Illustratorで画像がリンク切れになったら、リンクパネルで不足しているファイルを特定し、元の画像へ再リンクします。AIファイルの中に見えている画像が、必ずしも完全な元データとして保存されているとは限りません。画像を削除して置き直す前に、参照先を確認しましょう。
ファイル名の変更、フォルダーの移動、別PCへの受け渡し、クラウド上のファイルの状態変更などで、参照先を見つけられなくなることがあります。作業前にAIファイルを別名で保存し、修正前の状態を残してください。
「リンク切れ」と「更新が必要」を見分ける
ウィンドウメニューからリンクパネルを開きます。対象の画像を選択し、状態とファイル名、参照先の情報を確認します。
| 状態 | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| リンク切れ | 元の場所に参照ファイルが見つからない | 正しい画像を探して再リンク |
| 更新が必要 | 参照ファイルが変更されている | 変更内容を確認してリンクを更新 |
| 通常のリンク | 外部ファイルを参照している | 受け渡し時に画像も用意 |
| 埋め込み | 画像データが文書内に含まれている | 外部ファイルとの自動連動はしない |
アイコンと状態の確認方法は、Adobeのリンクと埋め込みファイルの管理でも説明されています。
1.元の画像を探す
リンクパネルに表示されるファイル名を手がかりに、受け取ったフォルダー、共有ストレージ、メールの添付、以前のバックアップを確認します。拡張子まで同じか、名前の末尾に版番号が付いていないかも見てください。
同名の画像が複数ある場合は、ファイル名だけで選びません。画像の内容、寸法、更新日、制作時の版を確認します。「logo.png」という名前でも、別の案件や旧ロゴである可能性があります。
クラウドストレージでは、ファイルがPCに実体として保存されているか、アクセス権があるかも確認します。同期やダウンロードが完了してから再リンクを試してください。
2.リンクパネルから再リンクする
- リンクパネルで、リンク切れの画像を選ぶ。
- 「再リンク」を実行する。
- 元の画像があるフォルダーを開き、正しいファイルを選ぶ。
- 配置を確定し、リンク切れの表示が消えたか確認する。
- アートボード上で見た目と配置を確認する。
Creative Cloudライブラリの素材を使っていた場合は、ライブラリからの再リンクに対応する項目を確認します。ローカルの画像と、ライブラリの素材を同じ方法で探そうとすると見つからないことがあります。
現行の公式手順は、リンクファイルの再リンク・置換・更新に掲載されています。バージョンによって、置換する範囲のメニュー名や表示位置は異なります。
3.同じフォルダーの画像をまとめて修復する
不足画像が同じフォルダーに揃っている場合は、そのフォルダーにあるほかの不足リンクを探す機能を利用できます。再リンク時に、同じフォルダー内の不足ファイルを対象とする項目を選びます。
複数の配置が同じ画像を参照している場合は、選択した配置だけを変更するのか、同じ参照先の配置全体を変更するのかを確認してください。意図した一か所だけを差し替えたいのに、全体の画像を置き換えないようにします。
一括で修復できても、すべての版が正しいとは限りません。リンクパネルの不足件数がなくなったことと、デザイン上の内容が正しいことを、それぞれ確認します。
4.再リンク後はサイズ・切り抜き・解像度を見る
別の画像へ置き換えた場合は、縦横比やサイズが違うため、トリミングや見える範囲が変わることがあります。クリッピングマスクの内側、回転、拡大縮小、配置位置を確認しましょう。
印刷物では、リンク情報から画像の解像度や色の情報も確認します。リンク切れが直っただけでは、入稿に適した状態とは限りません。全体の確認は、Illustratorの入稿データの作り方を参照してください。
元画像が見つからないとき
制作元や受け渡し相手に、AIファイルだけでなくリンク画像を含む素材一式を依頼します。画面上にプレビューが見えていても、その画像を高品質の元データとして取り出せると決めつけないでください。
別画像で代用する場合は、画像の利用条件と内容を確認し、修正したことが分かるように版を分けます。ロゴ、商品写真、図版などは、似た画像へ無断で置き換えると内容自体が変わってしまいます。
再発を防ぐ受け渡し方法
AIと画像のフォルダーをまとめて管理し、受け渡し後に画像だけ名前や場所を変えないようにします。制作中に参照した画像が個人のダウンロードフォルダーに散らばっていないかも確認しましょう。
素材を集める場合は、Illustratorのパッケージ機能が役立ちます。フォントなどは権利や収集できる条件があるため、すべて自動で渡せるとは考えず、レポートと中身を確認します。
最後に、受け渡すフォルダーのAIを開き直し、リンク切れの警告が出ないことを確認します。可能なら元の作業フォルダーを参照できない別環境でも確認すると、素材の入れ忘れを見つけやすくなります。
