VTube Studioが重いときは、VTube Studio単体でもカクつくのか、ゲームやOBSを起動したときだけ重いのかを分けます。モデルの表示、顔のトラッキング、配信映像の圧縮、ネットワーク送信は別の処理です。配信がカクついていても、すべてがVTube Studioの問題とは限りません。
この記事では、現在の設定を記録しながら負荷を減らす順番をまとめます。設定名や利用できる機能は、OS、GPU、アプリのバージョンによって異なります。
4つの状態を同じ動きで比べる
顔を左右へ動かすなど、比較しやすい動きを決めて確認します。背景やモデルを変えず、起動するアプリだけを一つずつ増やしましょう。
| 確認する状態 | ここで重くなった場合 |
|---|---|
| VTube Studioのみ | モデル、トラッキング、VTube Studioの設定を確認 |
| VTube Studio+ゲーム | ゲームとGPUなどの取り合いを確認 |
| VTube Studio+OBSプレビュー | 取り込み方式、シーンの合成負荷を確認 |
| OBSで録画・配信を開始 | 圧縮処理と、配信なら回線も確認 |
この比較で「どの状態から重くなるか」を一つ見つけることが、最初の目標です。いきなりすべての画質を下げるより、必要な部分だけを調整しやすくなります。
1.VTube Studio単体のFPSとログを確認する
VTube Studioのログ画面で、実際の描画フレームレートとエラーを確認します。設定上は高いFPSでも、実際にその速度で描画できているとは限りません。同じエラーが繰り返し出ている場合は、その文面を記録します。
公式のLag Troubleshootingでは、CPU・GPU使用率、実際のFPS、同時に動かすアプリなどを確認する方法が案内されています。高リフレッシュレートのモニターに合わせて過剰なFPSで動いていないかも確認しましょう。
モデルを軽いサンプルへ変えると改善する場合は、元のモデルや追加アイテム、エフェクトを一つずつ戻します。モデルそのものを編集する前に、表示する内容を減らした状態で比較してください。
2.ゲームを同時に動かす場合はFPS上限を付ける
VTube Studioだけなら滑らかなのに、ゲームを起動すると重くなる場合は、ゲームがGPUを使い切っていないか確認します。ゲームのフレームレートが無制限なら、適切な上限を設定し、同じ場面で比較してください。
たとえば60fpsで比較し、余裕があれば段階的に上げる方法があります。これは全員に60fpsを固定で推奨するという意味ではなく、負荷の変化を見るためのテストです。画質や解像度も、ゲームの見た目に与える影響を確認しながら調整します。
OBS公式の処理性能のトラブルシューティングでも、ゲーム側の負荷を制限してOBSに処理の余裕を残す考え方が説明されています。配信中はゲームだけでなく、モデル表示と映像合成の処理も必要です。
3.使っていない映像出力を止める
VTube StudioのNDIや仮想Webカメラを使っていないなら、それらの出力を無効にして比較します。一つの取り込み方式しか使わないのに、複数の方式を同時に動かしていないか確認してください。
WindowsではSpout2を使う方法が公式に案内されています。取り込み方式の比較はVTube StudioのOBS向け公式手順、具体的な設定はOBSへ背景透過で取り込む方法を参照してください。OSによって使える方式が違うため、別の環境の手順をそのまま当てはめないようにします。
4.OBSの統計で、どの処理が遅れているかを見る
VTube Studioの画面は滑らかでも、OBSの録画だけカクつく場合は、OBSの統計情報を確認します。レンダリングの遅延、エンコードの遅延、ネットワークによるドロップは、それぞれ意味が異なります。
シーンの合成が重いなら、ブラウザーソース、動画背景、フィルター、不要なソースを一つずつ減らします。エンコードが遅れているなら、出力解像度、FPS、エンコーダーの設定を確認します。回線によるドロップだけが増える場合は、モデルの軽量化だけでは解決しないことがあります。
短いローカル録画が滑らかなのに配信だけ乱れるなら、送信や視聴側の条件も調べます。配信先の映像を見ているだけでは、発生場所を特定できません。
5.ノートPCは電源とGPUの割り当てを確認する
バッテリー駆動や省電力設定で性能が制限されていないか確認します。また、複数のGPUがあるPCでは、VTube StudioとOBSが意図したGPUで動いているかを確認してください。
GPUの選択方法は、OBSのGPU選択ガイドを参照できます。GPU使用率だけで判断せず、どのGPUのどの処理が使われているかも見ると、設定の食い違いを見つけやすくなります。
顔の反応だけ遅い場合はトラッキングを調べる
モデル自体のアニメーションは滑らかなのに、顔の動きへの反応だけが遅い場合は、カメラやスマートフォンからの入力を確認します。照明、顔の映る範囲、接続方法、通信状態などを切り分けてください。
iPhoneを使う場合は、iPhoneトラッキングの接続設定も参考になります。描画のFPSを下げる操作と、トラッキングの接続を直す操作を分けて考えましょう。
改善したら、普段の配信構成に戻して確認する
一つの条件で改善したら、ゲーム、背景、コメント表示、録画を順番に戻します。いつもの配信と同じ構成で短いテスト録画を行い、映像と音声が安定しているか確認してください。
変更した設定と結果を残すと、次の更新や別ゲームの配信でも比較できます。性能改善のための調整で、必要なソースや表情が表示されなくなっていないかも確認しましょう。
