編集中にプレビューがカクつく、書き出しに何時間もかかる。
こうなると、まずPCの買い替えを考えたくなります。
ですが、買い替えずに解決することが少なくありません。
動画編集の「重い」は、素材の置き場所や書き出し設定が原因であることが多いためです。
この記事では、買い替えるべきかどうかを判断する材料をまとめます。
30秒でわかる診断チャート
症状から原因を絞り込んでください。
| いまの症状 | 考えられる原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 4K素材の再生がカクつく | 素材が遅いドライブにある | SSDに移す(買い替え不要) |
| 外付けHDDから読むと重い | 転送速度の不足 | 外付けSSDに変更 |
| 書き出しに何時間もかかる | ソフトウェアエンコードになっている | 書き出し設定を見直す(買い替え不要) |
| 編集中に他のアプリが固まる | メモリ不足 | メモリ増設 |
| エフェクトを重ねると止まる | メモリ不足 | メモリ増設 |
| カラーグレーディングでエラーが出る | VRAM不足 | GPU交換か買い替え |
| 何をしても全体的に遅い | CPU世代が古い | 買い替え |
上4つは買い替え不要です。
とくに最初の3つは、お金をほとんどかけずに改善できます。
買い替えずに解決できる3つのケース
ケース1:素材が遅いドライブにある
これが最も多い原因です。
4Kや6Kの素材は、再生するだけで高い転送速度を要求します。
外付けHDDやUSBメモリに素材を置いたままだと、どれだけ高性能なPCでもカクつきます。
まず素材を内蔵SSDにコピーして、再生が改善するか試してください。
改善するなら、原因はPCの性能ではなくドライブです。
常に外付けで作業するなら、SSDに切り替えてください。
ケース2:書き出しがソフトウェアエンコードになっている
書き出し時間が異常に長い場合、ハードウェアエンコーダーが使われていない可能性があります。
実測の例では、ソフトウェアエンコードが17.66秒だったのに対し、NVENCでは1.83秒でした。
約9.7倍の差です。
書き出し設定で、エンコーダーの項目を確認してください。
- Premiere Pro:書き出し設定の「エンコード設定」でハードウェアエンコードを選ぶ
- DaVinci Resolve:デリバーページのエンコーダー設定でNVIDIAやIntelを選ぶ
設定を変えるだけなので、費用はかかりません。
ここが「ソフトウェア」になっていた、というのはよくある話です。
ケース3:プロキシを使っていない
4K素材をそのまま編集すると、どんなPCでも重くなります。
プロキシ(低解像度の代替素材)を作れば、編集中は軽い素材で作業できます。
書き出し時だけ元の素材に戻るため、画質は落ちません。
PremiereにもDaVinciにもプロキシ機能があります。
4Kを扱っていて使っていないなら、まずここを試してください。
メモリ容量別・いまの立ち位置
| メモリ | できること | 判定 |
|---|---|---|
| 8GB | 編集ソフトの起動と簡単な操作 | 実務では厳しい |
| 16GB | フルHDの編集。4Kは短尺なら | フルHD中心なら足りる |
| 32GB | 4Kの一般的な編集 | 実務の標準ライン |
| 64GB | 4K多トラック、エフェクト多用 | 本業で毎日使う人向け |
使うソフトによって必要量が変わる点に注意してください。
Premiere Proは32GB以上が望ましい一方、DaVinci Resolveは16GBでも4K編集が成立します。
理由は動画編集PCの選び方で解説しました。
買い替えを検討すべきサイン
次のどれかに当てはまるなら、設定や周辺機器では追いつきません。
- メモリを増設できない機種で、8GB以下。
ノートPCやMacで基板直付けの場合、打つ手がありません - ハードウェアエンコーダーを持っていない。
古いCPUで内蔵GPUもGeForceもない場合、書き出しは遅いままです - VRAMが4GB以下で、カラーグレーディングをする。
DaVinciではエラーで止まります - SSDに素材を置いても4K再生が改善しない。
ここまで来たらPC側の性能不足です
買い替えるとき、どこまで出すべきか
作業内容から逆算してください。
必要以上に高い構成を買っても、動画編集では体感が変わらない部分があります。
| いまの作業 | 予算の目安 | 重視するもの |
|---|---|---|
| フルHD中心・学習や副業 | 10万円台 | エンコーダーとメモリ16GB |
| 4Kも扱う・Premiere中心 | 28万円〜 | メモリ32GB |
| カラーグレーディング・DaVinci中心 | 28万円〜 | VRAM 16GB |
| Macで揃えたい | 15万円〜 | Media Engineとメモリ容量 |
10万円台の選択肢は10万円台で動画編集は始められる?、機種比較は動画編集向けPC比較にまとめています。
ノートPCはおすすめのノートPC、MacはMacで動画編集するならをご覧ください。
判断する前に、順番に試してください
- 素材を内蔵SSDにコピーして再生してみる。
改善すればドライブが原因です - 書き出し設定でハードウェアエンコードを選ぶ。
設定だけで数倍変わることがあります - プロキシを作って編集してみる。
4K素材ならこれで大きく変わります - メモリ使用量を見る。
空きがないなら増設を検討してください - それでも遅ければ買い替える。
ここまで来て初めて、PCの性能が原因だと言えます
1から3はお金がかかりません。
順番を守ると、無駄な出費を避けられます。
まとめ
動画編集が重いとき、原因がPCの性能であることは意外と少ないです。
素材の置き場所、書き出し設定、プロキシの3つで解決することがよくあります。
それでも足りないと分かってから、買い替えを検討してください。
周辺機器での改善は作業が速くなる周辺機器、DaVinci特有の話はDaVinci Resolveの推奨スペックにまとめています。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
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