ChatGPTとCodexがやってくれないことは、理由で3つに分かれます。
- 内容で断るもの:OpenAIの利用ポリシーとModel Specに反する依頼
- 許可がないとやらないもの:Codexの権限の設定で止めている操作
- 仕組み上できないもの:大きすぎるファイル、長すぎる会話、ログインなど
これとは別に、依頼の目的や文脈が十分に伝わらず、利用者が想定しない拒否が起きることもあります。拒否だけで違反が確定するわけではありません。
2026年10月23日に公式資料と照合しました。利用ポリシーは2025年10月29日施行版、Model Specは2026年8月18日版を参照しています。9月29日の利用事例は当時の記録で、今回は再現していません。
やってくれないことの早見表
| 理由 | 例 | 変えられるか |
|---|---|---|
| 内容(利用ポリシー・Model Spec) | エロティカ、未成年を性的に扱う内容、危険な手順、歌詞の全文、個人の私的な情報 | 権限設定では変更できない。適格な研究には別の審査制度がある |
| 権限(Codexの設定) | 作業フォルダーの外の編集、ネットへの接続、サンドボックスの外での実行 | 設定や、その場の承認で許可できる |
| 仕組み | 512MBを超えるファイル、長すぎる会話、ログインや支払いの最後の手順 | 分ける・自分で操作するなどで補う |
| その場の判断 | 利用者が想定しない拒否が起きる | できる作業とできない作業を分けて聞き直す |
内容で断ること|OpenAIの利用ポリシー
本文の表は2025年10月29日施行版の利用ポリシーの要約です。現在の案内ページには2026年11月20日施行版も掲載されているため、利用時点の施行日を確認してください。
ポリシーは公式の日本語版があり、禁止事項は4つの柱に分かれています。
| 柱 | 主な禁止事項 |
|---|---|
| 人々の保護 | 脅迫や嫌がらせ、自傷の助長、同意のない性的な内容、テロ、兵器、他者のシステムへの侵害、有資格者の関わらない法律や医療の個別の助言、安全対策の回避 |
| プライバシーの尊重 | 同意のない顔認識データベース、本物と誤認させる肖像や声の使用、社会的スコアリング |
| 未成年者の安全 | 児童の性的搾取の素材、グルーミング、未成年者による性的・暴力的なロールプレイ |
| 意思決定の尊重 | 学問上の不正、詐欺やスパムやなりすまし、選挙への干渉、重大な判断を人の確認なしに自動化すること |
Model Specで決まっている線引き
Model Specは、OpenAIのモデルがどう振る舞うべきかを定めた公開の文書です。
利用ポリシーより細かく、何を断り、何なら応じるかが書かれています。
| 分野 | やってくれないこと | 応じる範囲 |
|---|---|---|
| 性的な内容 | エロティカ、違法や非同意の性行為の描写、過激なゴア | 科学・歴史・報道・芸術などの文脈 |
| 未成年 | 未成年が関わる性的な内容。フィクションでも不可 | 露骨でない性教育 |
| 危険な情報 | 違法行為や大きな被害につながる具体的な手順。生物・化学・核などの兵器の手順 | 概要や一般的な情報 |
| 著作物 | 歌詞の全文、有料記事のペイウォールの回避 | テーマの分析や要点の説明 |
| プライバシー | ネット上にあっても、個人の私的・機微な情報(個人の携帯番号や住所など) | 公人の事務所の連絡先 |
| 政治 | 特定の個人や属性の集団に向けた、政治的な見解の操作 | 一般的な政治の説明など。ただし利用ポリシーの選挙運動・ロビー活動等の禁止も別途適用 |
持ち込んだ文章の変換は応じる
Model Specには、利用者が自分で貼り付けた文章なら、翻訳・要約・分類・整形・文法の修正には応じるという例外があります。
この変換例外では、もともと生成が制限される内容を新しく追加したり、欠けた部分を補完したりできません。通常の無害な文章編集まで一律に禁止する規定ではありません。
URLや題名だけを指定した場合は、この「利用者が提供した内容の変換」の例外には入りません。ただし、通常のWebページの要約などがすべて禁止されるという意味ではありません。
未成年の性的な内容は、この例外の対象になりません。
成人向けの内容は検討中
Model Specには、成人向けの文脈でエロティカやゴアを作れるようにする方法を検討していると書かれています。
9月29日の調査では全面解禁の発表は確認できませんでした。ここで説明しているのは8月18日版Model Specの規定で、個別機能の最新の提供状況を保証するものではありません。
性的なディープフェイクやリベンジポルノには、はっきり線を引くとも明記されています。
画像生成で断ること
ChatGPT Images 2.5には画像生成の安全対策があります。拒否の対象には次のような例がありますが、教育・報道などの文脈と具体的な描写で判断は変わります。
- 未成年の性的な画像や、露骨な性的描写
- 過激なゴアなど、ポリシーに反する暴力描写
- 本人の同意なく真正な映像と誤認させる画像や、非同意の性的なディープフェイク
- ヘイトや自傷を助長する画像
作った画像には、AIで作ったことを示す情報(C2PAとSynthID)が付きます。
断られたときの表示と対処
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| This content may violate our usage policies | 利用ポリシーに当たるおそれがあるとされた |
| This content can’t be shown for safety reasons | 安全上の理由で、内容を表示しない |
| This chat was flagged for possible cybersecurity risk | Codexで、サイバーセキュリティのリスクとして検知された |
| Your conversations have multiple flags for possible cybersecurity risk | 何度も検知されたため、追加の確認が入り、返答が遅くなる |
ChatGPTでは、誤りだと思ったら返答に低評価を付けるよう、画面に案内が出ます。
当方が確認した26.924では、言い換えや/feedbackの案内、GPT-5.6 Terraへの切り替えが表示されました。現在の選択肢はモデル・バージョン・契約によって異なります。
サイバーセキュリティと生物学の追加の確認
ChatGPT・Codex・APIでは、一部のサイバーセキュリティや生物学の依頼に追加の自動確認が入ります。
公式ヘルプでは、内容が表示されなくても、それだけで違反と認定されたわけではないと説明されています。
単なる言い換えで安全対策を回避しようとせず、許可された防御目的や対象範囲を具体的に伝えてください。正当な依頼であれば、範囲や文脈を明確にすることで対応できる場合があります。
許可を得た診断の仕事なら、Daybreak(旧称 Trusted Access for Cyber)に申請し承認されると、対象範囲の制限が緩和される場合があります。
承認は利用者や組織、ワークスペース、対象モデル、利用する製品に対応しているため、承認済みの環境で作業しているか確認してください。
Daybreak Blueの承認だけでDaybreak Redも使えるようになるわけではなく、Redには別の承認と利用設定が必要です。
- 個人申請は18歳以上の対象有料プランなどが条件。Advanced Account Securityを有効にし、物理FIDO2キーを含む2つ以上の認証方法が必要
- Codexでは、承認されたあとも切り替えは初めオフになっている
- BlueではAstraの安全対策は標準のまま。Redでは追加のモデル承認を受けると対象モデルの制限が緩和される
- 承認されても、すべての拒否がなくなるわけではない
作業が途中で止まることもある
GPT-6 Astraの一部の作業には、指示の取り違えなどを検知する追加の監視があります。ChatGPT・Codex・APIでの提供条件は公式ヘルプを確認してください。
機密データの送信や、壊す変更のような場面で、AIが指示を取り違えているおそれがあると判断されると、作業が一時停止します。
止まったこと自体は、違反と認定されたという意味ではないと公式ヘルプに書かれています。
停止後は、表示される場合はReview findingsで実行内容と意図を確認します。
安全監視は非同期なので、検知対象の操作が実行された後に通知が届く場合があります。
停止したことだけで変更が未実行だったと判断せず、差分や実行結果を確認してください。
CLI・モバイルやZero Data Retentionなどの対象環境では、詳細表示と再開が使えず、そのタスクは終了します。
許可がないとやらないこと|Codexの権限
Codexのローカル実行では、サンドボックスと承認ポリシーの組み合わせで操作範囲が決まります。既定ではネットワークを制限しますが、実際の設定や組織ポリシーを確認してください。
CLIでは/statusで現在の作業領域を、/permissionsで権限設定を確認します。
承認ポリシーのneverは確認を出さない設定であり、サンドボックスの外への操作を許可する設定ではありません。
組織が固定した制限は、利用者の承認や個人設定では変更できない場合があります。
| サンドボックスのモード | できること |
|---|---|
| read-only | 書き込みを制限。読み取りや範囲内のコマンド実行は可能 |
| workspace-write | 許可された作業領域と一時フォルダーなどに書き込める(保護パスを除く) |
| danger-full-access | サンドボックスなし。公式は勧めていない |
Autoでは、次のような操作が承認や拒否の対象になります。自動レビュー・コネクターごとの許可・組織設定も関わるため、毎回必ず人への確認が出るとは限りません。
- 作業フォルダーの外の編集
- ネットへの接続が要るコマンド
- サンドボックスの外での実行
- 外部に影響するアプリやMCPのツールの呼び出し
既定のworkspace-writeでは、作業フォルダー内でも.git・.agents・.codex・.awsなどは書き込みが保護されます。全モード共通の制限ではありません。
現在のCodexクラウドは、環境のネットワーク設定に従って準備・タスク実行中の通信を制御します。「準備時だけ接続し、その後はオフライン」という説明は旧クラウド環境のものです。
Web検索は通常キャッシュが既定ですが、フルアクセスではliveが既定になる場合があります。ライブ検索は--searchまたはweb_search="live"で指定します。Web検索とシェルのネットワーク権限は別です。
権限の設定の仕方はCodexのサンドボックスと承認設定、クラウドの接続はCodexクラウドの使い方にまとめています。
仕組みや利用環境による制約|ChatGPT
| できないこと | 上限や補い方 |
|---|---|
| 大きなファイルを読む | 1ファイル512MBまで。文書は200万トークン、画像は20MB、CSVは約50MBまで |
| たくさんのファイルを続けて渡す | 最大3時間80ファイル、無料版は1日3ファイル。混雑時などは低くなる場合がある |
| PDFの中の図を読む | プラン・モード・使用ツールで異なる。必要な図やページを実際に参照できたか確認する |
| 長い会話をそのまま覚えておく | 文脈長はモデル・プラン・モードで異なる。圧縮や引き継ぎでも全詳細の保持は保証されない |
| 手元のファイルやアプリを見る | 接続して認可したものだけ使える |
| ログインや支払いを全部済ませる | 取り消しにくい操作の前は確認を求め、最後の手順は自分でやることがある |
| すべての会話を覚えておく | メモリには量の上限があり、全部は覚えていない |
以前のChatGPT agentは提供を終え、後継はChatGPT Workです。
クラウドのブラウザーでは、ログインは専用の入力欄で行い、パスワードはモデルからは見えません。
自動で操作するブラウザーを受け付けないサイトでは、作業を終えられません。
利用者が想定しない拒否が起きることもある
2026年9月29日、当方が運営する官能小説の書籍データベースのサイトで、Codexにトップページの改修を頼みました。
頼んだのは、検索窓・人気の本の棚・作家一覧を置く構成の改修です。
モデルはGPT-6 Astraで、権限はフルアクセス・承認なしの設定でした。
Codexは、官能作品の検索や推薦への誘導を強める内容だとして、改修を断りました。
見た目の調整だと伝えると、一度は引き受けると答えましたが、次の依頼でまた断りました。
構成を別に作ったあとで頼んだ、配色・余白・スマホ表示の調整は行いました。
当時の設定では権限不足を示す表示はなく、内容への拒否として応答しました。ただし、設定だけから内部の判断理由までは断定できません。
この事例だけで、同種のサイト改修が常に許可される、あるいは禁止されるとは判断できません。依頼文・サイトの内容・目的を含めて個別に確認する必要があります。
同じ構成の改修は、Claude Codeでは断られずに進みました。
断られたときは、断られた作業と、引き受けられる作業を分けて示してもらうと、どこまで任せられるかが分かります。
断られたのが間違いだと思ったとき
- ChatGPTの返答:低評価のボタンを押す
- 何度も誤って止められる:ヘルプセンターのチャットからサポートに連絡する(安全の表示の全文、モデル、日時、リクエストIDを添える)
- Codex:/feedback で報告する
- 警告やアカウントの停止:公式の異議申し立てのフォームから送る
出典
- 使用に関するポリシー(OpenAI)
- OpenAI Model Spec(2026年8月18日版)
- Agent approvals & security(ChatGPT Learn)
- Models and Trusted Access(ChatGPT Learn)
- Additional safety checks for biological and cybersecurity requests(OpenAI Help Center)
- OpenAI Daybreak: Trusted Access for Cyber overview(OpenAI Help Center)
- Why was my chat paused or ended as a precaution?(OpenAI Help Center)
- File uploads FAQ(OpenAI Help Center)
- Using cloud browser in ChatGPT(OpenAI Help Center)
- ChatGPT Images 2.5 System Card(OpenAI)
よくある質問:ChatGPTとCodexが断ること
ChatGPTやCodexが依頼を断るのは、どんな理由ですか?
理由で3つに分かれます。
内容で断るもの(OpenAIの利用ポリシーとModel Specに反する依頼)、許可がないとやらないもの(Codexの権限の設定で止めている操作)、仕組み上できないもの(大きすぎるファイル、長すぎる会話、ログインなど)です。
これとは別に、依頼の目的や文脈が十分に伝わらず、利用者が想定しない拒否が起きることもあります。拒否だけで違反が確定するわけではありません。
断られたとき、設定を変えれば通りますか?
理由によります。
利用ポリシー上の禁止用途は、ツール権限の設定で許可されません。正当なセキュリティ研究にはDaybreakなどの審査制度があります。
権限(Codexの設定)で止まっているものは、適用される組織ポリシーの範囲内で、設定やその場の承認により許可できる場合があります。
仕組み上できないものは、ファイルを分ける・自分で操作するなどで補います。
自分で貼り付けた文章の翻訳や要約は、断られますか?
Model Specには、利用者が自分で貼り付けた文章なら、翻訳・要約・分類・整形・文法の修正には応じるという例外があります。
この変換例外では、もともと生成が制限される内容を新しく追加したり、欠けた部分を補完したりできません。通常の無害な文章編集まで一律に禁止する規定ではありません。
URLや題名だけを指定した場合は、この「利用者が提供した内容の変換」の例外には入りません。ただし、通常のWebページの要約などがすべて禁止されるという意味ではありません。
未成年の性的な内容は、この例外の対象になりません。
成人向けの内容は、解禁されましたか?
Model Specには、成人向けの文脈でエロティカやゴアを作れるようにする方法を検討していると書かれていますが、2026年9月29日時点で、解禁を告げる公式の発表は見つかりませんでした。
性的なディープフェイクやリベンジポルノには、はっきり線を引くとも明記されています。
「This content may violate our usage policies」などの表示が出たら?
利用ポリシーに当たるおそれがあるとされた表示です。
ChatGPTでは、誤りだと思ったら返答に低評価を付けるよう画面に案内が出ます。
当方が確認した26.924では、言い換えや/feedbackの案内、GPT-5.6 Terraへの切り替えが表示されました。現在の選択肢はモデル・バージョン・契約によって異なります。
サイバーセキュリティや生物学の依頼は、どう扱われますか?
ChatGPT・Codex・APIでは、対象となる一部の依頼に追加の自動確認が入ります。
公式ヘルプでは、内容が表示されなくても、それだけで違反と認定されたわけではないと説明されています。
単なる言い換えで安全対策を回避しようとせず、許可された防御目的や対象範囲を具体的に伝えてください。正当な依頼であれば、範囲や文脈を明確にすることで対応できる場合があります。
許可を得た診断の仕事なら、Daybreak(旧称 Trusted Access for Cyber)に申請し承認されると、対象範囲の制限が緩和される場合があります(個人で申請できるのは18歳以上で、FIDO2のハードウェアキーが要ります。承認されても、すべての拒否がなくなるわけではありません)。
Codexが、許可がないとやらない操作は?
Autoでは作業範囲外の編集、ネットワークを使うコマンドなどが承認・拒否の対象になります。自動レビューやコネクター独自の許可もあり、すべてが同じ確認手順になるわけではありません。
read-onlyは書き込みを制限しますが、読み取りや範囲内のコマンド実行は可能です。
workspace-writeでは許可された作業領域と一時フォルダーなどに書き込め、danger-full-accessはサンドボックスの制限を外します。
既定のworkspace-writeでは、作業フォルダー内でも.git・.agents・.codex・.awsなどは書き込みが保護されます。全モード共通の制限ではありません。
ChatGPTが、仕組み上できないことは? 間違って断られたと思ったときは?
ファイルにはサイズ・形式・頻度の制限があり、文脈長はモデルやプランで異なります。本文の表と利用画面を確認し、必要な範囲に分割してください。認証や重要操作では利用者自身の対応が必要な場合があります。
間違いだと思ったときは、ChatGPTの返答に低評価を付ける、何度も誤って止められるならヘルプセンターのチャットからサポートに連絡する(安全の表示の全文、モデル、日時、リクエストIDを添えます)、Codexでは /feedback で報告する、警告やアカウントの停止には公式の異議申し立てのフォームから送ります。
この記事は2026年10月23日に公式資料を照合しました。拒否表示の実機再現、すべてのプランの上限、9月の個人事例の再検証は行っていません。
最新は公式ページで確認してください。
