ローカルLLMを手軽に試す手段として使いやすいのがOllama(オラマ)です。
まずは公式アプリを入れ、小さなローカルモデルで1回回答が返るところまで試します。OSやGPUの対応、モデル取得用の空き容量を先に確認してください。
取得済みのローカルモデルは手元のPCで動かせます。ただし、インストールやモデルの取得には通信が必要です。Ollamaのクラウドモデルや外部連携を選ぶと処理先が変わるため、アプリを入れただけで完全オフラインになるわけではありません。
この記事では、WindowsやMacへの導入手順、基本コマンド、PCのメモリ容量別のモデル候補、快適に動かすためのPC選びの目安をまとめます。
Ollamaとは?3行で説明
- ローカルLLMの実行環境。
オープンなモデル(Llama、Qwen、Gemma、gpt-ossなど)をコマンド1つでダウンロード&実行できる - Windows/Mac/Linux対応、無料
- APIサーバー機能内蔵で、他のアプリ(VS Code拡張やチャットUI)からも呼び出せる
インストール手順
Windowsの場合
公式のWindows要件でWindows 10 22H2以降とGPUドライバーの対応を確認し、ollama.comからインストーラーをダウンロードして実行します。
wingetコマンドでもインストールできます。
winget install Ollama.Ollama
Macの場合
公式のMac要件はmacOS 14以降で、Apple MシリーズはCPU/GPU、Intel MacはCPUでの実行に対応します。
公式のMac用アプリのDMGを開き、OllamaをApplicationsへドラッグしてから起動します。
初回起動時にCLI用リンクの作成を求められたら許可し、この記事では公式アプリの導入手順で進めます。
最初のモデルを動かす
ターミナル(Windowsの場合はPowerShell)で実行コマンドを入力します。
初回はモデルのダウンロード処理が走ります(サイズは数GB程度)。
ollama run gemma3:4b
プロンプトが表示されたら、日本語でテキストを入力してください。
対話の終了は /bye です。
回答が返れば最初の動作確認は完了です。コマンドが見つからない場合は端末を開き直し、接続できない場合はOllamaアプリが起動しているか確認します。メモリ不足なら、より小さいモデルで試します。
基本コマンド5選
| コマンド | 処理内容 |
|---|---|
ollama run モデル名 | モデルを実行(未取得なら自動ダウンロード) |
ollama pull モデル名 | モデルのダウンロードのみ実行 |
ollama list | ダウンロード済みモデルの一覧表示 |
ollama ps | 実行中モデルとメモリ使用量の確認 |
ollama rm モデル名 | モデルを削除してディスク容量を解放 |
PCのメモリ容量別・試すモデルの候補
必要メモリと速度は、モデルの版・量子化・コンテキスト長・GPUへの処理分担で変わります。搭載RAMと専用VRAMは同じものではなく、ユニファイドメモリも全量をAI専用に使えるわけではありません。
次は既存のモデル候補です。最低要件や実測済みの推奨表ではありません。OSや他のアプリの使用分を残し、小さいモデルから読み込みと回答を確認してください。
| 搭載メモリ | モデル候補(動作保証ではない) | コマンド例 |
|---|---|---|
| 8GB | Gemma 3 4B | ollama run gemma3:4b |
| 16GB | Llama 3.1 8B / Qwen3 8B | ollama run qwen3:8b |
| 32GB | Qwen3 14B / Gemma 3 12B | ollama run qwen3:14b |
| 64GB(ユニファイド) | Qwen3 32B / Gemma 3 27B / gpt-oss 20B | ollama run gpt-oss:20b |
| 128GB(ユニファイド) | gpt-oss 120B / Llama 3.3 70B | ollama run gpt-oss:120b |
メモリの見積もりと速度を比べる条件はローカルLLMに必要なスペック解説で詳しく解説しています。
おすすめの活用方法2選
① チャットUIを組み合わせる
Windows・MacではOllama自身のアプリでモデルの取得とチャットができます。別の画面を使いたい場合はOllama対応クライアントを選びます。LM Studioは独立した実行環境であり、Ollamaの標準チャット画面として追加するものではありません。
APIを使う場合、Ollamaの初期の接続先はhttp://localhost:11434です。アプリの起動とモデル名を確認し、まず同じPCから短い質問を1件送って接続を確認します。
② 家庭内LANでAIサーバーとして共有する
ミニPCにOllamaを導入して常時起動しておけば、LAN内の各PCやスマートフォンから利用できる自宅用AIサーバーとして運用できます。
初期状態は自分のPCからの接続用です。OLLAMA_HOSTで待ち受け範囲を広げられますが、0.0.0.0は全てのネットワークインターフェースで待ち受ける指定です。共有する場合は接続を許可する端末、ファイアウォール、認証の設計を先に決めてください。最初の動作確認では初期設定のまま進めます。
常時起動には省電力設計のミニPCが適しています。
PCを購入する前に確認すること
遅い原因は容量不足だけではありません。まずモデルと設定を固定し、CPU/GPUへの割り当て、OS側のメモリ使用、入力処理と生成の待ち時間を確認します。
以下は以前掲載した構成例です。今回これらの機種で速度・動作音・消費電力は測定していません。商品カードの価格も購入前に再確認してください。
入門:Mac mini M4(16GB〜)
16GB構成ではOSの使用分も考慮して、小さなモデルから試します。「8B」という規模だけでは待ち時間を判断できません。
常時起動する場合は、実際の負荷で動作音と消費電力を確認してください。
ミドル:MINISFORUM AI X1 Pro(32GB)
32GBという搭載容量だけで14Bモデルの実用速度は保証できません。利用するランタイムとGPUの対応も確認します。
日常の作業環境とAI実行を兼用するメイン機として適しています。
上位構成:GMKtec EVO-X2(Ryzen AI Max+ 395 / 64GB)
64GBのユニファイドメモリを使う構成例です。公称帯域だけから特定モデルの生成速度を断定せず、モデルの形式と実行時のメモリ使用量で判断します。
買い替える前に、同じ処理が手元のPCや候補機で必要な待ち時間に収まるか確認してください。
よくあるトラブルと対処法
- 動作するが極端に遅い → メモリ容量が不足し、スワップが発生している可能性があります。
ollama psで読み込まれたモデルとCPU/GPU配分を確認し、OSのタスクマネージャーやアクティビティモニタでメモリ圧迫・スワップも確認してから、小さなモデルや短いコンテキスト、低メモリの量子化版を検討してください。低ビット化は品質にも影響し、精度を上げるほど省メモリになるわけではありません - ダウンロードが途中で停止する →
ollama pull gemma3:4bのように対象モデル名を付けて再実行し、完了後にollama listとollama run gemma3:4bで取得・回答を確認します - ストレージ容量が圧迫される → モデルファイルは1つあたり数GB〜数十GBを消費します。
ollama listで対象の名前とタグを確認し、使用しなくなったものをollama rm モデル名:タグで削除してください - GPUが認識・使用されていない(Windows+NVIDIA環境) → タスクマネージャーのパフォーマンス画面でGPUメモリの割り当て状況を確認してください。
ollama psのPROCESSOR欄と公式のGPU対応表も確認してください。容量が足りても、GPU・ドライバー・実行環境が対応していない場合があります
ローカルLLMを動かす記事は、ほかにもあります。



モデルがどこに置かれているか
容量が足りなくなったとき、削除する前に置き場所を確かめておくと判断しやすい。
公式ドキュメントに、OSごとの既定の場所が載っている。
| OS | 既定の置き場所 |
|---|---|
| Windows | C:\Users\%username%\.ollama\models |
| macOS | ~/.ollama/models |
| Linux | /usr/share/ollama/.ollama/models |
Windowsの場合、既定ではCドライブに入る。
起動ドライブの空きが少ない構成だと、モデルを増やすほど圧迫される。
置き場所を別のドライブへ移す
公式ドキュメントでは、環境変数のOLLAMA_MODELSに置きたいパスを設定すると説明されている。
Windowsでの手順は次のとおりである。
- タスクバーのOllamaをクリックして終了する
- Windows 11なら設定、Windows 10ならコントロールパネルで「環境変数」を検索する
- 「アカウントの環境変数を編集」をクリックする
- OLLAMA_MODELS を新しく作り、置きたいパスを入れる
- OKまたは適用をクリックする
- スタートメニューからOllamaを起動し直す
最後の起動し直しを飛ばすと、設定が読まれない。
macOSでアプリとして使っている場合は、launchctlで設定してからアプリを起動し直す。
launchctl setenv OLLAMA_MODELS "/Volumes/外付け/ollama-models"Linuxでsystemdのサービスとして動かしている場合は、サービスの設定に書く。
systemctl edit ollama.serviceServiceの下に環境変数を足して、読み込み直す。
[Service]
Environment="OLLAMA_MODELS=/mnt/models"systemctl daemon-reload
systemctl restart ollamaLinuxの標準のインストーラーを使っている場合、ollamaユーザーがそのフォルダーを読み書きできる必要がある。
所有者を変えるコマンドも公式ドキュメントに載っている。
sudo chown -R ollama:ollama <ディレクトリ>削除する前に見るところ
どれを消すかは、入っているものを並べてから決める。
ollama lsいま動いているものは別のコマンドで見る。
ollama ps他のアプリが使用中でないか確認し、必要ならollama stop モデル名で読み込みを解除してから削除対象を決めます。
消すときは名前を指定する。
ollama rm gemma4同じモデルでも量子化の段階が違えば別のものとして入っている。
名前だけでなく、タグまで見て選ぶ。
OLLAMA_MODELSを変えたあとは、前の場所のフォルダーが残ったままになる。
環境変数の変更だけでは既存モデルを新しい保存先へ移動できないため、再取得できるモデルならOllamaの再起動後にollama pull モデル名:タグで新しい保存先へ取得します。
新しい保存先にファイルが作られたこと、ollama listに表示されること、ollama run モデル名:タグで回答が返ることを確認してから、古い保存先の不要ファイルを整理してください。
再取得できない独自モデルがある場合は元データを保持し、記事末尾の保存先変更ガイドで既存モデルをコピーする手順を確認してください。
まとめ
最初は公式アプリを起動し、ollama runで小さなモデルから試します。回答が返ること、使用するモデルがローカルかクラウドか、CPU/GPUへの割り当てを確認してから用途を広げてください。
まずは手元のPCのメモリ容量に適したモデルから試し、より高度な用途が必要になった段階でハードウェアの拡張を検討する手順が無理なく進められます。
PC環境ごとの動作対応状況はローカルAI向けPC比較データベース(ソート・絞り込み対応)で確認できます。
小型の専用機を検討するときは、運営メディア「デザノマ」のローカルAI用ミニPCガイドで、GPU対応と購入前の確認事項を整理できます。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
価格は変動するため、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。
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導入・API・GPU対応の説明は2026年10月20日にOllama公式FAQ、ハードウェア対応、CLI資料、公式アプリの案内で確認しました。今回、新しいPCでの導入・速度測定は行っていません。
