Premiere Proで色を整えるときは、Lumetri カラーパネルの「基本補正」で明るさと色のずれを直してから、「クリエイティブ」のLookで雰囲気をつける順番で進めます。
LUTは、入れる場所で役割が変わります。
カメラのLog素材を見やすい色に戻すような下ごしらえのLUTは「基本補正」の入力LUTに、映画風などの見た目をつけるLUTは「クリエイティブ」のLookに入れます。
この記事は、Adobe公式ヘルプ(カラー補正ワークフロー、基本カラー補正オプション、Look-up Tables の追加、カスタムルックアップテーブルファイルをインストールする、Lumetri Lookの適用、Lumetri に対する今後の変更)の記載をもとにまとめたものです(2026年10月18日確認)。
画面での操作の再現は含みません。
項目の名前は、この機に入っているPremiere Pro 2026(26.5.2)の日本語の文字列ファイルと照らし合わせ、ヘルプと表記が違うものは両方を書いています。
カラー補正とカラーグレーディングの違い
| 作業 | 目的 | Lumetri カラーで使う場所 |
|---|---|---|
| カラー補正 | 暗すぎる・青すぎるなどのずれを直し、クリップどうしの見た目をそろえる | 基本補正 |
| カラーグレーディング | 作品の雰囲気に合わせて色を作り込む | クリエイティブ、カーブ、カラーホイールとカラーマッチ |
ヘルプのカラー補正ワークフローでは、再生ヘッドを目的のクリップに置き、「基本補正」から調整を始めるよう案内されています。
そのうえで、「クリエイティブ」でLookを当て、「カーブ」と「カラーホイールとカラーマッチ」で作り込み、最後にビネットで仕上げる流れが紹介されています。
Lumetri カラーパネルは、ウィンドウメニューの「Lumetri カラー」で開きます。
基本補正で明るさと色のずれを直す
ヘルプでは、「基本補正」のコントロールで、暗すぎるビデオや明るすぎるビデオを補正し、色と明るさの両方を調整できると説明されています。
まずは「自動」を試し、足りないところをスライダーで直すと手早く進みます。
| 項目 | することとヘルプの説明 |
|---|---|
| 自動 | ハイライトやシャドウのクリッピングを抑えつつ、階調の幅が最大になるようにスライダーが設定される |
| ホワイトバランスのスポイト | 白やグレーのはずの場所をクリックすると、ホワイトバランスが自動で合う |
| 色温度 | 左で寒色系、右で暖色系になる |
| 色合い(文字列ファイルでは「色かぶり補正」) | グリーンやマゼンタの色かぶりを直す。左で緑が、右でマゼンタが加わる |
| 露光量 | 全体の明るさを決める |
| コントラスト | 主に中間の明るさに効く |
| ハイライト・シャドウ | 明るい部分・暗い部分だけを調整する |
| 白レベル・黒レベル | 白と黒がどこで飛ぶか・つぶれるかを調整する |
| 彩度 | すべての色の鮮やかさを均等に上げ下げする |
数値を入れて調整したいときは、スライダーの横のボックスに値を入れます。
やり直したいときは、トーンの「リセット」で元の設定に戻せます。
LUTは2つの場所で使い分ける
LUT(ルックアップテーブル)は、色の変換をファイルにしたものです。
Lumetri カラーには、LUTを読み込む場所が2つあります。
| 入れる場所 | 向いているLUT | その後の調整 |
|---|---|---|
| 基本補正の入力LUT | カメラに合わせたLUTなど、色を作り込む前の下ごしらえに使うLUT | グレーディングの開始点にして、ほかのコントロールで作り込む |
| クリエイティブのLook | 映画風・フィルム風など、見た目の雰囲気をつけるLUT | 強度で効き具合を調整し、色あせたフィルム・シャープ・自然な彩度・彩度などで微調整する |
ヘルプでは、入力LUTはフッテージのグレーディングの開始点として使い、詳細はほかのカラーコントロールで調整すると説明されています。
Lookは、単体で使うことも、自分で作った補正の前後に当てることもできるとヘルプに書かれています。
入力LUTを当てる
- ウィンドウメニューの「Lumetri カラー」を開く
- タイムラインパネルでクリップを選ぶ
- Lumetri カラーパネルの「基本補正」を開く
- 入力LUTのドロップダウンから、用意されているLUTか保存済みのLUTを選ぶ
- 一覧にないLUTを使うときは「参照」を選び、パソコンに保存したLUTを選ぶ
ヘルプでは、この項目は「入力 LUT」と書かれていますが、Premiere Pro 26.5.2の文字列ファイルでは、基本補正の中の表記は「LUT設定」になっています。
ヘルプでは、Premiere 24.0以降、Lumetri カラーの「設定」から「ソースクリップ」の「入力 LUT」でも、元のクリップにLUTを割り当てられると説明されています。
Lookを当てる
- タイムラインパネルでクリップを選ぶ
- Lumetri カラーパネルの「クリエイティブ」を開く
- Lookのドロップダウンから選ぶか、Lookのプレビュー画像の矢印で切り替えて、画像を選ぶ
- 強度のスライダーで効き具合を調整する
- 必要なら、同じセクションの調整で彩度や色合いを整える
Premiere Pro 26.5.2の文字列ファイルでは、クリエイティブの中の表記は「ルック」、効き具合のスライダーは「強さ」になっています。
ヘルプでは、エフェクトパネルの「Lumetri プリセット」にも、フィルムストックやカメラのLookが用意されていると説明されています。
自分のLUTをメニューに出す
毎回「参照」から選ぶ代わりに、決まったフォルダーにLUTを置いておくと、メニューに表示されるようになります。
ヘルプでは、Windowsで自分のユーザーだけが使う場合の置き場所は次のフォルダーだと説明されています。
C:\Users\<user_name>\AppData\Roaming\Adobe\Common\LUTs\パソコンのすべてのユーザーで使う場合は、Program Files の下の Adobe\Common\LUTs フォルダーを作る必要があり、作るには管理者の資格情報が要るとヘルプに書かれています。
ヘルプのmacOSの説明では、LUTsフォルダーの中の Creative フォルダーに置いたLUTはクリエイティブのLookに、Technical フォルダーに置いたLUTは基本補正の入力LUTに表示されるとされています。
Windowsの説明には同じ書き分けが書かれていないため、Windowsでフォルダーごとに出し分けられるかは確かめていません。
なお、文字列ファイルには、最初から入っているLUTと同じ名前のLUTを追加すると、名前を変えて追加し直すよう求めるメッセージがあります。
複数のクリップに同じ色をまとめて当てる
同じ場所で撮った一連のクリップに同じLookを当てるなら、クリップごとに設定するより、調整レイヤーにLumetri カラーを入れるほうが、後から直す場所が1つで済みます。
手順はPremiere Proの調整レイヤーの使い方にまとめています。
クリップごとに明るさが違う場合は、各クリップの基本補正で明るさをそろえてから、調整レイヤーでLookを当てると、補正とグレーディングを分けて管理できます。
Premiere 27.0でLumetri カラーパネルは廃止される予定
Adobeのヘルプ「Lumetri に対する今後の変更」(2026年9月16日更新)では、今後のPremiere 27.0でLumetri カラーパネルが廃止されると説明されています。
- Lumetri カラーはエフェクトとして残り、エフェクトパネルから適用する
- 新規・既存のLumetri カラーエフェクトは、新しいプロパティパネルで編集する
- 既存のプロジェクトのLumetri エフェクトは、調整内容が保たれたまま開く
- Log・RAWの変換と、シーケンスのRec. 709または広色域のカラーパイプラインの選択は、新しいカラーマネジメントパネルで行う
- カラーグレーディング専用のカラーモードが導入され、現在はPremiere(Beta)で試せる
27.0に更新した後は、この記事でLumetri カラーパネルと書いている部分を、プロパティパネルのLumetri カラーエフェクトに読み替えてください。
ヘルプでは、いま使っているコントロールはプロパティパネルですべて編集できると説明されていますが、画面の配置は変わります。
確かめていないこと
- この記事の手順を、Premiere Proの画面で操作して確かめてはいない
- 実際の素材で、入力LUTとLookを当てた見た目の違いを比べてはいない
- Windowsで Creative・Technical フォルダーに置いたLUTが、それぞれのメニューに分かれて出るか
- 文字列ファイルの「LUT設定」「ルック」「強さ」「色かぶり補正」が、画面のどの位置に出るか
- Premiere 27.0での実際の画面と操作
参照したページは、Adobe:カラー補正ワークフロー、Adobe:基本カラー補正オプション、Adobe:Look-up Tables の追加、Adobe:カスタムルックアップテーブルファイルをインストールする、Adobe:Lumetri Lookの適用、Adobe:Lumetri に対する今後の変更です。
