「パッケージ」は、Illustratorのファイルと、使っているリンク画像・フォントを、1つのフォルダーにまとめる機能です。
入稿や、ほかの人にデータを渡すときに、画像の付け忘れを防げます。
- 場所:「ファイル」→「パッケージ」
- できるもの:Illustratorのファイル・リンク画像・フォント・レポート(テキスト)の入ったフォルダー
- 注意:日本語・中国語・韓国語のフォントはコピーされない
- 日本語の文字は、アウトライン化するか、入稿先と使うフォントを決めておく
この記事は、Adobe公式ヘルプ「Package files」(2024年7月17日更新、2026年9月29日に確認)にもとづいています。
Illustratorの画面での再現は含みません。
パッケージの手順
- ファイルを保存しておく
- 「ファイル」→「パッケージ」を選ぶ
- 作るフォルダーの場所と名前を決める(名前は初めはファイル名になる)
- 下の項目を選んで「パッケージ」を押す
| 項目 | 働き |
|---|---|
| リンクをコピー | リンクしている画像やファイルを、パッケージのフォルダーにコピーする |
| リンクを別のフォルダーに収集 | Links というフォルダーを作ってリンク画像をまとめる(外すと .ai と同じ階層に置かれる) |
| リンクファイルとドキュメントを再リンク | パッケージしたファイルのリンク先を、パッケージのフォルダーに付け替える |
| ドキュメントで使用されているフォントをコピー(CJKを除く) | 使っているフォントのファイルをコピーする(ファミリー全部ではない) |
| レポートを作成 | 特色・使っているフォント・見つからないフォント・リンク切れ・画像の一覧をまとめたテキストを作る |
「再リンク」を選ばなくても、リンク画像はフォルダーに集められます。
その場合、パッケージしたファイルは元の場所の画像を見続けます。
渡す相手のパソコンで開くことを考えると、「再リンク」は選んでおくほうが確実です。
日本語フォントは集まらない
フォントのコピーは、日本語・中国語・韓国語(CJK)のフォントを除きます。
日本語の文字を使ったデータは、パッケージしただけでは、相手のパソコンで同じフォントで表示されません。
入稿の前に、次のどれかで対処します。
- 文字をアウトライン化する(「書式」→「アウトラインを作成」。元のデータは別に残しておく)
- PDF/X などフォントを埋め込むPDFで入稿する
- 編集可能なAIを渡す場合は、受け手が同じフォントを自身のライセンスで利用できるか確認する(Adobe Fontsを含む)
欧文フォントも、コピーしてよいかはフォントの使用許諾で決まります。
コピーするときに警告が出るので、許諾を確かめてから進めます。
入稿用のPDFの書き出し方は、IllustratorのPDF/X-1aとPDF/X-4の違いで紹介しています。
レポートで確かめること
レポートには、特色を使ったオブジェクト、使っているフォントと見つからないフォント、リンク切れ、リンク画像と埋め込み画像の一覧が書かれます。
- 見つからないフォントがないか
- リンク切れがないか
- 意図しない特色が入っていないか
- 埋め込みとリンクが、入稿先の指定どおりになっているか
パッケージのレポートは、フォントやリンクなどの確認資料として使えます。塗り足し、実効解像度、PDFのページ範囲、入稿先の色条件をすべて判定する機能ではありません。
欠落した画像は、パッケージの前に再リンクする
リンク切れの画像は、パッケージを作るだけで元ファイルが見つかるとは限りません。Adobeの現行手順では、リンクパネルで不足したリンクを選び、再リンク先を指定してから、置換の対象を選びます。
- リンクパネルで「Missing Link」の画像を選び、再リンクを開く。
- 正しい元画像を選び、置換メニューで対象を確認する。1件、選択箇所、同じリンク元の全箇所、同じフォルダーの欠落リンクを区別します。
- 配置後、リンクパネルの不足状態と保存先を確認する。同名の別画像へ置換していないか、文書上の見た目も照合します。
- 確認したコピーからパッケージを作り、集めたAIとLinksを開き直す。
「同じフォルダーの欠落リンク」は、PC内の全フォルダーから正解を探す保証ではありません。別の場所に分散した画像や同名の別素材がある場合は、対象を分けて確認します。使用版によって項目名が異なるため、Adobeの再リンク・置換・更新手順と画面を照合してください。上の現行手順の実機再現は未完了です。
パッケージできないとき
- ファイルを一度も保存していない:先に保存する
- リンク切れがある:リンクパネルで再リンクしてからやり直す
- 保存先に書き込めない:デスクトップなど、書き込める場所を選ぶ
たくさんのファイルの文字をまとめてアウトライン化したいときは、Illustratorスクリプト|フォルダ内のすべてのAIにアウトラインをかける方法も使えます。
まとめ
- 「ファイル」→「パッケージ」で、ファイル・リンク画像・フォント・レポートを1つのフォルダーに集める
- 「再リンク」を選ぶと、相手のパソコンでもリンクが切れにくい
- 日本語フォントはコピーされないので、アウトライン化かフォントを埋め込んだPDFで入稿する
- レポートで、見つからないフォントやリンク切れを確かめる
参考:Adobe「Package files」(2026年9月29日に確認)。
Adobe Fontsはフォントファイルを渡さない
Adobe Fontsはフォントファイルをパッケージして第三者へ共有することが認められていません。編集可能な文字を渡す場合は、受け手が同じフォントを自身の環境で利用できるか確認します。PDFの埋め込みやアウトライン化で渡す場合も、入稿先の形式・編集条件を先に合わせます。欧文かCJKかという機能上の区別と、フォントを渡せるかという使用許諾は別に確認します。
参照:Adobe FontsのライセンスFAQとフォントファイルのパッケージ。フォントの代わりに、使用したファミリー・スタイル・入手先を受け手へ伝えます。
受け渡し前に、集めたデータだけで開く
- 元AIと画像のファイル数・パッケージの設定・保存先を控える。レポート作成も選びます。
- 出力フォルダーのAIを開き、リンクパネルから保存先を確認する。元フォルダーを参照している場合は再リンク設定を確認します。
- 自作の試験用コピーなら、元素材フォルダーを一時的に別名へ変え、パッケージAIが集めた画像だけで開けるか試す。ユーザーの作業素材では行いません。確認後は元の名前へ戻します。
- レポートとLinksの内容を照合する。埋め込み画像、欠落したリンク、コピーされないフォントを区別します。
- 受け手の環境でも文字とリンクを確認する。フォルダーができたことだけで入稿可能と判断しません。
