動画編集用のPCを中古で買えば、予算を半分近くに抑えられることがあります。
ただし動画編集では、中古で外してはいけない条件がはっきりしています。
結論を先に書きます。
ハードウェアエンコーダーを積んでいない世代は、いくら安くても避けてください。
書き出し時間が数倍変わるためです。
動画編集の中古選びは、普通の中古PC選びと違う
一般的な中古PCの記事では「Core i7なら十分」「メモリ16GBあれば快適」と書かれています。
動画編集では、この基準だけでは足りません。
| 普通の中古PC選び | 動画編集での中古PC選び |
|---|---|
| CPUの世代・コア数を見る | ハードウェアエンコーダーの有無を見る |
| メモリ16GBで十分 | 16GBは下限。4Kなら32GB |
| GPUはゲームをしなければ不要 | DaVinciならVRAM容量が必須 |
| 安い世代落ちがお得 | 世代を落としすぎると書き出しが遅い |
最重要:ハードウェアエンコーダーの有無
書き出しの速さは、CPUの性能ではなく専用のエンコーダーを使えるかで決まります。
実測の例では、ソフトウェアエンコードが17.66秒だったのに対し、NVENCでは1.83秒でした。
中古を選ぶときは、次のいずれかを積んでいるか確認してください。
| 方式 | 確認すること |
|---|---|
| NVENC | NVIDIA GeForce GTX 10シリーズ以降を搭載しているか |
| Quick Sync | Intel CPUで内蔵GPUが有効になっているか |
| Media Engine | Apple Silicon(M1以降)のMacか |
とくにIntel Macは注意が必要です。
Apple Silicon以前のMacはMedia Engineを持たないため、書き出しが大幅に遅くなります。
安く見えても、動画編集用としては勧められません。
狙っていい中古
Apple Silicon搭載のMac
M1以降のMacは中古でも狙う価値があります。
Media Engineを積んでいるため、世代が古くても書き出しは十分に速いためです。
とくにMac Studioは、据え置き用として中古市場に出回ります。
M1 Maxでもメモリ32GBの個体なら、フルHDから4Kまで実用的にこなせます。
整備済み品という選択肢
Amazonの整備済み品は、動作確認と保証が付くものがあります。
個人間の取引より安心して使えるぶん、価格は少し上がります。
初めて中古を買うなら、こちらから検討してください。
GeForce搭載のゲーミングPC
中古のゲーミングPCは、NVENCを持っているため書き出しが速いです。
RTX 30シリーズ以降なら、いまでも実用的に使えます。
ただしVRAMは確認してください。
DaVinciを使うなら8GB以上が必要です。
避けたほうがいい中古
① Intel Mac
Apple Silicon以前のMacBook ProやiMacです。
Media Engineがないため、書き出しがApple Silicon機と比べて大幅に遅くなります。
本体が安くても、作業時間で損をします。
② メモリ8GBの個体
動画編集ソフトは起動するだけで数GBを使います。
8GBだと編集中に他のアプリを開いただけで詰まります。
ノートPCやMacは増設できない機種が多いので、購入前に確認してください。
③ VRAM 4GB以下でDaVinciを使う
DaVinci ResolveはVRAMが足りないとエラーで止まります。
カラーグレーディングをする予定があるなら、VRAM 8GB以上を目安にしてください。
必要量はDaVinci Resolveの推奨スペックにまとめました。
④ 内蔵ストレージが小さい機種
動画素材は容量を食います。
256GBの個体を買うと、素材を置く場所がありません。
外付けSSDで補う前提なら問題ありませんが、その費用も見込んでください。
中古を買うときの確認点
- ハードウェアエンコーダーの有無。
GeForce搭載か、Intelの内蔵GPUが有効か、Apple Siliconか - メモリ容量と増設の可否。
16GB以上。
増設できない機種なら、そこが上限になります - VRAM容量。
DaVinciを使うなら8GB以上 - ストレージ容量。
外付けで補う前提で考えてください - バッテリーの状態(ノートPCの場合)。
充放電回数を確認します。
デスクトップなら不要です - 保証の有無。
整備済み品や販売店の保証付きは価格が上がりますが、安心して使えます
ストレージだけは新品で足す
中古で本体を安く買っても、素材を置く場所は別に必要です。
4K素材を外付けHDDに置くと、本体の性能に関係なく再生がカクつきます。
外付けSSDなら本体を分解せずに足せるので、中古機との相性が良い組み合わせです。
周辺機器の優先順位は作業が速くなる周辺機器にまとめました。
中古と新品、どちらを選ぶか
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| まず試したい・予算10万円以下 | 中古(Apple Silicon搭載Mac) |
| フルHD中心で長く使う | 新品(10万円台のデスクトップ) |
| 4Kやカラーグレーディングをする | 新品(VRAM 16GBが必要) |
| 仕事で毎日使う | 新品(保証とサポートの価値が大きい) |
「まず体験して、必要なら買い足す」なら中古が合理的です。
一方で用途がはっきりしていて長く使うなら、新品のほうが結果的に安く済みます。
新品の10万円台は10万円台で動画編集は始められる?にまとめています。
まとめ
動画編集の中古選びは、ハードウェアエンコーダーの有無とメモリ容量を見れば大きく外しません。
- 狙い目はApple Silicon搭載のMacとGeForce搭載のゲーミングPC
- 避けるべきはIntel Mac、メモリ8GB、VRAM 4GB以下
- ストレージは新品で足す前提で予算を組む
いま使っているPCで足りるか迷っている段階なら、動画編集が重い|買い替えるべきか、設定で直るかの診断から読んでみてください。
新品も含めた比較は動画編集向けPC比較、スペックの考え方は動画編集PCの選び方をご覧ください。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
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