DaVinci Resolveで字幕を入れるには、タイムラインに字幕専用のトラック(サブタイトルトラック)を作り、そこに字幕を1つずつ追加して、インスペクタで文字を入力します。
ほかのソフトで作ったSRTなどの字幕ファイルがあれば、メディアプールに読み込んでトラックに置くだけで、1行ずつの字幕クリップに分かれて並びます。
書き出すときは、デリバーページのレンダー設定で、別ファイルとして出すか、映像に焼き込むかを選びます。
この記事は、Blackmagic Design公式の「DaVinci Resolve 21 Reference Manual」(英語版PDF)の第59章「Subtitles and Closed Captioning」の記載をもとにまとめたものです(2026年10月18日確認)。
この機にはDaVinci Resolveが入っていないため、実機での再現は含みません。
画面の項目名はマニュアルの英語の表記で書いており、日本語表示では名前が違うことがあります。
字幕トラックの基本
マニュアルでは、字幕は専用のサブタイトルトラックに、字幕用のジェネレーターのクリップとして置くと説明されています。
- サブタイトルトラックは、ふつう1本が1つの言語や用途にあたる
- ほかのトラックと同じように、ロックや有効・無効の切り替えができる
- 複数のサブタイトルトラックがあっても、同時に表示できるのは1本だけで、1本を有効にすると、ほかは無効になる
- 字幕クリップは、ほかのクリップと同じように移動・長さの変更・トリミングができる
日本語と英語の字幕を作るなら、言語ごとにサブタイトルトラックを分けて作ります。
手入力で字幕を作る
サブタイトルトラックを追加する
タイムラインのトラックヘッダーを右クリックし、「Add Subtitle Track」を選びます。
タイムラインのいちばん上に「Subtitle 1」という名前の空のトラックができます。
マニュアルでは、トラックの名前は字幕の書き出しやエンコードのときに使われるため、書き出す前に言語が分かる名前に変えておくよう案内されています。
名前は、トラック名をダブルクリックすると変えられます。
字幕を1つずつ追加する
- サブタイトルトラックが複数あるときは、追加したいトラックの送り先(ST1・ST2などの表示)をクリックして選ぶ
- 字幕を出し始めたいフレームに再生ヘッドを置く
- インスペクタの「Captions」パネルで「Create Caption」をクリックする(すでに字幕があるトラックでは、一覧の上の「Add New」)
- 必要なら、字幕クリップの端をドラッグして、セリフに合うように長さを調整する
- 字幕クリップを選んだまま、インスペクタの「Captions」パネルに文字を入力する
マニュアルでは、手順3は、サブタイトルトラックを右クリックして「Add Subtitle」を選ぶ方法や、エフェクトライブラリの「Titles」から「Subtitle」ジェネレーターをトラックへドラッグする方法でもよいとされています。
追加した字幕は「Captions」パネルの下の一覧に並び、「Prev」「Next」ボタンで前後の字幕へ移動できます。
SRTなどの字幕ファイルを読み込む
マニュアルでは、読み込める字幕ファイルの形式として、.srt、.srtx、.vtt、.xml、.ttml が挙げられています。
- メディアプールを開く
- ビンの一覧か、メディアプールの空いているところを右クリックして「Import Subtitle」を選ぶ
- 字幕ファイルを選んで開く
- メディアプールに字幕クリップとして読み込まれる
動画と同じように、メディアプールへドラッグして読み込むこともできます。
読み込んだ字幕をタイムラインに置く方法は2つあります。
| 置き方 | マニュアルの説明 |
|---|---|
| タイムコードで合わせる | 字幕クリップを右クリックして「Insert Selected Subtitles to Timeline Using Timecode」を選ぶ。字幕が1つずつに分かれ、タイムラインのタイムコードに合わせて並ぶ |
| ドラッグで置く | ビデオトラックの上の空いた灰色の部分か、既存のサブタイトルトラックへドラッグする。灰色の部分に置くとサブタイトルトラックが自動で作られる |
ドラッグで置いた場合は、最初の字幕の位置を基準に、ほかの字幕の時間が相対的に決まります。
位置がずれたときは、字幕クリップをすべて選んで前後にずらせば直せるとマニュアルに書かれています。
SRTファイルの書き方や文字コードの注意は、SRTファイルの作り方にまとめています。
字幕の見た目を整える
字幕の書式は、トラック全体でまとめて決める方法と、1つの字幕や一部の語だけを変える方法があります。
| 変えたい範囲 | やり方 |
|---|---|
| トラックの字幕すべて | サブタイトルトラックのヘッダーをクリックし、インスペクタの「Track」パネルでフォント・色・サイズ・行間・位置などを設定する |
| 1つの字幕だけ | 字幕クリップを選び、「Customize Caption」にチェックを入れてから書式を変える |
| 字幕の中の一部の語だけ | 「Customize Caption」にチェックを入れ、「Captions」パネルで変えたい文字を選んでから書式を変える |
マニュアルでは、「Track」パネルの下のほうに、ドロップシャドウ、縁取り(Stroke)、背景(Background)の設定があると説明されています。
決めた書式は、インスペクタの右上のオプションメニュー(点が3つのボタン)から「Save Track as Preset」でプリセットとして保存し、ほかのトラックやほかのパソコンでも使えます。
字幕クリップにはフェードイン・フェードアウトの取っ手があり、クリップの両端の取っ手をドラッグして長さを決めます。
字幕を書き出す
マニュアルでは、字幕の書き出し方は大きく3つに分けて説明されています。
| 方法 | 操作 | 出せる形式 |
|---|---|---|
| ファイルメニューから | File メニューの「Export Subtitle」 | .srt、.vtt |
| トラックヘッダーから | サブタイトルトラックのヘッダーを右クリックして「Export Subtitle」 | .srt、.vtt |
| 動画の書き出しと一緒に | デリバーページのレンダー設定の「Video」パネルの下にある字幕の設定 | 下の表のとおり |
デリバーページでは、「Export Subtitle」にチェックを入れ、「Format」で出し方を選びます。
| Formatの選択肢 | 内容 |
|---|---|
| As a separate file | 選んだサブタイトルトラックを別のファイルとして書き出す。形式は「Export As」でIMSC1・DFXP・SRT・WebVTTから選び、どのトラックを出すかはチェックボックスで選ぶ |
| Burn into video | いま選んでいるサブタイトルトラックを、映像に焼き込んで書き出す |
| As embedded captions | いま選んでいるサブタイトルトラックを、対応する形式の中に埋め込む。CEA-608のクローズドキャプションをMXF OP1AとQuickTimeに入れられる |
マニュアルの本文には「Format」の選択肢は4つと書かれていますが、説明されているのは上の3つです。
見る人が字幕の表示を切り替えられるようにしたいなら別ファイル、どの環境でも字幕が出るようにしたいなら焼き込み、と使い分けます。
Studio版の自動字幕(Create Subtitles from Audio)
マニュアルでは、有料のStudio版だけで、音声を解析して字幕のトラックを自動で作る「Create Subtitles from Audio」が使えると説明されています。
- エディットページで、字幕を作りたいタイムラインを開く
- 一部だけ作るならイン点とアウト点で範囲を決める(決めなければタイムライン全体)
- Timeline メニューの「AI Tools」から「Create Subtitles from Audio」を選ぶ
- 言語、字幕の書式(Caption Preset)、1行の最大文字数、行数(1行か2行)、字幕と字幕の間のフレーム数を選ぶ
- 「Create」をクリックする
マニュアルの対応言語の一覧には、日本語が含まれています。
サブタイトルトラックが無ければ自動で作られ、複数あるときはいちばん上のトラックに書き込まれます。
複数のトラックで会話が重なっていると失敗しやすいため、解析に使いたくないオーディオトラックはミュートしておくよう案内されています。
できた字幕は、手入力の字幕と同じ方法で直せます。
無料版とStudio版の違いは、DaVinci Resolve無料版とStudioの違いで詳しく比べています。
知っておくと便利な機能
- サブタイトルインスペクタの右上の検索アイコンから、トラック全体の字幕の語を検索・置換できる(「Replace All」でまとめて置換)
- 動画のクリップと字幕を一緒に選んで Clip メニューの「Linked Clips」を選ぶと、クリップを並べ替えたときに字幕も一緒に動く
- 1本のサブタイトルトラックの中に最大3つの「Subtitle Region」を作ると、2人のセリフなど複数の字幕を同時に画面に出せる
- プロジェクト設定の「Subtitles」で、1行の文字数や1秒あたりの文字数の上限を決めると、超えた字幕の数値が赤く表示される
確かめていないこと
- この記事の手順を、DaVinci Resolveの実機で操作して確かめてはいない
- 日本語表示のときの各項目の名前
- 日本語の字幕を読み込んだときや書き出したときの文字化けの有無と、文字コードの扱い
- Create Subtitles from Audioで作った日本語字幕の精度
参照した資料は、Blackmagic Design公式のDaVinci Resolveのサポートページから入手できる「DaVinci Resolve 21 Reference Manual」(英語版PDF、第59章 Subtitles and Closed Captioning)です。
