Ollamaのモデル保存先を変える方法は、環境変数 OLLAMA_MODELS に新しいフォルダーを設定し、既存モデルをそこへ移すだけです。
結論として、環境変数の設定だけでは既存モデルは移らず、ollama list の一覧が空に見えます。
Cドライブの空きが減ってきて、モデルを別ドライブや外付けSSDに置きたい方向けです。
Windows 11の実機で2026年10月25日に確かめた手順と、公式FAQに書かれたMac・Linuxの設定方法をまとめました。
Ollamaの導入と基本操作は別記事にゆずり、本記事は保存先の変更と移動だけを扱います。
結論:OLLAMA_MODELS を設定し、既存モデルを移す
Ollamaをまだ入れていない人は、先に入門記事で導入まで済ませてください。
→ 関連:Ollamaの使い方入門
保存先を変える作業は、次の2段階に分かれます。
- 環境変数 OLLAMA_MODELS に新しいフォルダーのパスを設定する
- 旧フォルダーに入っているモデルを、新しいフォルダーへ移す(Windowsでは robocopy)
1だけで終えると、以後に取るモデルだけが新しい場所に入り、以前のモデルは旧フォルダーに残ったままになります。
両方を終えて、Cドライブのユーザーフォルダーからモデルの容量が丸ごと外れた状態がゴールです。
保存先は環境変数 OLLAMA_MODELS で決まる(公式FAQ)
公式FAQの「Where are models stored?」には、OSごとの既定の保存先が書かれています。
| OS | 既定の保存先 |
|---|---|
| macOS | ~/.ollama/models |
| Linux | /usr/share/ollama/.ollama/models |
| Windows | C:\Users\%username%\.ollama\models |
別の場所にしたいときは環境変数 OLLAMA_MODELS にパスを入れる、というのが公式FAQの答えです。
設定のしかたはOSごとに違うので、Windowsは実機の手順、MacとLinuxは公式FAQに書かれたことをあとで分けて書きます。
出典:Ollama 公式FAQ(2026年10月25日確認)
設定を変えても既存モデルは自動では移らない(当方の実機)
公式FAQには、保存先を変えたあとで既存モデルがどう扱われるかが書かれていません。
そこで当方の実機で試したところ、環境変数を変えた直後の ollama list は空でした。
旧フォルダーの models には12.94GBがそのまま残っていて、モデルが消えたわけではありません。
既存モデルを使い続けるには、あとで説明する robocopy での移動が要ります。
前提:確かめた環境と、変更前に控えておくもの
当方の環境と確認日
- OS:Windows 11 Pro
- Ollama:バージョン 0.40.11
- PC:Ryzen 5 7530U・メモリ16GB(GPUなし)
- 確認日:2026年10月25日
- Dドライブなし(代わりに C:\ollama-models を使用)
バージョンが違うと見え方や動きが変わることがあるので、手元のOllamaの版も合わせて見てください。
変更前の .ollama の中身と容量
変更前の C:\Users\<ユーザー名>\.ollama には、次の4つが入っていました。
- cache(キャッシュ)
- models(モデル本体)
- id_ed25519(鍵)
- id_ed25519.pub(鍵の公開側)
models の中は blobs・manifests・manifests-v2・metadata の4フォルダーで、合計12.94GBでした。
| モデル | 容量 |
|---|---|
| qwen3:8b | 5.2GB |
| gemma3:4b | 3.4GB |
| qwen3:4b | 2.5GB |
| llama3.2:3b | 2.0GB |
| gemma3:1b | 806MB |
移動後に照合するため、ollama list の件数と models フォルダーの容量を先に控えておきます。
ollama list環境変数 OLLAMA_MODELS は未設定で、既定の場所がそのまま使われている状態からの開始です。
各モデルがどれだけ容量を使うかは、おすすめモデルの記事に容量の表があります。
新しい保存先を決める
Dドライブがあるなら、D:\ollama-models のように英数字だけのフォルダーを作ります。
当方のPCにはDドライブが無いので、代わりに C:\ollama-models を作って保存先にしました。
| 候補 | パスの例 | 当方の確認 |
|---|---|---|
| Dドライブなど内蔵の別ドライブ | D:\ollama-models | 未確認(手順は同じ) |
| 外付けSSD | 外付けのドライブ文字から始まるパス | 未確認(公式FAQでは同じ環境変数で指定) |
| Cドライブ内の別フォルダー | C:\ollama-models | 実機で確認済み |
ドライブが違っても手順は同じで、環境変数に入れるパスをそのドライブのものに変えるだけです。
外付けSSDも、公式FAQによれば同じ環境変数でパスを指定できます(当方は外付けへの移動は未確認)。
空きが足りなくて外付けSSDを買うなら、制作データ向けの比較記事が選び方の参考になります。
→ 関連:制作データ用の外付けSSDおすすめ7選
Windowsで保存先を変える手順(実機で確認)
公式FAQの「Setting environment variables on Windows」の流れに沿って、当方が実際に行った手順です。
各手順を、操作・前提・結果・確認点の4つに分けて書きます。
手順1:Ollamaを終了する
- 操作:タスクトレイのOllamaを終了し、タスクマネージャーで ollama.exe も終了する
- 前提:Ollamaは起動時に環境変数を読むので、動いたままでは新しい値が反映されない
- 結果:タスクトレイからOllamaのアイコンが消える
- 確認点:タスクマネージャーで ollama のプロセスが0になっている
当方はトレイのアプリと ollama.exe の両方を終え、プロセスが0になったのを見てから次へ進みました。
手順2:ユーザー環境変数 OLLAMA_MODELS を設定する
公式FAQは画面からの設定手順を載せていて、当方はPowerShellで設定しました。
公式FAQの画面操作は次の順です。
- 設定(Windows 11)かコントロールパネル(Windows 10)で「environment variables」を検索する
- 「Edit environment variables for your account」を開く
- ユーザーアカウントの変数として OLLAMA_MODELS を新規作成し、値に新しいフォルダーのパスを入れる
- OK か Apply で閉じる
当方はPowerShellで次の1行を実行し、同じユーザー変数を作りました。
[Environment]::SetEnvironmentVariable("OLLAMA_MODELS", "C:\ollama-models", "User")- 操作:上の1行を打つ(画面から設定した場合はこの手順は不要)
- 前提:手順1でOllamaが終了している
- 結果:ユーザー環境変数に OLLAMA_MODELS = C:\ollama-models が入る
- 確認点:手順3で ollama list の結果が変わる(空になる)
末尾の "User" がユーザー変数の指定で、公式FAQの「ユーザーアカウントの変数」と同じ扱いになります。
手順3:Ollamaを起動して ollama list を見る(一覧が空になる)
- 操作:スタートメニューからOllamaを起動し、ターミナルで ollama list を打つ
- 前提:手順2の環境変数が入っている
- 結果:当方の実機では、一覧が空だった
- 確認点:空になっていれば新しい保存先が使われている。旧フォルダーの models は12.94GBのまま残っている
ここで「モデルが消えた」と思って pull し直すと、同じモデルが旧と新の両方に入り、容量を二重に使います。
消えたのではなく、Ollamaが新しい空のフォルダーを見ているだけです。
既存モデルは次の章の手順で移すので、この段階では入れ直さないでください。
手順4:新しい保存先にモデルを取って動作を確かめる
設定が効いているかを、小さいモデルを1つ取って確かめました。
ollama pull gemma3:270m- 操作:上のコマンドで gemma3:270m(291MB)を取る
- 前提:手順3まで終わっていて、ollama list が空
- 結果:C:\ollama-models に blobs・manifests・manifests-v2・metadata ができ、合計278.1MB
- 確認点:ollama list に gemma3:270m だけが出る
フォルダーの合計278.1MBと公開サイズ291MBの差は、blob の実体が291,545,472バイトで、表示の単位の違いによるものです。
新しいフォルダーにファイルが増えて一覧に出れば、保存先の変更は成功です。
出典:Ollama ライブラリ:gemma3(2026年10月25日確認)
既存モデルを新しい保存先に移す(robocopy)
公式FAQには既存モデルの移し方が書かれていないので、当方は robocopy で models の中身を丸ごと移しました。
12GB超のファイルを扱うので、コマンド1行で打ち直せる robocopy を選びました。
移動の手順
- Ollamaを終了する(手順1と同じ。プロセスが0になったのを確認)
- robocopy で旧 models の中身を新しいフォルダーへ移す
- Ollamaを起動する
robocopy "%USERPROFILE%\.ollama\models" "C:\ollama-models" /E /MOVE/E は空のフォルダーも含めて下の階層を写す指定、/MOVE は写したあとに元を消す指定です。
前提は、新しいフォルダーに手順4で作った blobs などの同名フォルダーがあることで、中身はそこへ合流します。
当方は同じドライブ内の移動だったので、12.943GBが15秒で終わりました。
別ドライブや外付けSSDへは実際のコピーになるので、容量に応じて時間がかかります(当方は未計測)。
移動後の照合:件数・容量・動作
Ollamaを起動して ollama list を打つと、6モデル全部が出ました。
| 項目 | 移動前 | 移動後 |
|---|---|---|
| ollama list の件数 | 1件(gemma3:270m) | 6件(gemma3:270m+元の5モデル) |
| 新しい保存先の容量 | 278.1MB | 13.22GB |
| 旧 models の中身 | 5モデル・12.94GB | 0件 |
最後に次のコマンドで日本語の返答が返り、移したモデルがそのまま使えることを確かめました。
ollama run gemma3:1b確認点は次の3つで、どれか1つでも合わなければ移動が途中で止まっています。
- ollama list の件数が、移動前の旧5モデルと新1モデルの合計に一致する
- 新しい保存先の容量が、移動前の2つの合計とほぼ一致する
- ollama run で返答が返る
もし件数が足りないときは、Ollamaを終了してから同じ robocopy をもう一度打つと、残った分だけ写せます。
.ollama に残るもの:鍵とキャッシュ、アプリ本体は別
移動後も旧 .ollama には cache と、id_ed25519・id_ed25519.pub の2つが残っていました。
id_ed25519 はOllamaの鍵で、保存先を変えても移動しません。
旧 .ollama をフォルダーごと消すと鍵まで消えるので、models の中身だけを空にしてフォルダーは残します。
また OLLAMA_MODELS が指すのはモデルの置き場だけで、Ollamaのアプリ本体の場所は変わりません。
| 場所 | 中身 | 保存先を変えると |
|---|---|---|
| .ollama の models | モデル本体(blobs・manifests など) | OLLAMA_MODELS の先へ移せる |
| .ollama の cache と鍵 | キャッシュ・id_ed25519 | そのまま残る |
| アプリ本体 | ollama.exe など | 変わらない |
ユーザーフォルダーのバックアップを取っている人は、鍵が .ollama に残ることを覚えておくと迷いません。
→ 関連:制作データのバックアップ方法
MacとLinuxの保存先の変え方(公式FAQの記載)
当方はWindowsでしか試していないので、MacとLinuxは公式FAQに書かれているとおりに紹介します。
既存モデルの扱いは公式FAQに書かれておらず、Mac・Linuxでの移動は当方も試していません。
Mac:launchctl setenv で設定してアプリを再起動
公式FAQでは、ターミナルで次を打ったあと、Ollamaアプリを再起動します。
launchctl setenv OLLAMA_MODELS "<新しい保存先のパス>"既定の保存先は ~/.ollama/models です。
パスの部分は、実際に作ったフォルダーのものに置き換えてください。
Linux:systemd の設定に Environment を足す
公式FAQの手順は次の3段階です。
- systemctl edit ollama.service を実行する
- [Service] の下に Environment=”OLLAMA_MODELS=<パス>” を足す
- systemctl daemon-reload と systemctl restart ollama を実行する
systemctl edit ollama.service
[Service]
Environment="OLLAMA_MODELS=<新しい保存先のパス>"
systemctl daemon-reload
systemctl restart ollama標準インストールでは ollama ユーザーがその保存先を読み書きできなければなりません。
公式FAQは、権限を与えるコマンドとして次を示しています。
sudo chown -R ollama:ollama <新しい保存先のパス>既定の保存先は /usr/share/ollama/.ollama/models です。
出典:Ollama 公式FAQ「How do I set them to a different location?」(2026年10月25日確認)
つまずきやすい点と対処
保存先の変更は手順が短いぶん、結果の見え方で迷いやすい作業です。
当方が実機で気づいた点と、向かない場合をまとめます。
一覧が空になった:消えていないので入れ直さない
環境変数を変えた直後に ollama list が空になるのは、当方の実機で起きた正常な動きです。
対処は、旧フォルダーの models を robocopy で新しい保存先に移すことです。
ここで pull し直すと容量を二重に使うので、移す前に旧フォルダーの容量が残っているかを見てください。
設定したのに変わらない:Ollamaが終了しきっていない
公式FAQの手順が「Ollamaを終了する」から始まるのは、起動中のOllamaが古い値のまま動くからです。
当方はタスクトレイのアプリを閉じたあと、ollama.exe のプロセスが0になるのを確かめてから設定しました。
ollama list が変わらないときは、プロセスが残っていないかを先に見てください。
別ドライブへの移動は時間がかかる・外付けSSDは未確認
同じドライブ内の移動は12.943GBで15秒でしたが、別ドライブへは実際のコピーになります。
当方は別ドライブと外付けSSDへの移動を計測していないので、時間はご自身の環境で見てください。
外付けSSDを保存先にすると、Ollamaを使うたびにそのSSDを挿しておくことになります。
デメリットとして、持ち出すことが多いノートPCなら、外付けより内蔵ドライブに置くほうが扱いやすいです。
パスは英数字にした:当方の選択とLM Studio利用者への注意点
当方は、日本語とスペースを含まない英数字だけのパス C:\ollama-models を選びました。
パスに日本語を含めた場合の挙動は試していないので、迷ったら同じ形にしておくと余計な切り分けを減らせます。
- 日本語を含めない
- スペースを含めない
- ユーザーフォルダーの外に置く(バックアップの対象を分けやすい)
LM Studioも使っている人は、LM Studioのモデル保存先はOllamaとは別で、公式ドキュメントによると「My Models」画面から変えられます。
→ 関連:LM Studioの使い方
2つのツールのモデルは共有されないので、両方を使うならそれぞれで保存先を決めてください。
→ 関連:OllamaとLM Studioの違い
まとめ:次にやること
Ollamaのモデル保存先は、環境変数 OLLAMA_MODELS を設定して、既存モデルを移すと変えられます。
当方の実機では、設定直後に一覧が空になり、robocopy で移したあとに6モデル全部が戻りました。
次にやることを順に並べます。
- ollama list の件数と models フォルダーの容量を控える
- Ollamaを終了し、プロセスが0になったのを確かめる
- ユーザー環境変数 OLLAMA_MODELS に新しいパス(例:C:\ollama-models)を設定する
- Ollamaを起動し、ollama list が空になるのを確かめる
- Ollamaを終了してから robocopy /E /MOVE で旧 models の中身を移す
- 起動して件数・容量・ollama run の3点で照合する
保存先を変えてもメモリが足りずにモデルが動かない場合は、切り分けの記事を見てください。
→ 関連:ローカルLLMでメモリが足りないとき
Ollamaそのものの使い方を見直すなら、入門記事から読み直すと手順の意味がつながります。
→ 関連:Ollamaの使い方入門
