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DaVinci Resolveのプロキシと最適化メディア|使い分けと書き出し設定

DaVinci Resolveで素材の再生が重く、別のPCへも渡すならプロキシメディアが候補になります。同じPC内で素材を扱いやすくするなら最適化メディア、効果の計算が重いならレンダーキャッシュを選びます。タイムラインプロキシは、その場の処理解像度を下げる別の設定です。

選択を決めるのは「素材の読み込みが重いのか、効果の処理が重いのか」「複製を別の環境へ渡すのか」です。以下の機能説明は、2026年10月3日に確認したResolve 21.1公式マニュアルの第8章と第187章に基づきます。FFmpegの実測は後半に分けて掲載し、Resolve上の実機操作とは区別しています。

目次

4つの方法を目的で使い分ける

方法主な用途ファイルと持ち出し
タイムラインプロキシ効果などの処理解像度を一時的に下げる複製ファイルは作らない
レンダーキャッシュ効果を含む処理結果を先に計算するキャッシュを作る。元素材の保管とは別
最適化メディア素材を編集しやすい形式に変えるResolveが管理する複製。一般的な動画ファイルとしての共有には向かない
プロキシメディア素材を軽くして編集し、別の環境にも渡すリンクした動画ファイル。移動後はパスを確認する
同じ「軽量化」でも、軽くする処理と管理方法が異なる

プロキシと最適化メディアは、どちらも元素材の代わりに読む複製を作ります。プロキシは外部で作ったファイルのリンクや他環境への持ち出しに向き、最適化メディアは同じプロジェクトライブラリ内で利用できます。「最適化メディアは一つのプロジェクトだけ」という説明は現行マニュアルに合いません。

最適化メディアはプロジェクトのアーカイブやメディア管理に含まれない点にも注意が必要です。別PCへ渡す工程を含むなら、プロキシを選び、元素材・プロジェクト・関連素材の保存を別途確認してください。既に最適化メディアで作業できている場合に、理由なく両方を生成すると保存容量が増えます。

素材と効果のどちらが重いかを切り分ける

まず新しいテスト用タイムラインで、効果を付ける前の素材を再生します。その段階で負荷があるなら、素材のコーデック、解像度、保存先を確認し、プロキシか最適化メディアを試します。効果を付けた後だけ重くなるなら、該当部分のキャッシュやタイムラインプロキシを試す順番にできます。これは症状を分けるための手順であり、本記事で速度を測定した結果ではありません。

タイムラインプロキシは再生メニューの解像度設定で、半分・4分の1・解除を選ぶ仕組みです。元ファイルを書き換えずに試せます。ただし、RAWのデコードがボトルネックの場合など、処理解像度を下げるだけでは足りない条件があります。素材のプロキシ生成と同じ機能として説明しないことが大切です。

レンダーキャッシュは、カラー調整やFusionなどの計算結果を再利用するための仕組みです。素材を軽い形式に変えるプロキシとは対象が異なるので、併用する場合もあります。編集や効果を変えた部分では再計算が必要になり、生成待ちと保存容量も作業条件に含めます。

プロキシの設定・生成・保存先を確認する

  1. プロジェクト設定のマスター設定で、プロキシの解像度と形式を選ぶ。元と同じ解像度か縮小するかは、編集で確認したい細部と保存容量から決める。
  2. プロキシの生成先を確認し、空き容量を確保する。既定の生成先は作業フォルダーの設定にあり、環境設定で上書きされる条件もある。
  3. メディアプールで対象クリップを選び、右クリックの「Generate Proxy Media」で生成する。
  4. メディアプールのリスト表示にプロキシの状態とパスを表示し、対象の複製がオンラインになっているか確認する。
  5. プロキシとカメラオリジナルの優先設定を切り替え、同じ箇所の映像・尺・音声を照合する。

形式は、OSと使っている版で選べるものから決めます。小さいファイルは共有しやすい一方、圧縮方式によって再生側の負荷も変わります。DNxHRやProRes、H.264/H.265という名前だけで最速と決めず、短い素材で画質・再生・容量を確認してください。

元素材に別ファイルの音声をメディアプールで同期してから生成すると、プロキシ側にその音声が埋め込まれる条件があります。外部作成のプロキシをリンクする場合は、同じベース名、タイムコード、フレームレート、対応形式を確認し、リンク後にも冒頭と終端の音を照合します。手順の基準は公式マニュアル21.1(PDF)第8章です。日本語UIの名称とこのPCでのリンク成功は未確認です。

最終書き出しで使う素材を確認する

再生にプロキシを使っていても、最終出力まで必ず低解像度になるわけではありません。Deliverの設定で、プロキシ・最適化メディア・キャッシュを出力に使うか選べます。

Deliverの詳細設定有効にした場合最終納品の確認
Use proxy media利用可能なプロキシを出力に使う低品質のプロキシで納品しないなら解除し、元素材がオンラインか確認
Use optimized media利用可能な最適化メディアを出力に使う複製の解像度・形式・品質が納品条件を満たすか確認
Use render cached imagesキャッシュ済み画像を出力に使うキャッシュ品質が納品条件を満たすか確認
再生用の設定と、出力で使う素材の設定を分ける

低解像度の複製を編集用に作った場合は、最終納品前にこれらの設定を確認し、元素材から短いテストを書き出してください。十分な品質の複製やキャッシュを意図して使う工程もあるため、すべての制作で常に解除すべきとは扱いません。確認用動画をプロキシから出す場合は、その用途と品質を受け渡し相手に伝えます。

出力サイズを元に戻しただけでは、低解像度プロキシの細部は復元しません。出力ファイルの縦横サイズだけで合格とせず、文字や細部、色、音声、冒頭と終端の同期を実際に見て確認します。根拠は同マニュアル第187章の詳細設定です。

プロキシで別PCへ渡すときの確認

プロキシを優先する設定でも、元素材が見つからない状態と元素材が揃った状態は区別してください。優先設定によって元素材やプロキシへのフォールバックがあり、表示できることだけでは最終納品用の元素材が揃った証拠になりません。リンク先のパスと、元素材が欠けているクリップを確認します。

プロジェクトアーカイブでプロキシだけを選んでも、プロキシのない画像やクリップでは元ファイルが含まれる条件があります。共有前にアーカイブ内の一覧を確認してください。プロキシだけのアーカイブは原本のバックアップにはならないため、カメラオリジナルとプロジェクトの保存を別に残します。

外部プロキシを試す前に元と出力を照合する

練習用の動画・WAV・スクリプトをダウンロード(ZIP)。

2026年10月2日に作った模様と合成音で、人物や撮影素材は含みません。

展開したフォルダーから実行します。

練習用のsource/CLIP001.movは6秒、1920×1080、24fps、開始タイムコード01:00:00:00、48kHzのステレオ音声です。

元素材を保持し、未作成のproxy/CLIP001.movへ960×540のDNxHR LBを作る例をFFmpeg 9.0.2で実行しました。

先にproxyフォルダーを作り、展開先で実行します。

固定のタイムコード指定はこの練習用入力専用で、実素材の開始時刻へ一律に設定するものではありません。

ffmpeg -hide_banner -nostdin -n -i "source/CLIP001.mov" -map 0:v:0 -map 0:a:0 -vf scale=960:540 -c:v dnxhd -profile:v dnxhr_lb -pix_fmt yuv422p -c:a pcm_s16le -timecode 01:00:00:00 "proxy/CLIP001.mov"
照合する項目練習用の結果
拡張子を除くファイル名元と出力がCLIP001
フレームレートと枚数元と出力が24fps・144枚
長さと開始タイムコード元と出力が6秒・01:00:00:00
解像度と映像形式出力は960×540・DNxHR LB
音声元と出力が48kHz・ステレオ

ffprobeで両方の情報を読む例です。

元ファイルのハッシュと、既存の出力を-nで上書きしない動作も確認しました。

ffprobe -v error -show_streams -show_format -of json "source/CLIP001.mov"
ffprobe -v error -show_streams -show_format -of json "proxy/CLIP001.mov"

この確認はファイルの属性を照合するもので、Resolveがリンクに成功することを保証するものではありません。

現在のResolveでの外部プロキシのリンク、元とプロキシの切り替え、音声同期、書き出しは今回未検証です。

実際に試すときはプロジェクトを別名で保存し、短いクリップでリンクと切り替えを確認してから範囲を広げます。

同名の元素材が複数ある場合は格納場所も照合し、合わないプロキシを別の素材へ強制的に結び付けません。

書き出しでは使用するメディアの設定を確認し、問題があれば元素材を使う設定と保存済みのプロジェクトへ戻します。

生成中に止まった出力は完成したものと扱わず、元を残して新しい出力先でやり直します。

プロキシだけの移動を元素材のバックアップと混同しないでください。

形式の制限と操作記事への導線

生成や読み込みができない場合は、軽量化の方法より先に素材の対応形式を調べます。無料版とStudio、OS別のコーデック条件はDaVinci Resolve無料版とStudioの違いへ。制作環境の既存情報はDaVinci ResolveのPC条件、他の操作記事は動画編集の使い方まとめで確認できます。

次に学ぶ・作業環境を選ぶ

学習を続けたい方や、作業環境を整えたい方は、目的に合うガイドをご覧ください。

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