AIを始めるときの選択肢は、PCを買うことだけではありません。
GPUを時間単位で借りるという方法があります。
この記事では、実際の料金からどこまで使うならクラウドが安いのかを計算します。
結論を先に書くと、分かれ目は1日3時間あたりです。
クラウドGPUで何ができるか
借りるのは、GPUを積んだサーバーです。
手元のPCの性能は関係なく、ブラウザから接続して使います。
重要なのはVRAMの容量です。
ローカルPCと考え方は同じで、モデルがVRAMに載るかどうかで動くかが決まります。
この考え方はローカルLLMに必要なスペックで解説しました。
ConoHa VPSのGPUプランと料金
国内のサービスで、日本語で申し込めるものを例に挙げます。
| プラン | VRAM | vCPU / メモリ | 時間単価 | 月額 |
|---|---|---|---|---|
| L4(16GB) | 24GB | 4vCPU / 16GB | 60.5円 | 36,300円 |
| L4(128GB) | 24GB | 20vCPU / 128GB | 154円 | 90,200円 |
| H100 | 80GB | 22vCPU / 228GB | 1,398円 | 582,010円 |
ストレージはいずれも100GB SSDです。
注目したいのは、L4の24GBという容量です。
28万円台のゲーミングPCを買っても、載るVRAMは16GBです。
借りるほうが、容量だけは上を取れます。
料金と最新の構成はConoHa VPSのGPUプランで確認できます。![]()
時間課金と月額は、自分で切り替えなくてよい
ConoHaは時間課金と月額のうち、安いほうが自動で適用されます。
公式には「1ヶ月に満たない利用は時間単位の課金へ自動的に切り替わり、常に一番安い料金になるように計算されます」と書かれています。
つまり月額が上限で、それを超える請求は起きません。
使う時間が増えたら自分でプランを乗り換える、という手間は要らないということです。
| プラン | 時間単価 | 月額(=上限) | 上限に達する時間 |
|---|---|---|---|
| L4(16GB) | 60.5円 | 36,300円 | 600時間(約25日) |
| L4(128GB) | 154円 | 90,200円 | 約586時間 |
| H100 | 1,398円 | 582,010円 | 約416時間 |
1ヶ月は720時間です。
動かしっぱなしにしても、料金は月額で頭打ちになります。
サーバーを停止(シャットダウン)しても、課金は止まりません。
公式には「停止(シャットダウン)いただいた場合でも料金が変動することはございません。サーバーの稼動、停止の状態にかかわらず、ご契約数で料金が発生いたします」と記載があります。
止めるにはサーバーを削除する必要があります。
そのため、下の「月10時間」「1日3時間」といった料金は、使い終わるたびにサーバーを削除して、次に使うときに作り直す前提の金額です。
作ったまま放置すると、使っていない時間も課金され、月額の36,300円に達します。
環境の構築に時間がかかる以上、毎回作り直すのは現実的とは限りません。
「作りっぱなしで月36,300円」と「毎回作り直して数千円」の間で、どちらの運用ができるかを先に決めてください。
作った環境をイメージとして保存しておくと作り直しは楽になりますが、保存自体にも料金がかかります。
ローカルPCと、どちらが安いのか
比較の基準を決めます。
比較データベースで挙げているRTX 5060 Ti 16GB搭載機は284,000円です。
これをL4(16GB)の60.5円/時で割ると、4,694時間になります。
この時間を使い切るまでは、借りるほうが安いという意味です。
| 使い方 | 1ヶ月の料金 | 28.4万円に届くまで |
|---|---|---|
| 月10時間(週末に少し) | 605円 | 39年 |
| 1日1時間(月30時間) | 1,815円 | 13年 |
| 1日3時間(月90時間) | 5,445円 | 4年4ヶ月 |
| 1日8時間(月240時間) | 14,520円 | 1年8ヶ月 |
| 動かしっぱなし | 36,300円(月額) | 7ヶ月半 |
1日3時間までなら、クラウドで4年以上まかなえます。
その間にGPUは新しい世代に入れ替わるので、買ったPCは古くなります。
逆に毎日8時間動かすなら、1年8ヶ月で本体代を超えます。
この使い方ならローカルPCのほうが合います。
クラウドが向いている人
- まだ続けるか分からない。
数千円で試せるので、合わなければやめられます - 使う時期が偏っている。
月に数日だけ集中して回すなら、時間課金が効きます - VRAMが足りない。
手元のPCで載らないモデルを、借りて動かせます - 置き場所や電気を増やしたくない。
デスクトップを1台増やす負担がありません
ローカルPCが向いている人
- 毎日長時間動かす。
1日8時間なら2年かからずに本体代を超えます - 手元のデータを外に出したくない。
ローカルで完結させたい理由があるなら、これが決め手になります - 普段使いのPCも新しくしたい。
買えばAI以外にも使えて、手元に資産が残ります - 接続の手間を挟みたくない。
思いついたときにすぐ動かせます
申し込む前に確認しておくこと
- 課金は削除するまで止まりません。
停止しただけでは料金は変わらないと公式に記載があります。
使わない期間があるなら、削除して作り直す運用になります - ストレージは100GB。
大きなモデルはファイル1つで数十GBになるので、いくつも置くと足りなくなります - 最初の構築に時間がかかる。
ドライバーや実行環境を自分で入れることになります。
手順はOllamaの使い方入門と共通する部分があります - 通信環境。
ブラウザ越しに操作するため、回線が不安定だと作業しづらくなります
まとめ
- 分かれ目は1日3時間。
それ以下ならクラウドが安く済みます - L4のVRAMは24GB。
28万円台のPCで買える16GBより多く積めます - 600時間を超えるなら月額に切り替える
- 毎日8時間なら買ったほうがよい。
1年8ヶ月で追い越します
まず試してみるならConoHa VPSのGPUプランが入口になります。
そもそも買うべきかどうかはAIを始めるのにPCは買うべき?、買う場合の機種はAI向けPC比較データベースにまとめています。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
価格は変動するため、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。
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この記事の料金は2026年9月8日に確認したものです。
課金の仕組みは料金体系について|ConoHaサポートとGPUサーバーのご利用の流れの記載によります。
ローカルPCの価格は比較データベースの掲載時点のものです。
