Amazon10/19まで!プライム感謝祭開催中!セール会場へ

PDFの白塗りは消えていない|文字が読めてしまう理由と確実に消す方法

PDFの一部を隠したいとき、白い四角を上に置いて消したように見せる方法があります。

この方法では、下の文字は消えていません。

見えなくなっているだけで、コピーすれば読めてしまいます。

この記事では、文字が読めてしまう理由、該当箇所の確認方法、そして安全に削除する手順を解説します。

目次

まず3秒で確認:あなたのPDFは危ないか

手元の PDF を開いて、次の2つを試してください。どちらかで隠した文字が出てきたら、そのファイルはそのまま渡してはいけない状態です。

  1. 隠した場所をマウスでドラッグする → 白い四角の下で文字が選択される(薄く反転する)なら、文字データが残っています。そのままコピーすれば読めます。
  2. Ctrl+F(Mac は Command+F)で、隠したはずの語句を検索する → ヒットするなら、文字データが残っています。

白塗りや黒い四角、マーカー、図形の追加は、どれも上に物を置いただけで、下の文字を消していません。次の節で、なぜそうなるのかを説明します。

なぜ白塗りでは消えないのか

PDFには、文字の配置情報を持つものと、スキャンなどの画像を主体とするものがあります。

文字を配置したPDFでは、「この位置にこの文字を置く」という情報を持ちます。

白い四角を描くと、そこに「白い四角を置く」という指示が1つ増えるだけです。

元の文字を置く指示は、そのまま残っています。

画面上では四角に隠れて見えませんが、データとしては文字が存在し続けます。

そのため、テキストのコピーや検索ができてしまいます。

蛍光ペン機能で黒く塗る、図形を重ねる、画像を上に置くといった操作も、同じ理由で文字データが残ります。

自分のPDFを確かめる

特別なツールは不要です。

次のいずれかの方法で確認してください。

  1. 隠した部分をドラッグして選択し、コピーしてメモ帳などのテキストエディタに貼り付ける
  2. PDF閲覧ソフトの検索バーに、隠した語句を入力して検索する

文字が貼り付けられたり検索にヒットしたりした場合は、情報が残っているためそのまま共有してはいけません。

画面上は見えなくても、データとしてテキストが残っています。

確実に消す方法1|Acrobat Proの墨消し

Acrobat Pro の「墨消し」は、指定した部分の文字や画像のデータそのものを削除する機能です。Adobe の案内では次の流れになります(Adobe 公式)。

  1. [すべてのツール]→[PDFを墨消し]→[テキストと画像を墨消し]を選ぶ
  2. 消したい部分をドラッグで選ぶ(または右クリックして[テキストを墨消し]を選ぶ)。選んだ範囲が赤い枠で囲まれる
  3. 左パネルの[適用]を押す
  4. 確認のダイアログで[非表示情報を完全に削除]のトグルをオンにする
  5. [続行]を選んで保存する

ここが分かれ目です。赤い枠が付いた状態は「消す場所の予約」でしかありません。[適用]を押していないファイルは、白塗りと同じで中身が残っています。Adobe の案内にも「一度墨消しを適用すると、情報は完全に削除され、復元することはできません」と書かれています。適用前の状態を残したいなら、適用する前に元ファイルを別名でコピーしておいてください。

[非表示情報を完全に削除]のトグルについて、Adobe は「目視では確認できない情報やメタデータを一括で削除できる」と説明しています。作成者名・会社名・編集日時などは本文に出てこないため、墨消しだけでは残ります。渡す相手が社外なら、必ずこのトグルをオンにしてください。

保存されるファイル名には「_墨消し済み」が付くため、元ファイルと見分けが付きます。相手に渡すのは「_墨消し済み」が付いた方です。ここを間違えて元ファイルを添付する事故が起きやすい箇所です。

Adobeが用意している専用の機能が墨消しです。

図形を上に重ねる処理とは異なり、指定した文字データそのものを完全に削除します。

  1. Acrobatを開く
  2. 「すべてのツール」から「PDF を墨消し」を選ぶ
  3. 左のパネルで「テキストと画像を墨消し」を選ぶ
  4. 消したい部分をドラッグで指定する
  5. 左のパネルで「適用」を選ぶ
  6. 確認のダイアログで、非表示情報も完全に削除するかを選ぶ
  7. 「続行」を選び、別名で保存する

「適用」を押すまでは、消去する領域を指定しただけの状態です。

この段階で保存しても、元の文字データは消えていません。

領域を指定した後は、適用を確定してから別名で保存します。

非表示情報も消しておく

PDFには、本文以外にも画面に表示されないデータが含まれています。

作成者名などのメタデータ、注釈コメント、しおり、添付ファイルなどが該当します。

墨消しの適用ダイアログで同時に削除できるため、外部へ提出・公開するファイルでは削除しておくと安全です。

確実に消す方法2|画像化して再PDF化する(無料)

無料のソフトを使う場合の選び方(3つの条件)

「PDF 墨消し 無料」で出てくるツールは数多くありますが、機密情報を扱うので選ぶ条件を先に決めてください。次の3つを満たさないものは使わない、という線引きが安全です。

  1. ファイルを外部に送らない:Web にアップロードする形のサービスは、隠したい情報をそのまま他社のサーバーへ渡すことになります。社内規程で禁止されている場合もあります。PC の中だけで処理が完結するもの(またはブラウザ内だけで処理し送信しないと明記されているもの)を選びます。
  2. 文字データを削除する機能である:「マーカーを引く」「図形を重ねる」「注釈を付ける」は墨消しではありません。機能名に墨消し・redact と書かれているかを見ます。
  3. 処理後に自分で確認できる:どのツールを使っても、最後は差分1の2つの確認(ドラッグとCtrl+F検索)を自分で行います。

Microsoft Store で無料配布されているものとしては、日本語の文書向けに作られた「究極の墨消し」(Windows)があります。導入する前に、ストアのページでご自身の環境の対応状況と、処理がPC内で完結する旨の記載を必ず確認してください。当サイトではまだ実機で動作を確認していないため、操作手順と仕上がりの検証結果は後日追記します。

ソフトを入れられない場合は画像化(以下の手順)

職場の PC にソフトを追加できない場合は、ページを画像にしてから PDF に戻す方法が確実です。文字データ自体がなくなるため、コピーも検索もできなくなります。引き換えに、本文の検索やコピーができなくなり、ファイルサイズも大きくなります。

Acrobat Proの墨消し機能は有料プランが必要です。

画像化を使う場合は、隠した後の各ページを描画し、その画像だけから新しいPDFを作ります。

  1. 白塗りなどの図形を重ねた状態のPDFを開く
  2. 各ページを画像ファイルとして書き出すか、スクリーンショットを保存する
  3. 保存した画像を順に並べて、改めて1つのPDFに結合・変換する

元PDFのページ、OCRの文字層、添付ファイルを新しいPDFへ引き継がず、隠す箇所が画像上でも読めないことを全ページで確認します。

ただし、画像化にはいくつかのデメリットがあります。

墨消し画像にする
費用有料無料
他の文字の検索できるできなくなる
文字の鮮明さそのままやや粗くなる
ファイルの大きさそのまま大きくなりやすい

文書全体のテキスト検索ができなくなるため、検索性が必要な書類には向きません。

閲覧のみを目的として外部へ1回送付する用途であれば有効な代替策です。

やってはいけない消し方

方法結果
白い四角を重ねる読める
黒い四角を重ねる読める
蛍光ペンで塗りつぶす読める
画像を上に置く読める
パスワードをかける開ければ読める

パスワードは閲覧を制限するための機能であり、文書内の文字データを消去するものではありません。

編集や印刷を制限するセキュリティ設定も同様です。

編集制限をかけていても、テキストのコピーや抽出は可能な場合があります。

共有前の最終確認

作業完了後、保存したPDFファイルを再表示してください。

その状態で、墨消ししたはずの語句を検索窓に入力して検索します。

検索にヒットしないことだけでは、情報を削除できたと判断できません。画像内の文字、メタデータ、コメント、添付ファイルなどは、本文の検索とは別に確認します。

編集中の画面ではなく、保存・出力後のファイルを再度開いて確認することが重要です。

白塗りの手順はこちらです。

送る直前に行う4項目

作業したファイルではなく、これから実際に添付するファイルを開いて確認してください。

  1. 全選択してコピーし、テキストエディタに貼る(Ctrl+A → Ctrl+C → メモ帳に Ctrl+V)。隠したはずの語句が貼り付けられないかを見ます。ドラッグよりも確実です。
  2. Ctrl+F で語句を検索する。氏名・社名・金額・住所など、隠した語句を1つずつ検索して0件になることを確認します。
  3. プロパティを開く(Acrobat や Edge の PDF 表示から[文書のプロパティ])。作成者・タイトル・会社名に個人情報や社内の文書名が残っていないかを見ます。
  4. ファイル名と保存先を確認する。「_墨消し済み」が付いた側か、画像化後の新しいファイルかを確かめます。元ファイルと同じフォルダに置くと添付を間違えやすいので、送付用のフォルダに分けます。

4項目のうち1つでも引っかかったら、墨消しの[適用]が終わっていないか、別のファイルを見ています。

白塗りと検索だけでは確認できない情報を試す

練習用PDF・PNG・検証スクリプトをダウンロード(ZIP)。

2026年10月2日に作った架空の文字と模様で、個人情報や実務の資料は含みません。

練習用PDF本文でDEMO-SECRET-42を検索残る情報
source.pdf見つかる見える文字・メタデータ・添付
covered.pdf見つかる表示は白塗りでも、元の文字・メタデータ・添付
hidden-only.pdf見つからない文書のSubjectとdemo-note.txtに文字が残る
raster-new.pdf見つからないこの入力では元の文字層・Subject・添付を引き継いでいない

まずcovered.pdfを開き、見えない文字が検索やコピーに残るか確かめます。

次にhidden-only.pdfを開き、本文の検索結果と文書のプロパティ、添付ファイルを別々に確認します。

架空のDEMO-SECRET-42が添付に残るため、検索結果だけを合格条件にできない例です。

練習用PDFのページA。公開用の文字を残してDEMO-SECRET-42の表示だけを白い四角で覆った描画結果
covered.pdfをPopplerで描画した結果。Acrobatの操作画面ではありません。

raster-new.pdfは、白塗りした3ページをPopplerで描画し、画像だけからReportLabで新規作成したPDFです。

pypdfで抽出文字、元のSubject、添付、フォーム、注釈を引き継いでいないことを確認し、1ページ目を再描画して白塗り部分と公開用の文字を確認しました。

任意のPDFや任意の画像化サービスの安全性を保証する結果ではありません。

実際の提出物では全ページの画像を確認し、余白や欄外、同じ語句の別の出現箇所、コメント、添付、文書のプロパティを確認します。

画像上に読み取れる情報が残っていればOCRでも読めるため、検索に出ないことを理由に採用しません。

Acrobatの墨消しと非表示情報の削除はAdobeの公式手順を2026年10月2日に確認しています。

今回の実行確認は練習用PDFの生成・抽出・描画であり、Acrobatの画面操作は未検証です。

戻す必要があるときは元PDFから再作業できるよう、外部提出用の出力と元を分けて保管します。

あなたはどっち?利用環境に合わせた最適プラン判定フロー

PDFを渡す前の状況から順に当てはめると、必要な対応が決まります。記事内で説明しているAdobeの案内と、画像化して再PDF化する方法にもとづく目安です。

  1. まず、隠した場所をドラッグして文字が選択されるか、Ctrl+F(MacはCommand+F)で隠した語句が検索にヒットするかを確かめる。
  2. どちらかで文字が出てきたら、そのファイルはそのまま渡さない。
  3. Acrobat Proを使えるなら、「PDFを墨消し」の「テキストと画像を墨消し」で範囲を選び、必ず「適用」を押す。
  4. 社外へ渡すなら、「非表示情報を完全に削除」のトグルをオンにして、作成者名や編集日時などのメタデータも消す。
  5. Acrobat Proがないなら、画像化して再PDF化する無料の方法を使う。ただし文字の検索やコピーはできなくなる。
  6. 渡す前に、「_墨消し済み」が付いたファイルを開いて、同じ確認をもう一度行い、元ファイルを添付していないか確認する。

図形や白塗りを重ねただけでは、下の文字は消えていません。消したいデータが本当に消えたかを、渡す前に必ず確認してください。

まとめ

  • 白塗りは上に四角を置いただけ。文字データはそのまま残る
  • ドラッグしてコピーや検索を行えば残っているか自分で確認できる
  • 完全に削除するなら墨消し。「適用」を実行して初めてデータが消去される
  • 画像化する場合は描画した画像だけから新しいPDFを作り、元の文字層や添付を引き継がない。ただし全文検索はできなくなる
  • パスワードや編集制限の設定では文字データ自体は消えない

白塗り自体のやり方はPDFの文章の一部を白で塗りつぶして消す方法にまとめています。

見た目を一時的に覆うだけでよい場合はそちらを、外部へ安全に配布する場合は本記事の手順を利用してください。

この記事は2026年9月9日時点のAcrobatの表示にもとづいています。

UIやメニュー表記はアップデートにより変更される場合があるため、Adobe公式ヘルプもあわせて確認してください。

よくある質問:PDFの白塗りで迷ったときのチェックリスト

白い四角を重ねれば文字は消えますか?

消えません。白い四角は「四角を置く」という指示が1つ増えるだけで、元の文字を置く指示は残っています。コピーや検索で読めてしまいます。

黒く塗る・マーカー・図形・画像を重ねても同じですか?

同じです。上に物を置いただけで、下の文字データは残ります。

墨消しで「適用」を押す前に保存するとどうなりますか?

赤い枠が付いた状態は消す場所の予約でしかありません。適用を押していないファイルは、白塗りと同じで中身が残っています。

墨消しをやり直せますか?

Adobeの案内では、一度適用すると情報は完全に削除され、復元できません。適用前の状態を残したいなら、適用する前に元ファイルを別名でコピーしておいてください。

「非表示情報を完全に削除」は何のために使いますか?

目視では確認できない情報やメタデータを一括で削除するためです。作成者名・会社名・編集日時などは本文に出てこないため、墨消しだけでは残ります。社外へ渡すなら、オンにしてください。

渡すファイルはどちらですか?

「_墨消し済み」が付いた方です。元ファイルを添付する事故が起きやすい箇所なので、ファイル名を確認してください。

次に学ぶ・作業環境を選ぶ

学習を続けたい方や、作業環境を整えたい方は、目的に合うガイドをご覧ください。

仕事効率化のおすすめ書籍

仕事用PCの選び方

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次