングのプラグイン
- エフェクトをかけて Mocha のロゴを押すと起動する
- 画面のはめ込みは Create Track Data → Corner Pin → Layer Export Toで対象選択 → Apply Export
- Create AE Masks や Apply Matte で、形をマスクやマットに使える
参考:Adobe「Tracking and stabilizing motion」(2026年9月29日に確認)。
