Premiere Proで外部録音とカメラの映像を同期できないときは、同期メニューを使えないのか、処理しても一致しないのか、後半だけずれるのかを分けます。それぞれ確認する内容が異なります。
ここでは、タイムライン上の素材を同期する場合を中心に説明します。元の編集を崩さないように、シーケンスを複製してから試してください。
症状から確認する場所を決める
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| 同期のメニューが使えない | タイムラインの選択状態、比較する複数素材 |
| 音声を基準にできない | 選択した素材に比較可能な音声があるか |
| 一致する位置が見つからない | 同じ出来事を録音した区間があるか |
| ずれが最初から最後までほぼ一定 | 位置の合わせ方、同期に使う基準点 |
| 後半になるほどずれる | 素材の時間軸、可変フレームレートなど |
1.比較する映像と音声をタイムラインで選ぶ
カメラ素材と外部録音をタイムラインに配置し、同期するクリップを複数選びます。検証時は、無関係なBGMや別テイクを選択から外し、対応する一組だけで試してください。カメラ素材の音声を比較に使う場合は、映像だけでなくその音声も配置します。
素材同士を確認しやすいように、比較する音声は別のトラックに置きます。タイムライン上で選択した状態から「クリップ」メニューの「同期」を実行し、音声などの同期基準を指定します。公式のタイムラインでクリップを同期する手順では、開始点・終了点・タイムコード・マーカー・音声チャンネルを基準にする方法が案内されています。
メニューが使えない場合は、対象を選び直し、タイムラインをアクティブにして再確認します。プロジェクトパネルで素材を扱う操作と、タイムラインの同期操作を混同しないようにしてください。
2.両方の素材に共通する音があるか確認する
音声を基準に合わせるには、比較できる共通の音が必要です。たとえば、カメラの内蔵マイクと外部レコーダーに同じ会話が録音されていれば、その共通部分を手がかりにできます。カメラ側が無音、別のテイク、録音開始前の素材なら、同じ位置を見つけられない場合があります。
それぞれの音声を単独で再生し、実際に同じ発言や拍手が入っているか確認します。波形が表示されているだけでは、同じ音があるとは判断できません。片側にだけBGMが混ざっていたり、声が遠すぎたりする場合も、まず聞き比べましょう。
複数の音声チャンネルを持つ素材では、比較に使うチャンネルに声が入っているかも確認します。無音のチャンネルを基準にしていないか、左右で収録内容が違わないかを調べてください。
3.自動で合わない場合は、共通の音を手動で合わせる
短い一組の素材で自動同期がうまくいかない場合は、拍手やカチンコなど、両方に記録された分かりやすい音を探します。波形を拡大し、対応する山の立ち上がりを近づけてから、映像と音を再生して微調整します。
- 比較用の音声を一時的に両方聞ける状態にする。
- 同じ拍手や子音など、共通する瞬間を探す。
- 外部音声の位置を動かし、対応する瞬間を合わせる。
- 口の動きや手をたたく映像と音を確認する。
- 確認後、採用しない比較用音声をミュートする。
同じ声を両方そのまま残すと、二重に聞こえたり、音が不自然になったりすることがあります。同期したことと、最終的にどの音声を採用するかは別に判断してください。元のカメラ音声は、後で再確認できるように残しておくと便利です。
4.後半だけずれる場合は、位置合わせ以外を調べる
冒頭を合わせても後半でずれる場合、同じ量だけクリップを動かす操作では全体を直せません。スマートフォンや画面録画の素材では、可変フレームレートが関係することがあります。ただし、後半のずれをすべて可変フレームレートのせいと決めつけないでください。
素材のフレームレート、録画・録音の長さ、速度変更の有無を確認します。映像だけに速度変更が入っていないか、別テイクを使っていないかも見直しましょう。VFRの確認と変換については、Premiere Proの音ズレと可変フレームレートで詳しく説明しています。
変換して試す場合は元ファイルを上書きせず、別ファイルを作ります。同期のために音声の速度を変更する場合も、声の高さや長さが意図せず変わっていないか確認が必要です。
5.複数カメラはマルチカメラ編集も検討する
長いイベントを複数カメラで撮影した場合は、一組ずつ位置を合わせるだけでなく、マルチカメラ用の構成にまとめる方法もあります。素材数が多い場合でも、先に一組で同期の基準が成立するか確認すると、失敗原因を見つけやすくなります。
マルチカメラ編集の操作は、Premiereのマルチカメラの使い方を参照してください。音声と映像をまとめる別の操作については、Adobeのクリップの結合による同期にも説明があります。目的に応じて方式を選びましょう。
冒頭・中間・最後の3か所を確認する
同期後は、冒頭だけでなく中間と最後も再生します。口の動き、拍手、机をたたく音などを見比べ、ずれが途中から増えていないか確認してください。短く書き出した動画でも確認し、プレビューだけの再生遅延と、出力ファイルに残るずれを分けることが大切です。
