OBSの配信・録画でマイクの雑音を減らすなら、まず既定のRNNoiseを録音で比較します。
抑制の強さを調整したい場合はSpeexも候補です。
声が消える場合は、抑制を一度無効にして原因を切り分けてください。
PCファンのような一定の音、キーボードの打鍵音、部屋の反響では、対処しやすさが異なります。
まず何を減らしたいのかを決めてから設定しましょう。
マイク音が全く入らない場合は、先にOBSで音が出ないときの入力・録音トラックの確認へ進んでください。
フィルターの前に、マイクの距離と入力音量を確認する
マイクが口から遠いと、声を大きくするために入力ゲイン(入力音量)を上げがちです。
すると周囲の音も大きく拾いやすくなります。
マイクの推奨する向きと距離に合わせ、声と雑音の差を作ることが先です。
PCや空調との位置関係、机の振動、ケーブルの接触も確認します。
音割れしている場合は入力レベルを下げてください。
歪んで取り込まれた音を、ノイズ抑制だけで元へ戻せるとは限りません。
まずフィルターなしで10秒程度録音し、無音時・普通の声・小声の違いを聞きます。
この音を比較用に残しておくと、処理で何が変わったか判断できます。
マイクへノイズ抑制を追加する
- 音声ミキサーで、使用しているマイクのソースを確認する。
- そのソースのフィルター画面を開く。
- 音声フィルターへ「ノイズ抑制」を追加する。
- 方式を選び、短い録音で声と雑音を比較する。
- フィルターの有効・無効を切り替え、必要な効果があるか確認する。
ゲーム音やBGMのソースへ間違って追加しないようにしましょう。
フィルターは対象のソースへかかります。
複数のマイクを使う場合は、それぞれの音に合わせて確認します。
RNNoise・Speex・NVIDIA Noise Removalの違い
| 方式 | 特徴 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| RNNoise | OBSの既定方式で、Speexより高品質とされる | SpeexよりCPU負荷が高いため、ゲーム起動中も比較する |
| Speex | 抑制レベルを調整できる | 抑制を強めすぎると声が歪む場合がある |
| NVIDIA Noise Removal | 対応環境と追加のSDKが必要 | GPUなどの対応条件、追加ソフトの導入状態 |
方式の仕様はOBS公式のノイズ抑制フィルター解説で確認できます。
NVIDIAの方式は、どのPCでも選べるものではありません。
項目がない場合に、先に不要なソフトをいくつも追加するのは避け、利用条件を確認します。
Speexは数値を下げるほど抑制が強まり、0 dBでは抑制しません。
公式解説の既定値は-30 dBですが、どのマイクにも合う推奨値ではありません。
声が欠ける場合は元の値を控え、0 dBに近づけて録音を比較してください。
RNNoiseにはSpeexの抑制レベル調整をそのまま当てはめられません。
NVIDIA方式は、公式のAudio Effects SDK配布ページでGPU・OS・ドライバーの要件を照合します。
対応するSDKの再頒布パッケージが必要で、NVIDIA製GPUというだけでは利用条件を満たすとは限りません。
話していない時間を静かにするならノイズゲート
ノイズゲートは、一定の音量に達したときだけ音を通す処理です。
話していない間の雑音を切る用途に向きますが、話している最中に混ざる雑音を分離するものではありません。
開くしきい値を高くしすぎると、小さい声や話し始めが出なくなります。
閉じるしきい値や保持時間・解除時間の設定によって、語尾が不自然に切れる場合もあります。
設定の考え方はOBS公式のノイズゲート説明を参考にしてください。
閉じるしきい値は背景雑音より少し上、開くしきい値は声より少し下を目安にします。
小声が通らない場合は開くしきい値を下げ、録音で話し始めを確かめてください。
雑音と小声の音量が近い場合は、先にマイクの位置や入力音量を見直します。
声が途切れる・ロボットのようになる場合
- ノイズ抑制を一度無効にする。声が戻るなら、Speexの抑制を弱めるか、方式を変えて比較する。
- 抑制を無効にしても声が欠けるなら、ゲートなど他のフィルターを一つずつ無効にして比較する。
- 小声や語尾を含む音で、強すぎる設定になっていないか確認する。
- OBSのフィルターを無効にしても改善しないなら、マイク本体・OS・別アプリのノイズ処理を確認する。
- ゲームを起動した状態でも、負荷による途切れがないか確認する。
マイク側の処理、OSやメーカーアプリの処理、OBSの処理が重なると、どこで音が変わっているのか分かりにくくなります。
設定を記録したうえで、一段ずつ有効にして比較してください。
フィルターごとの役割を混ぜない
コンプレッサーは音量差を調整するための処理、リミッターは出力レベルを抑えるための処理です。
雑音を小さくしたい目的で、すべてのフィルターをまとめて追加しないようにします。
エキスパンダーは、小さい音を一定の比率で下げる方法です。
急に無音になるゲートが不自然に感じる場合の選択肢になります。
フィルターの役割はOBS公式のFilters Guideで一覧できます。
最初はノイズ抑制だけを比較し、必要な場合にゲートやエキスパンダーを加えると、音が悪くなった原因を追いやすくなります。
音量差や無音時の雑音も調整する場合は、OBSのマイクフィルターの役割と設定手順を参照してください。
本番と同じ条件でテスト録音する
無音、普通の会話、小声、笑い声、キーボード操作を含めて短く録音します。
配信中にゲームを動かすなら、ゲームも起動した状態で確かめます。
確認するのは雑音の量だけではありません。
言葉の始まりと終わりが残るか、声が急に遠くならないか、聞き疲れする加工になっていないかも確認します。
効果が小さい場合は、処理をさらに強くする前に、マイクの位置と部屋の音へ戻って調整しましょう。
ノイズ抑制がいらない場合と設定を終える基準
フィルターなしで声が聞き取りやすく、背景音も気にならないなら、無理に抑制を追加する必要はありません。
設定を終える目安は、雑音が減ることに加えて、小声・話し始め・語尾が残ることです。
本番と同じゲームやアプリを動かした録音でも、この状態が保たれるか確認してください。
比較前の設定値を残しておけば、声が不自然になったときに戻せます。
2026年10月24日に公式資料を確認し、配布ページのOBS Studio 32.2.2を参照しました。
公式解説はWindows・macOS・Linuxを対象としますが、本記事の更新では各OSの実機操作と録音比較は行っていません。
NVIDIA方式も公式要件の照合にとどまり、導入や除去性能は未検証です。
