ClaudeのCoworkやClaude Code on the webで作業を再開しようとした際に、会話履歴は残っているものの画面に以下の警告が表示されることがあります。
⚠ このセッションの環境は削除されました
環境が失われると、セッションを継続できません。
続けるには新しいセッションを開始してください。
結論から述べます。
これは不具合ではなく仕様であり、削除された環境の復旧はできません。
新しいセッションを開始して対応する必要があります。
ただし、環境が削除される条件と保持される対象を把握しておけば、作業中の成果物を失うリスクは抑えられます。
「セッションの環境」の仕組み
CoworkやClaude Code on the webでは、処理がブラウザ内だけで完結しているわけではありません。
セッションごとにクラウド上のLinuxコンテナ(サンドボックス)が1つ割り当てられ、ファイルの読み書きやコマンド実行、パッケージの導入、コード実行が処理されます。
重要なのは、「会話履歴」と「実行環境」が異なる領域に保存されている点です。
| 要素 | 保存場所 | 環境削除時 |
|---|---|---|
| 会話のやりとり | アカウント側に永続保存 | 残る(閲覧可能) |
| 作成したファイル・スクリプト | コンテナ内のファイルシステム | 消える |
| インストールしたパッケージ | コンテナ内 | 消える |
| cloneしたリポジトリ・未コミットの変更 | コンテナ内 | 消える |
| チャットに送信済みのファイル | 会話に添付済み | 残る(ダウンロード可) |
| 接続フォルダに書き出したファイル | ローカルPC | 残る |
つまりこの警告は、実行環境のみが解放され、会話ログだけが残っている状態を示しています。
会話が表示されていても、実行環境が保持されているとは限りません。
この違いを把握していないと、履歴があるのに作業を再開できない原因を見落としやすくなります。
環境が削除される主な原因
1. 一定時間の無操作
コンテナは永続ストレージではなく、リソース回収の対象です。
操作がないまま放置されたセッションのコンテナは、一定時間経過後に回収されます。
具体的な保持期間は公式に明示されていません。
数時間放置した場合は破棄される可能性がある前提で運用してください。
2. 過去のセッションの再開
数日や数週間前のセッションを履歴から開いた場合は、高確率でこの状態になります。
会話ログは画面に表示されますが、背後のコンテナはすでに回収されています。
3. セッションの明示的な終了
セッションを終了した時点で、紐づいていたコンテナも破棄されます。
終了後に同一セッションを開き直しても環境は復元されません。
4. サービス側のメンテナンスや再起動
サービス側のデプロイやインフラメンテナンスによって、コンテナが停止される場合があります。
この場合は、短時間の間に複数のセッションで同時に環境が消失する傾向があります。
心当たりのない環境削除が一斉に発生した際は、自身の操作ではなくサービス側の稼働状況を確認してください。
5. ディスク容量不足による異常終了
コンテナの書き込み可能領域には、セッションごとの割り当て上限があります。
大容量リポジトリのcloneや大量のビルド生成物、キャッシュの蓄積などで容量を使い切ると、書き込みに失敗して環境が不安定になる原因になります。
なお、上限に達した状態ではdfの出力と実態が乖離することがあります(Usedが少なく見えてもAvailが0になる事象)。
「No space left on device」が発生した場合は、不要なビルド成果物やキャッシュ、不要なリポジトリを直ちに削除してください。
ファイルの削除はディスク満杯の状態でも実行可能で、空けた容量は即座に利用可能になります。
この段階で空き容量を確保できれば、環境の停止を防げます。
対処法:復旧は不可、新セッションへの引き継ぎ手順
削除されたコンテナ環境を直接復元する手段はありません。
画面の指示に従って新しいセッションを開始します。
ただし、会話履歴に残っているコードやプロンプトを活用すれば、初めからすべてをやり直す必要はありません。
引き継ぎの手順
- 死んだセッションの会話を読み返す。
履歴は残っているので、前提条件・要件・決定事項はすべてそこにあります。 - チャットに送信済みのファイルをダウンロードする。
会話に添付された成果物はコンテナとは別に保持されているので、まだ取り出せます。
ここを先にやってください。 - 新しいセッションを開始する。
- 前セッションの要点を貼り付けて渡す。
会話の該当部分をコピペするのが手っ取り早いです。
「前のセッションで◯◯という方針で△△を作っていた。
続きをやりたい」と状況込みで伝えます。 - ダウンロード済みファイルを新セッションに添付し直す。
この手順で進めれば、環境構築のやり直しだけで作業を継続できます。
データ消失を防ぐ運用ルール
本質的な原因は、揮発性の高いコンテナ領域に成果物を残したままにしておく点にあります。
次の対策を習慣化することで、実害を防げます。
成果物は生成直後に外部へ退避する
- ファイルを作らせたら、その場でチャットに送信させてダウンロードしておく
- PC を接続している場合は、接続フォルダに直接書き出させる(=最初から自分のディスクに残る)
- コードなら、こまめに
git commitして リモートに push する。
コンテナ内のコミットはコンテナごと消えます
長時間の処理は分割して中間成果物を保存する
長時間かかる処理を実行したまま放置する運用は避けてください。
無操作時間が長引くほど環境回収のリスクが高まり、停止時の手戻りも大きくなります。
処理を段階的に分割し、各ステップの成果物を手元に保存しながら進めてください。
セッションを日をまたいで放置しない
翌日に同一セッションを再開しても、環境は保持されていない前提で作業を管理します。
作業を中断する際は、作業中のコードや次のタスクをチャット上に書き出しておくことで、新規セッションへの移行を円滑に行えます。
コンテナ内のディスク領域を圧迫しない
- 不要になった
node_modules、ビルド成果物、キャッシュは削除する - 巨大リポジトリは
--depth 1で浅く clone する - 大きなデータセットを丸ごとコンテナに置かない
混同しやすい類似エラーの切り分け
「既存の環境が削除された」状態と「初回起動に失敗する」問題は切り分けて考える必要があります。
特にWindows版のCoworkでは、Linuxサンドボックスが起動しない現象が報告されています(#55649、#57968、#76374参照)。
| 症状 | 切り分け | 対処 |
|---|---|---|
| 「環境は削除されました」 | 稼働していた環境が停止・回収された | 新セッションを開始 |
| 「ワークスペースが利用できません」等が新規セッションでも毎回出る | 初回起動処理に失敗している | アプリ更新、Hyper-V / WSL の状態確認、Issue を確認 |
| 「Claude Code に再度サインインが必要」 | 環境ではなく認証の問題 | ターミナルで /login |
新規セッションを作成しても毎回同様のエラーが出る場合は、環境の削除ではなく起動処理の失敗が疑われます。
その場合はセッションを作り直すのではなく、起動要件や設定の確認を行ってください。
Claude Codeのエラー対処は、ほかにも書いています。




まとめ
- セッションごとに払い出されるクラウドコンテナが回収された、というメッセージ。
バグではない。 - 会話履歴とチャット送信済みファイルは残るが、コンテナ内のファイルは復旧不可。
- 主因は無操作放置と古いセッションの開き直し。
基盤メンテやディスク枯渇でも起きる。 - 対処は新セッション作成+会話からの引き継ぎ。
成果物は「作ったら即座に手元へ」で実害を消せる。 - 毎回起きるなら「削除」ではなく「起動失敗」を疑う。
関連記事
環境起因ではなく認証関連で停止している場合の対処はこちらを参照してください。
▶ Claude Codeの「OAuth session expired and could not be refreshed」の原因と対処法
参考リンク
- Claude Code on the web(Anthropic)
- Choose a sandbox environment – Claude Code Docs
- Issue #76374: Cowork sandbox VM fails to start
この記事は2026年9月6日時点のClaude Code公式ドキュメントおよびGitHub Issueの内容を基に作成しています。
エラーの文言やサービスの仕様はアップデートにより変更される可能性があります。
