「AI用のPCは30万円以上」という話をよく見かけますが、10万円以下でもローカルAIは始められます。
ただし動かせるものと動かせないものがはっきり分かれるので、そこを最初に確認しておくのが失敗しないコツです。
10万円以下でできること・できないこと
| やりたいこと | 10万円以下で | 補足 |
|---|---|---|
| ChatGPT・Claudeを使う | 問題なくできる | クラウドなのでPC性能は関係ない |
| 8BクラスのローカルLLM | できる | メモリ16GB以上が条件 |
| 14BクラスのローカルLLM | △ 動くが遅い | メモリ32GBのモデルを選べば可 |
| 32B以上のローカルLLM | できない | メモリ容量と帯域が足りない |
| 画像生成(Stable Diffusion) | ほぼ無理 | この価格帯にNVIDIA GPU搭載機がない |
| 動画生成・LoRA学習 | できない | VRAM 16GB以上が必要 |
要点は2つです。
文章系のローカルAI(LLM)は10万円以下で十分始められます。
一方で画像生成は現実的ではありません。
この価格帯にはCUDA対応GPUを積んだ機種がないためです。
10万円以下のおすすめ2台
① Apple Mac mini M4(中古)|この価格帯では突出している
ユニファイドメモリの帯域は120GB/s。
新品は終売し後継のM6(149,800円〜)に切り替わったため、この価格帯では中古が対象になります。
同価格帯のWindowsミニPC(約80〜90GB/s)を大きく上回るため、8BクラスのLLMが読む速度を超えて生成されます。
静音で消費電力も低く、常時起動のAIサーバーとしても使えます。
注意点:標準の16GBだとmacOS自体が数GB使うので、モデルに回せるのは実質10GB前後です。
予算が許すなら24GBへの増額を検討する価値があります(購入後の増設はできません)。
② GMKtec M6 Ultra|7万円台で普段使いも兼ねる
約7.4万円のWindowsミニPCです。
メモリ16GBなので7Bクラスまでが快適圏ですが、Windowsで普段の作業をこなしつつローカルAIを試すには十分です。
クラウドAIを主に使い、ローカルは体験しておきたい、という位置づけに向いています。
中古・型落ちという選択肢
さらに予算を抑えたい場合、中古も候補になります。
ただしローカルLLMではメモリ帯域が効くため、世代の古いPCは価格ほどの満足度が出にくい点に注意してください。
狙うならApple Silicon搭載のMacです。
M1・M2世代でもユニファイドメモリの帯域が広く、メモリ16GB以上の個体なら8Bクラスが実用速度で動きます。
整備済み品はAppleの保証が付くものもあり、価格と安心のバランスが取れています。
いまが狙い目:Mac mini M4
2026年9月22日に後継のMac mini M6が発売されます。
世代交代のタイミングは、前モデルが中古市場に多く出て価格が下がりやすい時期です。
M4はメモリ帯域120GB/sで、8BクラスのLLMが実用速度で動きます。
M6(16GBモデルで153GB/s)には及びませんが、本体価格が149,800円からのM6に対して、M4を中古で安く手に入れられるなら費用対効果は高くなります。
新品の在庫は縮小しているため、探すならフリマや中古販売店が中心になります。
中古で買うときの確認点はこの3つです。
- メモリ容量:16GB以上を選ぶ。
ユニファイドメモリは購入後に増設できないため、ここだけは妥協できません - ストレージ:256GBだとモデルを数個入れただけで埋まります。
外付けSSDで補う前提なら問題ありません - 保証の有無:整備済み品や販売店の保証付きは価格が上がりますが、
個人間の取引より安心して使えます
なお中古を狙う場合でも、M1・M2世代まで下げるのはおすすめしません。
メモリ帯域が下がるぶん生成速度が落ち、価格差ほどの満足度が得られないためです。
あと少し足せるなら、何が変わるか
予算を10万円台後半まで伸ばせると、選択肢がはっきり広がります。
| 予算 | できるようになること |
|---|---|
| 〜10万円 | 8BクラスのLLM。クラウドAI中心の使い方 |
| 15万円前後 | メモリ32GBで14Bクラス。作業しながらAIを動かせる |
| 25万円〜 | 画像生成(VRAM 16GBのデスクトップ) |
| 32万円〜 | 32BクラスのLLM(ユニファイドメモリ64GB) |
15万円前後で選べるBeelink SER8は、メモリ32GBで8Bクラスが余裕をもって動きます。
「もう少しだけ出せる」場合の現実的な着地点です。
まとめ
10万円以下でも、文章系のローカルAIは十分に始められます。
この価格帯ならMac mini M4が突出しており、迷ったらこれで問題ありません。
ただし画像生成をやりたいなら、話が変わります。
その場合は画像生成AI向けデスクトップPCの選び方で25万円前後の構成を確認してください。
買ったあと何を動かすかは、LM Studioの使い方から始めるのが手軽です。
他の価格帯も含めた比較はAI向けPC比較データベースでどうぞ。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
価格は変動するため、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。
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