ローカルLLMでコーディングするには、ツール呼び出しに対応したモデルを選び、コンテキスト長を広げたうえで、OllamaかLM Studioのサーバーにエディタやコーディングエージェントをつなぎます。
Ollamaなら ollama launch で Claude Code や Codex を起動でき、VS Codeでは専用の拡張機能からチャットに使えます。
この記事は、OllamaやLM Studioでモデルを動かせていて、コードの読み書きにも使いたい方に向けたものです。
内容は、2026年10月18日に読んだOllama・LM Studio・Codexの公式ドキュメントの記載をもとにしています。
実機での再現は含まないため、生成されるコードの質や速度は、手元のモデルと小さな作業で確かめてから広げてください。
Ollamaをまだ入れていない場合は、先にOllamaの使い方入門でモデルを1つ動かしておくと、原因を切り分けやすくなります。
つなぎ方は3通り
| 使い方 | できること | 主な道具 |
|---|---|---|
| エディタのチャット | 開いているコードについて質問し、修正案を出させる | VS CodeのOllama拡張機能 |
| コーディングエージェント | ファイルを読んで書き換え、コマンドを実行する | Claude Code、Codex、OpenCode |
| エディタ内のエージェント | VS Codeなどのエディタの中でエージェントとして作業させる | Cline |
Ollamaの連携の一覧ページでは、ollama launch でコーディングエージェントを選んで起動する方法と、VS Codeの拡張機能が案内されています(Ollama公式:Integrations)。
エージェントはファイルの編集やコマンドの実行まで行うため、モデルにはチャットより高い条件が求められます。
モデルとコンテキスト長を決める
ツール呼び出しに対応したモデルを選ぶ
コーディングエージェントは、ファイルを読む・書く・コマンドを実行するといった操作を、ツール呼び出しとしてモデルに選ばせます。
Ollamaの公式ドキュメントでは、Codexで切り替えられるのはツールに対応したモデル、Clineやクラウド経由のClaude Codeでもツールに対応したモデルを選ぶよう書かれています。
Ollamaのモデル一覧には、ツールに対応したモデルだけを表示する絞り込みがあります(Ollama:Tools models)。
コンテキスト長を広げる
コーディングでは、読み込んだファイルやコマンドの出力がすべてコンテキストに積み上がります。
公式ドキュメントが挙げている目安は次のとおりです。
| 道具 | コンテキスト長の目安 | 出典 |
|---|---|---|
| Claude Code(Ollama) | 64k以上(大きなリポジトリ) | Ollama公式:Claude Code |
| Codex(Ollama) | 64k以上 | Ollama公式:Codex CLI |
| VS Code(Ollama拡張機能) | 64k以上 | Ollama公式:VS Code |
| Cline(Ollama) | 32K以上 | Ollama公式:Cline |
| Claude Code・Codex(LM Studio) | 約25k超 | LM Studio公式:Claude Code・Codex |
Ollamaのコンテキスト長の既定値は、VRAMが24GiB未満なら4k、24〜48GiBなら32k、48GiB以上なら256kです(Ollama公式:Context length)。
多くのPCでは既定のままだと足りないため、広げる設定が必要になります。
同じページでは、Ollamaアプリの設定のスライダーで変える方法と、起動時に環境変数で指定する方法が案内されています。
OLLAMA_CONTEXT_LENGTH=64000 ollama serveコンテキストを広げるほど必要なメモリが増えるため、VRAMに収まるかも合わせて確かめます。
実際に割り当てられたコンテキスト長と、モデルがGPUとCPUのどちらに載っているかは、ollama ps の CONTEXT と PROCESSOR の欄で確かめられます。
ollama psメモリに収まらない場合の減らし方は、ローカルLLMでメモリが足りないときの切り分けで説明しています。
大きなモデルと長いコンテキストを両立させるのに必要なメモリの目安は、ローカルLLMに必要なスペックにまとめています。
Ollamaでつなぐ
ollama launch でエージェントを起動する
OllamaのCLIリファレンスでは、ollama launch は外部のアプリをOllamaのモデルで使うよう設定して起動するコマンドと説明されています(Ollama公式:CLI Reference)。
対応する連携として、OpenCode・Claude Code・Codex・VS Code・Droidが挙げられています。
ollama launch
ollama launch claude
ollama launch claude --model qwen3.5
ollama launch codex引数を付けずに実行すると、使う連携を対話で選べます。
モデル名の qwen3.5 は公式ドキュメントの例で、手元で ollama pull したモデル名に置き換えます。
Claude Codeを手動で設定する
Ollamaの公式ドキュメントでは、OllamaのAnthropic互換のAPIを通して、Claude Codeをローカルのモデルにつなぐと説明されています(Ollama公式:Claude Code)。
ollama launch を使わずに設定する場合は、環境変数で接続先を変えてから claude を起動します。
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN=ollama
export ANTHROPIC_API_KEY=""
export ANTHROPIC_BASE_URL=http://localhost:11434
claude --model qwen3.5この例はBashやZshの書き方です。
Windowsでは、環境変数の書き方の違いを避けられる ollama launch claude のほうが手軽です。
同じページでは、Claude Codeのコマンド実行は、Claude Code自体の許可の流れに従うと説明されています。
許可の設定は、Claude Codeの権限モードと許可ルールで説明しています。
Codexで使う
Ollamaの公式ドキュメントでは、ollama launch codex で起動すると、そのセッション用のプロファイルが使われ、Codexの中の /model でツール対応のモデルを切り替えられると書かれています(Ollama公式:Codex CLI)。
設定だけ行う場合と、作られたプロファイルを取り除く場合のコマンドも用意されています。
ollama launch codex --config
ollama launch codex --restoreCodexのコマンドリファレンスでは、--oss はローカルのオープンソースモデルの提供元を使うオプションで、--local-provider か設定の oss_provider で決まり、どちらも無ければLM StudioとOllamaのどちらを使うかを尋ねると説明されています(Codex公式:Command line options)。
codex --oss --local-provider ollama
codex --oss --local-provider lmstudioCodexのサンドボックスと承認の設定は、Codexのサンドボックスと承認設定で説明しています。
VS Codeのチャットで使う
Ollamaの公式ドキュメントでは、VS CodeのMarketplaceにあるOllamaの拡張機能を入れると、VS Codeのチャットのモデル選択にOllamaの欄が表示されると書かれています(Ollama公式:VS Code)。
- VS Code 1.127以降が必要
- Ollamaが起動していて、モデルが1つ以上入っている
- 拡張機能は既定で http://127.0.0.1:11434 からモデルを探す
- VS Codeはモデルの最大コンテキスト長を表示することがあるが、実際の割り当てはOllama側で決まる
モデルが選択肢に出ない場合は、ollama list でモデルがあるかを確かめ、コマンドパレットから Ollama: Refresh Models と Ollama: Diagnose Models を実行するよう案内されています。
Clineで使う
Ollamaの公式ドキュメントでは、Clineの設定の API Configuration で API Provider を Ollama にし、モデルを選んで Context Window を32K以上にする手順が書かれています(Ollama公式:Cline)。
LM Studioでつなぐ
LM Studioでは、ローカルサーバー(既定のポートは1234)を起動してから、各ツールの接続先を変えます。
lms server start --port 1234LM Studioの公式ドキュメントでは、Claude CodeはAnthropic互換の /v1/messages で、Codexは OpenAI互換の /v1/responses で、LM Studioとやり取りすると説明されています。
Claude Codeは、環境変数で接続先を変えてから起動します(LM Studio公式:Claude Code)。
export ANTHROPIC_BASE_URL=http://localhost:1234
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN=lmstudio
export CLAUDE_CODE_ATTRIBUTION_HEADER=0
claude --model openai/gpt-oss-20bLM Studioで認証を必須にしている場合は、ANTHROPIC_AUTH_TOKEN にLM StudioのAPIトークンを入れます。
Codexは --oss を付けて起動し、LM Studioの公式ドキュメントでは、何も指定しなければ openai/gpt-oss-20b を取得して使うと書かれています(LM Studio公式:Codex)。
どちらのページでも、Claude CodeやCodexは多くのコンテキストを使うため、約25kを超えるコンテキスト長のモデルと設定を使うよう勧めています。
LM StudioとOllamaのどちらを使うか迷う場合は、OllamaとLM Studioの違いを参考にしてください。
変更を確かめる手順
ローカルのモデルでも、エージェントはファイルを書き換えたりコマンドを実行したりします。
次の順で、小さな作業から試すと、モデルの力量と変更の範囲を見極めやすくなります。
- Gitで管理しているフォルダーで、作業前の状態をコミットしておく
- 最初は「このフォルダーの構成と、テストの実行方法を説明して」のように、読むだけの依頼にする
- 次に、1つの関数の修正のように、範囲の狭い変更を1つだけ頼む
- git diff で、頼んだ範囲の外が書き換わっていないかを見る
- テストやビルドを自分でも実行し、エージェントが「通った」と言った結果と比べる
- ollama ps で、コンテキスト長とGPUへの載り方が想定どおりかを確かめる
依頼の書き方や確認の観点は、既存プロジェクトでAIコーディングを始める方法で詳しく説明しています。
うまくいかないときに見るところ
| 症状 | まず見るところ |
|---|---|
| ファイルを読まずに答える、ツールを使わない | ツール呼び出しに対応したモデルか |
| 途中から前の指示を忘れる、作業が止まる | コンテキスト長が既定の4kのままになっていないか |
| 極端に遅い | ollama ps の PROCESSOR がCPUに寄っていないか |
| VS Codeでモデルが選べない | Ollamaが起動しているか、ollama list に出るか |
| LM Studioにつながらない | ローカルサーバーが1234番で起動しているか、認証の設定 |
GPUが使われていない場合の確かめ方は、LM Studioの使い方のGPUオフロードの節も参考になります。
ローカルのモデルは手元のメモリに収まる大きさに限られるため、大きな変更はクラウドのモデルと結果を比べてから任せる範囲を決めると安全です。
