ローカルLLM用途のミニPCで注目を集めているのが、AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)搭載機です。
ディスクリートGPU非搭載のミニPCでありながら70Bクラスの大型モデルを動作させられる理由と、搭載3モデルの選び方を解説します。
Ryzen AI Max+ 395の特徴と強み
メモリ帯域256GB/s:一般的なミニPCの約3倍
最大の特徴は、LPDDR5X-8000を256bit幅で接続することで実現した約256GB/sのメモリ帯域です。
通常のDDR5デュアルチャネル(128bit・約90GB/s)の3倍近く、Apple M4(120GB/s)の2倍以上を確保しています。
LLMのトークン生成速度はメモリ帯域幅に依存するため、この広帯域によって32Bクラスの軽快な動作や70Bクラスの実用的な速度を実現できます。
最大128GBのユニファイドメモリをGPUへ割り当て可能
CPU(Zen 5・16コア)とGPU(Radeon 8060S・40CU)でメモリを共有しており、128GB構成であれば96GB以上をGPU用VRAMとして割り当て可能です。
VRAM 24GBのRTX 4090単体では収まらない70B Q4(約40GB)やgpt-oss-120b(約60GB)を、ミニPC1台のメモリ空間にロードできます。
NPU 50TOPSでCopilot+ PC要件を満たす
XDNA 2ベースのNPU(50TOPS)を搭載しており、Copilot+ PCの要件である40TOPS以上を満たしています。
WindowsのオンデバイスAI機能にもそのまま対応可能です。
搭載ミニPC3モデルの選び方
| モデル | メモリ / SSD | 実売価格※ | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|
| GMKtec EVO-X2 | 64GB / 1TB | 319,999円 | 導入コスト重視・32Bクラスまでの運用 |
| GMKtec EVO-X2 | 128GB / 2TB | 583,999円 | 70Bやgpt-oss-120bなどの大型モデル運用 |
| MINISFORUM MS-S1 MAX | 128GB / 2TB | 659,799円 | 高速LANやポートの拡張性が必要な環境 |
※2026年9月2日時点のAmazon実売価格。
ユニファイドメモリは後から増設できないため、運用したいモデルのパラメータ規模から逆算して容量を選ぶ必要があります。
GMKtec EVO-X2(64GB)|コストを抑えて32Bを動かす構成
32BクラスのQ4量子化モデルを実用速度で動かせる最小構成です。
Qwen3 32BやGemma 3 27Bなどを日常的に動かす用途であれば、この容量で対応できます。
GMKtec EVO-X2(128GB)|70B級の大型モデルに対応する構成
70B Q4やgpt-oss-120bを動作させる場合は128GB構成が必須となります。
特にgpt-oss-120bなどのMoEモデルは実用的な推論速度を維持しやすいため、128GB構成の利点を活かせます。
MINISFORUM MS-S1 MAX|インターフェースと拡張性を重視する構成
基本スペックはEVO-X2 128GB版と同等ですが、高速ネットワークポートや内部拡張スロットを備えたワークステーション向け仕様です。
複数台でのクラスタ構成や高速NASとのデータ連携を前提とする環境に適しています。
購入前に把握しておくべき注意点
- プロンプト処理速度(入力処理)はディスクリートGPUより低速:長文コンテキストを入力した際の初期応答速度はRTXシリーズなどのディスクリートGPU搭載機に及びません。
- 画像生成タスクはCUDA環境が有利:ROCmやVulkan環境でも動作しますが、Stable Diffusionなどの画像生成モデルの実行を重視する場合はGeForce搭載機が適しています。
- セール等による実売価格の変動:セール開催時に価格差が大きくなる傾向があるため、購入タイミングごとの価格動向を確認することをおすすめします。
他のミニPCやノートPCとの横並び比較は、ローカルAI向けPC比較データベースに掲載しています。
※本記事に掲載した価格・仕様は2026年9月3日時点の調査に基づきます。
最終調査日:2026年9月3日。
価格は変動するため、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。
記事内のリンクにはアフィリエイトリンクを含みます。
ローカルAI用のPC選びは、ほかにも書いています。



