Claude Codeのクラウドには、「プロジェクト」という仕組みがあります。
1つの会話に作業を次々と頼むと、Claudeが作業ごとに「スレッド」を立てて、並行して進めてくれます。
クラウドのセッション、プロジェクト、スレッドの関係と、作り方・使い方を、公式ドキュメントで整理しました。
- プロジェクトは、作業をまとめて受け付ける1つの会話
- スレッドは、プロジェクトが立ち上げる作業役のセッションで、基本はクラウドで動く
- スレッドは自分で作るのではなく、プロジェクトの会話で頼むと立つ
- 使用量は、ほかのClaude Codeのセッションと同じプランの枠から減る
プロジェクトの実機での再現は含まず、公式ドキュメントの記載(2026年10月23日に再照合)に基づきます。
プロジェクトはベータ版で、仕様が変わることがあるので、最新は公式ページで確かめてください。
プロジェクトとスレッドの関係
公式の説明では、プロジェクトは「関連する作業の流れを、Claudeが取りまとめる1つの会話」です。
プロジェクトは、次の部品でできています。
| 部品 | 役割 |
|---|---|
| プロジェクトの会話 | 取りまとめ役。頼まれた作業を、どのスレッドに回すか決める。実作業はスレッドへ渡し、簡単な質問には会話内でも答える |
| スレッド | 作業役。1つの作業を受け持つ独立したセッションで、終わると会話に報告する |
| Overview(概要) | 全スレッドの状態を一覧にする画面 |
会話のClaudeが見るのは、スレッドからの報告だけで、スレッドの細かい手順までは見ていません。
スレッドは独立した会話のコンテキストを持ちます。ただし同じローカルフォルダで並行作業すれば変更が競合する可能性があり、会話が分かれることとファイルの分離は別です。
スレッドはどこで動くか
スレッドは、基本的にクラウドセッションです。
自分のパソコンではなく、Anthropicのクラウドで動くので、パソコンを閉じても作業が続きます。
クラウドのスレッドは、それぞれ自分のブランチで作業し、必要ならプルリクエストを作ります。
ローカルのデータベースのように、自分のパソコンにしか無いものが要る作業だけは、パソコンの上で動かすこともできます。
その方法は、あとの「スレッドを自分のパソコンで動かす」で説明します。
プロジェクトが向いている作業
- 1つの目標を、いくつものリポジトリにまたがって進める作業
- 同じサービスの不具合や修正依頼を、届くたびに投げ込む作業
- 1回のセッションに収まらない、大きな作り込みや移行
- 契約書や問い合わせの記録など、コード以外の資料をくり返し調べる作業
逆に、1回で終わる作業なら、ふつうのクラウドセッションで足ります。
すべての作業に自分のパソコンが要るなら、ローカルのセッションのほうが向いています。
決まった時刻にくり返すだけの作業なら、ルーティン(定期実行)を単独で作るほうが簡単です。
使える人と前提
- Pro・Maxプランで使える公開ベータ版。TeamとEnterpriseはまだ使えない
- アカウントに順番に配られていて、サイドバーとMoreの両方にProjectsが無ければ、まだ届いていない
- 使えるのは、claude.ai/code、デスクトップアプリのCodeタブ、スマートフォンのClaudeアプリ
- ターミナルのCLI、VS Code、JetBrainsからは使えない
- コードを扱うなら、リポジトリが github.com にあり、Claude GitHub App を入れておく
GitLab、Bitbucket、GitHub Enterprise Server のリポジトリは、プロジェクトのスレッドでは扱えません。
プロジェクトの作り方
作り方は2通りあり、クラウドのセッションを先に作る必要はありません。
| 方法 | 手順 |
|---|---|
| 新しく作る | サイドバーの「プロジェクト」から New project を開き、名前を入れて Create project を押す |
| 今のクラウドセッションから作る | セッションのメニューでMove to project → Continue as new projectを選ぶ。入力欄の上のSet up projectでも作れる |
新しく作るときに必須なのは名前だけで、目標とリポジトリはあとから足せます。
今のセッションから作った場合、元のセッションは一覧に残ります。
Set up project から作ると、元のセッションで動いていた処理は、プロジェクトが開いた時点で止まります。
Continue as new projectから作った場合は、元のセッションが動き続けるので、二重に作業させたくなければ自分で止めます。
最初のプロジェクトでは、作った直後にClaudeが自分から動き、リポジトリの下調べや設定の提案をすることがあります。
この分も、プランの使用量を使います。
スレッドの作り方
スレッドは、自分でボタンを押して作るものではありません。
- プロジェクトの会話の入力欄に、やってほしい作業を書いて送る
- Claudeが、新しいスレッドを立てるか、同じ分野を担当しているスレッドに回す
- 立ったスレッドは、送ったメッセージの下にカードとして表示される
関係のない作業を1通にまとめて送ると、別々のスレッドに分かれます。
Claudeがすぐに始めず、「Suggested threads」としてスレッドを提案することもあります。
提案の矢印を押すと、そのスレッドが始まります。
動かし方は、会話で指示できます。
- 「始める前にスレッドを提案して、許可を待って」
- 「同時に動かすのは2つまで」
- 「小さいモデルでやって」
- 「スレッドを立てずに、ここで答えて」
こうした好みはプロジェクトのメモリに残りますが、強制の設定ではありません。
Overviewでスレッドの状態を見る
会話の横のOverview(概要)には、スレッドが状態ごとに並びます。
| 表示 | 中身 |
|---|---|
| Ready for review | プルリクエストを作り、確認を待っている |
| Waiting on you(対応待ち) | 返事や承認を待っている、または失敗した |
| Working(作業中) | 動いている |
| Landing | プルリクエストが承認され、マージ待ち |
| Idle | 作業が終わり、何も待っていない |
| Resolved(解決済み) | 完了の印が付いた。1週間動きが無いと自動でここに移る |
スレッドのカードを開くと、そのスレッドの作業の記録が読めます。
スレッドの入力欄に書いたメッセージは、そのスレッドに直接届きます。
スレッドの承認待ちは、そのスレッドの中で答える必要があります。
プロジェクトの会話で「進めて」と書いても、承認待ちのスレッドには届きません。
全スレッドに共通の決まりを渡す
| 置き場所 | 中身 |
|---|---|
| プロジェクトの指示 | 新しいスレッド全部と会話に渡す文。16,000字まで |
| プロジェクトのメモリ | 決めたことや注意点。クラウドスレッドは始めに索引を読み、他のファイルは必要に応じて読む |
| リポジトリとファイル | スレッドが複製するリポジトリと、読めるファイル |
プロジェクトの指示は、歯車アイコンのProject settingsから、Memory > Project instructions で書きます。
指示やリポジトリを変えても、効くのはこれから立つスレッドで、動いているスレッドには反映されません。
アップロードしたファイルはコピーとして保存され、元ファイルを編集しても同期されません。
資料を更新したら、プロジェクトにある古いファイルを削除して、新しいファイルをアップロードしてください。
クラウドのスレッドは、プロジェクトにある各リポジトリのルートのCLAUDE.mdなどを読みます。一方、リポジトリのスキル・.mcp.json・.claude/settings.jsonの権限ルールやhooksは引き継ぎません。MCPはclaude.aiのコネクター、プラグインはProject settingsで設定します。手元だけの設定がクラウドにも効くと考えないでください。
モデルとeffortの初期設定
新しいプロジェクトは、どこもOpusで動きます。
| 設定 | 初期値 | 変える場所 |
|---|---|---|
| スレッド | Opus・effort高 | Project settings > General の Thread model / Thread effort |
| プロジェクトの会話 | Opus・effort低 | Project settings > General の Coordinator model / Coordinator effort |
使用量を抑えたいときは、スレッドのモデルかeffortを下げるのが効きます。
スレッドを自分のパソコンで動かす
自分のパソコンにしか無いものが要る作業は、その作業のスレッドだけをパソコンの上で動かせます。
これは、Remote Control という仕組みでつながったClaude Codeのセッションになります。
- デスクトップアプリの設定で Use this computer from your phone and claude.ai をオンにし、フォルダを登録する(ターミナルなら claude remote-control を起動しておく)
- プロジェクトの会話で、入力欄の「+」から Work locally を選んで作業を書く
- 出てきたカードでフォルダを選び、Allow once を押す
どちらもそのパソコンにClaude Code v2.1.280以降が必要です。ローカルスレッドにはプロジェクトの指示は渡りますが、メモリファイルは読み込まれません。同じGitフォルダで複数動かす場合は、カードのWorktreeなどで作業コピーを分離してください。
スリープ中はそのスレッドが止まり、デスクトップアプリやclaude remote-controlを終了しても切断されます。Require trusted devicesが有効なアカウントでは、この方法でローカルスレッドを動かせません。
自分でパソコン上に始めたセッション自体はプロジェクトの外に残りますが、その作業をプロジェクトへ引き継ぐことはできます。
Remote Controlで接続したセッションをブラウザーで開き、サイドバーのメニューからMove to projectを選び、新規または既存のプロジェクトへ続きの作業を渡します。
Require trusted devicesがオンの状態で接続したセッションの記録は、プロジェクトから読めません。
その場合やRemote Controlを使わない場合は、プロジェクトの会話に作業状況を説明するか、変更をGitHubへプッシュして対象リポジトリとブランチを伝えてください。
引き継いでも元のセッションはそのまま残るため、同じ作業を並行して進めないように確認します。
使用量の考え方
プロジェクトの使用量は、ほかのClaude Codeのセッションと同じプランの上限から減ります。
クラウドのための別料金はなく、上限を超えて勝手に課金されることもありません。
上限を超えて使えるのは、追加の使用量(usage credits)をオンにしているときだけです。
ただし、1つのセッションより枠の減りは速く、次の3つが使用量を使います。
- 動いているスレッド。いくつも同時に動く
- プロジェクトの会話。スレッドの報告を読んで次を決める分
- プルリクエストを見張っているスレッド。CIの失敗やレビューのコメントで目を覚ます
通常のスレッドや会話は上限の回復を待ち、自動再開するため次の利用枠を消費します。ただし定期タスクが始めたスレッドは上限エラーでターンが止まり、回復後にメッセージが必要です。再開させたくない場合はスレッドのStopかプロジェクトのPauseを使います。
動いているスレッド・監視中のPR・新しいメッセージが無ければ、待機中のプロジェクトは使用量を使いません。PR監視中はCI失敗やコメントで再び動くことがあるため、不要な監視はそのスレッドで停止を頼みます。
新しいスレッドは、全プロジェクトの合計で1日200本までです。
使った量は、Project settings の Usage で、スレッドごと・モデルごとに見られます。
初回向けの使用量特典は、この確認時点のProjects公式資料では条件を確認できませんでした。
無料枠を前提にせず、自分のアカウントに特典が表示された場合だけ、適用範囲と期限を確認してください。
知っておきたい制限
- プロジェクトは1人のもので、ほかの人と共有できない
- スレッドを別のプロジェクトに移したり、単独のセッションに戻したりはできない
- クラウドのスレッドは、やり取りのあいだ一時停止し、戻せないときは複製し直すので、未コミットの変更が消えることがある
- 長い作業では、途中でコミットとプッシュを頼んでおくと安全
止める・しまう・消す
Project settings > General のいちばん下に、3つの操作があります。
| 操作 | 動き |
|---|---|
| Pause(一時停止) | 会話・スレッド・定期タスクを止め、新規メッセージも受け付けない。Resume後、止まったスレッドへメッセージを送って続ける |
| Archive(アーカイブ) | サイドバーから隠し、スレッド・PR監視・定期タスクを止める。プロジェクトを戻してもスレッドは個別にアーカイブ解除が必要 |
| Delete(削除) | スレッド、メモリ、ファイルごと消す。元に戻せない |
削除しても、GitHubに送ったブランチとプルリクエストは残ります。
関連記事:Claude Codeで定期的にタスクを繰り返す方法
よくある質問:Claude Codeのプロジェクトとスレッド
プロジェクトとスレッドは、どう違いますか?
プロジェクトは、関連する作業の流れを取りまとめる1つの会話で、頼まれた作業をどのスレッドに回すかを決める取りまとめ役です(実作業はスレッドへ渡しますが、簡単な質問には会話内でも答えます)。
スレッドは、1つの作業を受け持つ独立したセッションで、基本はクラウドで動き、終わると会話に報告します。
スレッドは、自分で作るのですか?
自分でボタンを押して作るものではありません。
プロジェクトの会話の入力欄にやってほしい作業を書いて送ると、Claudeが新しいスレッドを立てるか、同じ分野を担当しているスレッドに回します。
関係のない作業を1通にまとめて送ると、別々のスレッドに分かれます。
どんな作業に向いていますか?
1つの目標を複数のリポジトリにまたがって進める作業、同じサービスの不具合や修正依頼を届くたびに投げ込む作業、1回のセッションに収まらない大きな作り込みや移行、コード以外の資料をくり返し調べる作業に向いています。
1回で終わる作業なら、ふつうのクラウドセッションで足ります。
どのプランやアプリで使えますか?
Pro・Maxプランで使える公開ベータ版で、TeamとEnterpriseはまだ使えません。
アカウントに順番に配られているため、サイドバーとMoreの両方にProjectsが無ければ、まだ届いていません。
claude.ai/code、デスクトップアプリのCodeタブ、スマートフォンのClaudeアプリで使え、ターミナルのCLI、VS Code、JetBrainsからは使えません。
扱えるリポジトリに条件はありますか?
コードを扱うなら、リポジトリが github.com にあり、Claude GitHub App を入れておく必要があります。
GitLab、Bitbucket、GitHub Enterprise Server のリポジトリは、プロジェクトのスレッドでは扱えません。
スレッドを自分のパソコンで動かせますか?
動かせます。
プロジェクトの会話の入力欄の「+」から Work locally を選び、出てきたカードでフォルダを選んで Allow once を押すと、その作業のスレッドだけがパソコン上で動きます。
そのパソコンには Claude Code v2.1.280 以降が必要で、パソコンが眠っているあいだはそのスレッドは止まります。
既存のローカルセッション自体は外に残りますが、Remote Controlで接続したセッションのMove to projectから作業を引き継げます。
Require trusted devicesの設定により記録を読めない場合は、作業状況やプッシュ済みブランチをプロジェクトへ伝えます。
使用量は、どう数えられますか?
ほかのClaude Codeのセッションと同じプランの上限から減ります。
クラウドのための別料金はありません。
新しいスレッドは、全プロジェクトの合計で1日200本までです。
使った量は、Project settings の Usage で、スレッドごと・モデルごとに見られます。
モデルやeffortを下げると、使用量を抑えられます。
使うときの注意点は?
プロジェクトは1人のもので、ほかの人と共有できません。
スレッドを別のプロジェクトに移したり、単独のセッションに戻したりもできません。
クラウドのスレッドは、やり取りのあいだ一時停止し、戻せないときは複製し直すので、未コミットの変更が消えることがあります。
長い作業では、途中でコミットとプッシュを頼んでおくと安全です。
2026年10月23日にProjects公式ドキュメントを照合しました。作成・権限待ち・ローカル接続・利用枠回復・Pause等の実機再現と画面確認はしていません。
