複数のAIファイルに同じ操作を繰り返すときは、アクションの「バッチ」を使えます。ただし、1つのファイルにある複数のアートボードを書き出す作業や、CSVの内容を差し替える作業では、準備する機能が異なります。
まず処理したい対象を選び、少数のコピーで保存結果を確認します。
やりたい作業から方法を選ぶ
| 作業 | 使う方法 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| フォルダー内のAIに同じ操作を適用 | アクション+バッチ | 対象フォルダーと保存先 |
| 1つのAI内のアートボードや素材をまとめて出力 | アートボード・アセットの書き出し | 出力範囲、形式、倍率 |
| 名札などの文字や画像を順番に差し替え | 変数パネル+データセット | CSVの内容と各データセットの表示 |
| 条件で処理を変える、保存名を制御する | JSXスクリプト | 対象条件、失敗時の扱い、出力名 |
この記事では、フォルダー内のファイルを対象にするバッチを説明します。CSVの準備は変数とデータ結合、JSXでのPDF変換はPDF一括変換を参照してください。リンク先のコードは実機確認状況も確認してから使います。
最初は3ファイルで保存先を確かめる
元のAIを複製し、テスト用の入力フォルダーに入れます。出力先は別に作り、既存の納品ファイルを混ぜません。3ファイルは確認のための例であり、バッチの上限ではありません。
先に1ファイルで目的の操作を行い、アクションとして記録します。保存や書き出しを含める場合は、記録時の保存先がどこかも確認します。記録後に単体で再生し、目的の結果になることを確かめてからバッチへ進みます。
バッチで対象と保存先を指定する
- 「ウィンドウ」からアクションパネルを開く。
- パネルメニューの「バッチ」を開く。
- 実行するアクションを選ぶ。
- ソースとしてフォルダーを選び、テスト用の入力フォルダーを指定する。
- 処理後の保存方法を選ぶ。
- エラーの扱いを決めて実行する。
| 保存方法 | 公式説明に基づく動き |
|---|---|
| なし | 変更を保存せず、ファイルを開いたままにする |
| 保存して閉じる | 現在の場所に保存して閉じる |
| フォルダー | 指定した別の場所に保存する |
「保存して閉じる」は元の場所へ保存するため、入力ファイルを残したい試行ではコピーを使います。設定名は使用版の画面と照合してください。本稿はAdobe公式資料に基づく操作ガイドです(2026年10月3日確認)。Illustrator実機での再現は未実施です。
アクションに保存を記録した場合の確認
バッチには、アクションに記録した「開く」「保存」「書き出し」の指定を、バッチ側の指定に置き換えるためのオプションがあります。どの操作を記録したかによって、確認すべき設定が変わります。
保存先だけを選んで完了とせず、テスト後に出力された場所とファイル名を確認します。サブフォルダーを含める設定も、必要な場合だけ使います。
実行後に確認する5項目
- 対象ファイル数と出力件数が合っているか。
- 出力ファイルの名前と保存先が意図どおりか。
- 元のAIが意図せず更新されていないか。
- PDFや画像を開いたときに、文字・画像・範囲が崩れていないか。
- エラーが出たファイルや処理されなかったファイルが残っていないか。
入稿用PDFの場合は、変換が完了しただけでは確認終了になりません。入稿手順とPDF/Xの設定を参照し、入稿先の指定と照合します。
処理が止まる・出力先が違う場合
処理が途中で止まったら、同じファイルでアクションを単体再生し、どの操作で止まるかを確かめます。フォントやリンク画像の警告、保存ダイアログが出ていないかも確認します。
別のフォルダーに保存された場合は、アクションに記録した保存先と、バッチ側の保存・書き出しオプションを見直します。すでに作成した出力を残した状態で繰り返すと、同名ファイルの扱いが分かりにくくなるため、試行ごとに空の出力フォルダーを使います。
条件分岐や独自の命名規則が必要なら、JSXで処理する方法を検討します。スクリプトの始め方から実行方法を確認できます。
