「ローカルでLLMを動かしたい」「画像生成AIを自宅のマシンで回したい」——そんな相談が増えています。
しかしAI用途のPC選びは、ゲーミングPCとも普段使いのPCとも見るべきスペックがまったく違います。
この記事では、ローカルAI・生成AI用途に向くミニPCとノートPCを、メモリ帯域・搭載メモリ・NPU・実売価格で横並び比較できるデータベース形式でまとめました。
ソート・絞り込みができるので、予算や用途に合わせて探せます。
はじめての方へ:PC選びの流れを順番に追えるAIパソコン選びガイドをご用意しました。
買うべきかの判断から購入後の使い方まで、必要な記事をたどれます。
まだPCを買うか決めていない方へ:ChatGPTやClaudeを使うだけなら、PCの買い替えは不要です。
自分が買うべき側かどうかはAIを始めるのにPCは買うべき?で30秒で判定できます。
まず結論:用途別おすすめはこの4台
- ローカルLLMの本命(コスパ):GMKtec EVO-X2 64GB —— 256GB/sの帯域と64GBメモリで32Bクラスまで快適
- 予算を抑えてAI入門:Apple Mac mini M4 —— 10万円前後でユニファイドメモリ120GB/s。
8Bクラスなら十分実用 - 画像生成・動画生成もやる:ASUS TUF Gaming A16(RTX 5070)—— Stable Diffusion系はCUDA一択
- 70Bクラスまで全部載せ:GMKtec EVO-X2 128GB / MINISFORUM MS-S1 MAX —— gpt-oss-120bクラスも視野
ローカルAI向けPC選びで見るべき4つのスペック
先にこの4点だけ押さえておくと、比較表の見え方が変わります。
① メモリ容量 = 動かせるモデルサイズの上限
ローカルLLMは、モデル全体をメモリに載せて動かします。
4bit量子化(Q4)の場合、必要メモリはおおよそ「パラメータ数 × 0.6GB」+コンテキスト分。
8Bモデルで約5〜6GB、32Bで約20GB、70Bで約40GB強が目安です。
つまり16GBメモリなら8Bクラス、64GBなら32Bクラス、128GBあれば70Bクラスが射程に入ります。
重要なのは、AMD Ryzen AI Max系やApple SiliconはCPUとGPUがメモリを共有(ユニファイドメモリ)する点。
VRAM 8GBのゲーミングPCより、ユニファイド64GBのミニPCの方が大きなモデルを動かせます。
② メモリ帯域 = 文章の生成速度
LLMの生成速度(トークン/秒)は、計算力よりもメモリ帯域でほぼ決まります。
ざっくり「帯域 ÷ モデルのファイルサイズ」が理論上限。
普通のDDR5デュアルチャネル(約80〜90GB/s)とRyzen AI Max+ 395の256GB/sでは、同じモデルでも体感が3倍近く変わります。
比較表に帯域の列を入れているのはこのためです。
③ GPUとCUDA = 画像生成・動画生成をするなら
Stable DiffusionやComfyUI、動画生成系のツールは、事実上NVIDIA GPU(CUDA)前提のエコシステムです。
この用途が入るならRTX搭載機を選んでください。
ただしノート用RTX 5070はVRAM 8GBなので、LLM用途では8Bクラスまでが快適圏。
「画像生成はRTX、大きいLLMはユニファイドメモリ機」と役割分担するのが現実解です。
④ NPU = 現状は「将来への保険」
NPU(TOPS表記)はWindowsのCopilot+機能や一部の推論オフロードに使われますが、現時点のローカルLLM実行はGPU・CPU+メモリ帯域が主役です。
NPUの数字だけで選ぶのはおすすめしません。
Copilot+ PCの要件(40TOPS以上)を満たすかどうか、程度の見方でOKです。
スペック比較データベース(ソート・絞り込み対応)
用途・予算・形状の3軸で絞り込みでき、見出し(NPU・メモリ・メモリ帯域・実売価格)をクリックするとソートできます。
ミニPC・ノートPC・デスクトップの計17機種を掲載しています。
※ 表の製品名を選ぶと、その機種の解説と購入先に移動します。
17件を表示中
| 製品名 | CPU / SoC | GPU(VRAM) | NPU (TOPS) |
メモリ | メモリ帯域 (GB/s) |
実売価格 | AI用途の目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GMKtec EVO-X2(64GB)ミニPC | Ryzen AI Max+ 395 16C/32T | Radeon 8060S (40CU・メモリ共有) | 50 | 64GB LPDDR5X-8000 | 256 | 319,999円 | 〜32B級が快適 |
| GMKtec EVO-X2(128GB)ミニPC | Ryzen AI Max+ 395 16C/32T | Radeon 8060S (40CU・メモリ共有) | 50 | 128GB LPDDR5X-8000 | 256 | 583,999円 | 70B級・gpt-oss-120bも |
| MINISFORUM MS-S1 MAXミニPC | Ryzen AI Max+ 395 16C/32T | Radeon 8060S (40CU・メモリ共有) | 50 | 128GB LPDDR5X-8000 | 256 | 659,799円 | 70B級+拡張性 |
| MINISFORUM AI X1 ProミニPC | Ryzen AI 9 HX 370 12C/24T | Radeon 890M | 50 | 32GB DDR5 | 約90 | 189,599円 | 〜14B級 |
| GEEKOM A9 MAXミニPC | Ryzen AI 9 HX 370 12C/24T | Radeon 890M | 50 | 32GB DDR5 | 約90 | 209,900円 | 〜14B級 |
| Beelink SER8ミニPC | Ryzen 7 8845HS 8C/16T | Radeon 780M | 16 | 32GB DDR5-5600 | 約83 | 146,900円 | 〜8B級+クラウド併用 |
| GMKtec M6 UltraミニPC | Ryzen 5 7640HS 6C/12T | Radeon 760M | 10 | 16GB DDR5 | 約83 | 73,599円 | クラウドAI中心 |
| Apple Mac mini(M6)ミニPC | Apple M6 12コアCPU | 12コアGPU (メモリ共有) | デュアル 16コアNE | 16〜32GB ユニファイド | 153〜170 | 149,800円〜 | 〜8B級(16GB時) |
| Apple Mac mini(M4・中古)ミニPC | Apple M4 10コアCPU | 10コアGPU (メモリ共有) | 38 | 16〜32GB ユニファイド | 120 | 中古 9万円台〜 | 〜8B級(16GB時) |
| MacBook Air M4 13インチノートPC | Apple M4 10コアCPU | 8〜10コアGPU (メモリ共有) | 38 | 16GB ユニファイド | 120 | 172,980円 | 〜8B級 |
| ASUS TUF Gaming A16ノートPC | Ryzen 7 260 +RTX 5070 | RTX 5070 Laptop (VRAM 8GB) | 16 | 32GB+VRAM 8GB | 448(VRAM) | 409,800円 | 8B級を高速生成(CUDA) |
| Lenovo LOQ 17IRX10ノートPC | Core i7-14700HX +RTX 5070 | RTX 5070 Laptop (VRAM 8GB) | - | 32GB+VRAM 8GB | 448(VRAM) | 359,800円 | 8B級を高速生成(CUDA) |
| ゲーミングPC RTX 5060 Ti 16GB (Ryzen 5 5500 / 16GB)デスクトップ | Ryzen 5 5500 6C/12T | RTX 5060 Ti (VRAM 16GB) | - | 16GB+VRAM 16GB | 448(VRAM) | 252,000円 | 画像生成の最安16GB |
| ゲーミングPC RTX 5060 Ti 16GB (Ryzen 7 5700X / 32GB)デスクトップ | Ryzen 7 5700X 8C/16T | RTX 5060 Ti (VRAM 16GB) | - | 32GB+VRAM 16GB | 448(VRAM) | 284,000円 | FLUX.1も実用 |
| GIGABYTE デスクトップ (RTX 5070 Ti / 7800X3D)デスクトップ | Ryzen 7 7800X3D 8C/16T | RTX 5070 Ti (VRAM 16GB) | - | 32GB+VRAM 16GB | 896(VRAM) | 価格変動 | 画像・動画生成が快適 |
| GALLERIA XDR7A-R57T-GDデスクトップ | Ryzen 7 9800X3D 8C/16T | RTX 5070 Ti (VRAM 16GB) | - | 32GB+VRAM 16GB | 896(VRAM) | 545,080円 | 国内BTO・サポート重視 |
| NEWLEAGUE RTX 5090機デスクトップ | Ryzen 7 9800X3D 8C/16T | RTX 5090 (VRAM 32GB) | - | 32GB+VRAM 32GB | 1792(VRAM) | 1,199,800円 | 32B級もVRAMで高速 |
※価格は2026年9月3日時点の実売価格(変動します)。Mac mini M4は終売のため中古相場の目安です。メモリ帯域は公称値ベースの目安で、RTX機はVRAM帯域を記載しています。「AI用途の目安」は4bit量子化モデルを実用速度で動かせるおおよその範囲です。見出しクリックでソート、上のボタンで絞り込みできます。
ミニPC編:ローカルAIおすすめ8機種
GMKtec EVO-X2(Ryzen AI Max+ 395 / 64GB)|ローカルLLMのコスパ本命
Ryzen AI Max+ 395とLPDDR5X-8000(256GB/s)を積んだ、いま最もコスパよくローカルLLMを回せる一台。
64GBのユニファイドメモリのうち大半をGPUに割り当てられるため、Qwen・Gemmaの32BクラスがQ4で快適に動きます。
dGPUなしでこの帯域は他にありません。
GMKtec EVO-X2(Ryzen AI Max+ 395 / 128GB)|70Bクラスまで視野
同じ筐体のメモリ128GB版。
70B Q4やMoE系の大型モデル(gpt-oss-120bなど)を1台で試したいならこちら。
ユニファイドメモリは後から増設できないので、大きいモデルを動かす予定があるなら最初から128GBを選ぶのが鉄則です。
MINISFORUM MS-S1 MAX(Ryzen AI Max+ 395 / 128GB)|拡張性重視のワークステーション
スペックはEVO-X2 128GBと同系ですが、10GbE級のネットワークやPCIe拡張などワークステーション的な作りが特徴。
複数台でクラスタを組む、NASと組み合わせるなど、環境ごと育てたい人向けです。
MINISFORUM AI X1 Pro(Ryzen AI 9 HX 370 / 32GB)|ミドル帯の定番
Radeon 890M+NPU 50TOPSで、14BクラスのLLMまでを日常的に使うのにちょうどいいバランス。
20万円を切る価格で、クラウドAIメイン+ときどきローカルという使い方に収まりが良い一台です。
GEEKOM A9 MAX(Ryzen AI 9 HX 370 / 32GB)|保証重視ならこちら
AI X1 Proと同じHX 370搭載。
金属筐体と長期保証が売りで、スペックが同格なら販売サポートで選ぶのもあり。
8K4画面出力対応でモニタを増やしたい人にも向きます。
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS / 32GB)|15万円以下の現実解
一世代前の8845HSですが、32GBメモリで8BクラスのローカルLLMは問題なく動きます。
「まずはOllamaで試したい、でも予算は15万円まで」という入り口に最適です。
GMKtec M6 Ultra(Ryzen 5 7640HS / 16GB)|クラウドAI中心の省スペース機
7万円台のエントリー機。
ローカルで大きなモデルを回す用途には向きませんが、ChatGPTやClaudeなどクラウドAI+軽い7Bモデルのお試しなら十分。
サブ機・リビング用にも。
Apple Mac mini(M6 / M4)|ユニファイドメモリで入門する
Apple Siliconのユニファイドメモリは、同価格帯のWindowsミニPCより帯域が広いのが特長です。
MLXとOllamaの環境も成熟していて、環境構築でつまずきにくいのも利点です。
2026年9月22日に新モデルのM6が発売されます。
メモリ帯域は16GBモデルで153GB/s、24GB・32GBモデルで170GB/sと、M4の120GB/sから最大41.7%向上しました。
ただし価格は149,800円からと、M4の94,800円から大きく上がっています。
予算を抑えたい場合はM4の中古が狙い目です。
世代交代で出物が増える時期なので、9万円台から探せます。
選び方は10万円以下で買えるAI向けPCにまとめました。
ノートPC編:ローカルAIおすすめ3機種
MacBook Air M4(16GB)|持ち歩けるローカルAI入門機
ファンレスでも8BクラスのLLMが実用速度で動くのはApple Siliconならでは。
外出先でもオフラインでAIが使える環境が20万円以下で手に入ります。
リンクはAmazonの整備済み品(Apple認定)で、新品より2〜3万円安く狙えます。
ASUS TUF Gaming A16(RTX 5070 / 32GB)|画像生成もLLMも1台で
CUDA対応のRTX 5070を積んだ16インチ機。
Stable Diffusion系の画像生成、動画生成、LoRA学習までこなせます。
VRAMは8GBなのでLLMは8Bクラスまでが快適圏ですが、生成速度はユニファイドメモリ機を大きく上回ります。
Lenovo LOQ 17IRX10(RTX 5070 / 32GB)|大画面・据え置き型の高コスパ
17.3インチの大画面でRTX 5070搭載、しかもTUFより約5万円安い据え置き向きの選択肢。
自宅の作業机が主戦場で、たまに持ち運べれば良い人はこちらの方が満足度が高いはずです。
デスクトップ編:画像生成AI向け5機種
持ち運ばないなら、デスクトップが最もコスパが良い選択肢です。
同じ予算でノートPCよりVRAMが倍になり、あとからパーツを足せます。
画像生成AIが目的ならここから選んでください。
ゲーミングPC RTX 5060 Ti 16GB(Ryzen 5 5500 / 16GB)|最安でVRAM 16GB
画像生成の実用ライン、VRAM 16GBを最も安く確保できる構成。
CPUとメモリは控えめですが、生成速度を決めるのはGPUなのでこの用途では成立します。
ゲーミングPC RTX 5060 Ti 16GB(Ryzen 7 5700X / 32GB)|バランス重視
メインメモリ32GB・8コアCPUで全体のバランスが良く、ComfyUIの重いワークフローや動画編集の並行作業にも余裕があります。
デスクトップで迷ったらこれ。
GIGABYTE デスクトップ(RTX 5070 Ti / Ryzen 7 7800X3D)|メーカー製の安心感
VRAM 16GBで帯域は5060 Tiの倍。
生成速度を重視しつつ、メーカー製の保証を求める人向けです。
GALLERIA XDR7A-R57T-GD(RTX 5070 Ti / 9800X3D)|国内BTO・サポート重視
ドスパラの国内サポート付き。
自作やトラブル対応に不安がある人は、この安心感に価値があります。
NEWLEAGUE RTX 5090機(VRAM 32GB)|最上位
VRAM 32GBは動画生成・LoRA学習に加え、32BクラスのLLMもGPUだけで高速に回せる領域。
仕事で回収できる人向けの投資枠です。
デスクトップの選び方をもっと詳しく知りたい方は画像生成AI向けデスクトップPCの選び方をどうぞ。
よくある質問
Q. メモリは後から増設できますか?
Ryzen AI Max系(EVO-X2、MS-S1 MAX)とApple Siliconは基板直付けのため増設不可です。
購入時の容量が上限になります。
HX 370搭載機やSER8などDDR5 SO-DIMM採用機は増設できるものが多いですが、帯域は変わりません。
Q. クラウドAI(ChatGPT・Claude)しか使わない場合は?
ブラウザが動けば何でも良いので、M6 UltraやMac mini M4で十分です。
浮いた予算をサブスク代に回す方が体験は向上します。
Q. MacとWindows、ローカルAIにはどちらが良い?
LLM中心ならMac(MLXが優秀・省電力)、画像生成や最新ツールをいち早く試したいならWindows+NVIDIAが有利です。
両方やるなら「LLMはユニファイドメモリのミニPC、画像生成はRTXノート」の2台体制も現実的です。
Q. 本体以外に何を買えばいい?
最初に足りなくなるのはストレージです。
モデル1個で数十GBあるため2TB以上を推奨します。
詳しくはローカルAI用PCの周辺機器【優先度順】にまとめました。
Q. CPUやGPU単体の性能を比べたい
AI性能で選ぶCPU・GPU比較表で、メモリ帯域・最大メモリ・VRAM容量から横並び比較できます。
まとめ:迷ったら「帯域×メモリ」で選ぶ
ローカルAI用のPC選びは、CPUのベンチマークよりも「メモリ帯域 × 搭載メモリ量」を見るのが近道です。
- とにかくローカルLLM → GMKtec EVO-X2(64GBか128GBかは動かしたいモデル次第)
- 10万円前後で入門 → Mac mini M4
- 画像生成・動画生成 → RTX 5070搭載ノート
本記事のデータベースは、新機種の発売や価格変動に合わせて随時更新していきます。
※本記事の価格は2026年9月2日時点のAmazon.co.jp掲載価格です。
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※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
価格は変動するため、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。
記事内のリンクにはアフィリエイトリンクを含みます。
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