VTube Studioが動かないという症状は、実際には別々の問題が同じ言葉でまとめられている。
モデルが読み込めないのか、スマホとつながらないのか、カメラが認識しないのかで、見る場所がまったく違う。
ここでは、公式マニュアルに書かれている原因を3つに分けて整理する。
内容は2026年9月20日に公式マニュアルの記載を確認したもので、実機での再現は含まない。
まず症状を3つに分ける
| 症状 | どこの問題か | 見るところ |
|---|---|---|
| モデルが一覧に出ない、読み込めない | ファイルの構成 | 書き出し設定と必要なファイル |
| スマホが接続中のまま進まない | ネットワーク | ファイアウォールと同じネットワークか |
| Webカメラが動かない | カメラの権限と部品 | 権限、セキュリティソフト、必要な部品 |
| 起動はするが顔が追従しない | 追従の設定 | 上の3つを切り分けてから見る |
どれに当たるかを先に決めないと、関係のない設定を触ることになる。
共通して先に見るもの
どの症状でも、公式マニュアルはログを見ることを最初に挙げている。
メインメニューのLogボタンから確認でき、Live2DModelsフォルダーの隣にあるLogsフォルダーのテキストからも読める。
エラーの文言をそのまま控えておくと、この先の切り分けが早くなる。
モデルが読み込めない場合
VTube Studioは、Live2D Cubismのモデルを使う。
公式マニュアルには、3DのモデルであるVRoidやVRMには対応していないと明記されている。
3Dのモデルを使いたい場合は、VSeeFaceのような別のソフトを検討するよう案内されている。
書き出しの設定を確かめる
Live2D Cubismからの書き出しは、ファイル、Export For Runtime、moc3ファイルとして書き出す、の順で行う。
公式マニュアルが挙げている設定は次のとおり。
- Export Version を SDK 3.0、3.3、4.0、5.0 以降のいずれかにする
- ベータ版のSDKは対応していない場合があるため避ける
- physics3.json を書き出す設定を有効にする
- Export Types は SDK にする
物理演算のファイルは、モデルと別々に書き出さないよう注意が書かれている。
一緒に書き出すことで、model3.jsonに登録され、VTube Studioから使える状態になると説明されている。
登録されていない場合、VTube Studioはモデルのフォルダーで最初に見つけたファイルを使う。
必要なファイルが揃っているか
公式マニュアルには、読み込みに失敗する場合はファイルが揃っているかを確かめるよう書かれている。
| ファイル | 役割 |
|---|---|
| model3.json | モデルの索引。VTube Studioはこのファイルを探す |
| moc3 | 頂点や変形、パラメーターを持つ本体 |
| physics3.json | 物理演算の設定 |
| テクスチャ | 画像。複数でも大きくても扱えるが、携帯では負荷になる |
| cdi3.json | 表示情報。VTube Studioでは必要ない |
大きなテクスチャを使うと、携帯側で動作が重くなったり落ちたりする場合があると注意されている。
パラメーターについては、VTube Studio側で自由に対応づけられるため、必ずしも既定のIDに揃える必要はない。
ただし公式マニュアルは、既定のIDと範囲に合わせることを勧めている。
なお、VTube Studioが見ているのはLive2Dのパラメーター名ではなくIDのほうである。
スマホとつながらない場合
接続中のまま進まない、サーバーの検索で何も見つからない、という症状はネットワーク側の問題になる。
公式マニュアルは、原因の9割がファイアウォールによるものだと書いている。
確かめ方として、内蔵のファイアウォールとネットワーク関係のセキュリティソフトを一時的に切って試す方法が案内されている。
それで直る場合は、元に戻したうえでVTube Studioを例外に加える。
PCアプリを更新したあとは、例外に入れ直す必要がある場合があるとも書かれている。
ファイアウォール以外に挙げられている確認点は次のとおり。
- PCとスマホが同じネットワークにいるか(有線と無線の混在は問題ない)
- ルーターに複数の無線ネットワークがある場合、同じものにつないでいるか
- Windowsで、使っているネットワークがプライベートになっているか
- スマホのモバイルデータが切れているか(入っていると誤ったIPが報告されることがある)
- VPNに「Invisible to Devices」のような項目が入っていないか
- ルーターに、機器どうしの発見を妨げる設定が入っていないか
- 中継機やアクセスポイントを挟んでいないか
Updatesが0のまま動かない場合は、アプリを一度再起動するよう書かれている。
スマホからPCがまったく見えない場合は、ネットワーク自体に問題がある。
その確認として、ネットワークスキャンのアプリで機器を探す方法が挙げられている。
通常の状態であれば、遅延は最大でも10ミリ秒ほどだと説明されている。
Webカメラが動かない場合
カメラを使った追従が動かない場合、公式マニュアルは順に試す項目を挙げている。
- ログを見て、エラーが出ていないかを確かめる
- USB接続なら、別のポートに差し替える
- 設定でカメラを選び直してから追従を開始する
- Windowsの設定で、VTube Studioにカメラの使用が許可されているかを見る
- セキュリティソフトのカメラ保護の設定を見る
- Visual C++ の再頒布可能パッケージが入っているかを見る
- 他のアプリがカメラを使っていないかを見る
セキュリティソフトの例として、ESET、AVAST、IObit Malware Fighterが挙げられている。
ESETについては、カメラ保護を切る手順が具体的に案内されている。
Missing DLLと出る場合
ログにMissing DLLのようなエラーが出る場合、原因が2つ挙げられている。
| 原因 | 対処 |
|---|---|
| Visual C++ の再頒布可能パッケージが入っていない | Microsoftの配布ページから入れる |
| Windows の N エディションを使っている | Media Feature Pack を入れる |
Visual C++のほうは、Steamで導入したときに自動で入るはずだが、入らない場合があると書かれている。
NエディションのWindowsは、カメラの追従に必要な部品が含まれていないと説明されている。
まとめ
- 症状を、モデル・接続・カメラの3つに分けてから見る
- どの症状でも、まずログのエラーを控える
- VRoidやVRMには対応していない
- 書き出しでは、SDKの版を選び、physics3.jsonをモデルと一緒に出す
- 接続できない原因は、公式マニュアルによれば9割がファイアウォール
- Missing DLLは、Visual C++かWindowsのNエディションが原因として挙げられている
この記事は2026年9月20日時点の公式マニュアルの記載に基づいている。
接続の項目は公式マニュアルのConnection Issuesにある。
モデルの準備はLoading your own Modelsにまとまっている。
VTuberの環境づくりはVTuberメソッドのまとめにも置いている。
