ChatGPTがもっともらしい間違いを答えることは「ハルシネーション」と呼ばれ、OpenAIも起きることを認めています。
対策は、大事な事実を出典で確かめること、検索を使って出典つきで答えさせてリンク先を開くこと、分からないときは分からないと答えるよう頼むことの3つです。
自信のある言い方は、正しさの証拠になりません。
この記事では、間違いが起きる理由、間違えやすい内容、確かめ方、検索と出典の使い方、指示の書き方を、OpenAIの公式ヘルプと研究記事をもとにまとめました(2026年11月1日確認)。
ChatGPTが嘘をつく理由
OpenAIのヘルプでは、ChatGPTは学習データのパターンにもとづいて回答するため、間違った内容や誤解を招く内容を出すことがあると説明しています(OpenAI ヘルプ:ChatGPT は真実を伝えますか?)。
間違っていても、自信があるように聞こえることがある、とも書かれています。
当てずっぽうが得になる学び方
OpenAIの研究記事は、ハルシネーションが起きる理由のひとつを、学習と評価のやり方が「分からない」と答えるより推測する方を有利にしていることだと説明しています(OpenAI:言語モデルでハルシネーションがおきる理由)。
選択式のテストで、空欄より当てずっぽうの方が点を取れるのと同じ仕組みです。
めったに出てこない事実は覚えにくい
同じ記事では、人の誕生日のように、文章のパターンから予測できない事実が間違いの元になると書かれています。
つづりや括弧のように規則がある部分は、ほとんど間違えません。
OpenAIは新しいモデルで割合は下がったとしながら、ハルシネーションはすべての言語モデルに残る課題だとしています。
間違えやすい内容
ヘルプに挙がっている、間違えやすい内容は次のとおりです。
- 定義・日付・事実
- 引用・研究・出典の作り話や、存在しない情報源
- あいまいな質問や複雑な質問への、自信がありすぎる答え
- 学習した時点(ナレッジカットオフ)より後の出来事。ツールを使わない場合
- 有料記事や robots.txt の設定で読めないサイトの内容
- ひとつの見方だけを正解のように出す、複雑な話を単純にしすぎる
ヘルプには、ChatGPTは文章がAIで書かれたかどうかを確実には見分けられず、「あなたが書いた?」という質問への答えも当てにならないとあります。
答えの確かめ方
ヘルプは、ChatGPTの答えを下書きとして扱い、大事な情報は信頼できる情報源で確かめるよう勧めています。
- 答えの中の数字・固有名詞・日付・引用・URLに印をつける
- 出典のリンクを開き、その内容が本当に書かれているかを読む
- 出典の公開日と更新日を見る
- 大事なことは、公的機関やメーカーなど一次情報のページで確かめる
引用・データ・技術的な内容・外部の文書の参照は、とくに確かめるべきものとしてヘルプに挙がっています。
検索と出典を使う
ヘルプによると、ウェブ検索は無料版を含むすべてのプランで使えて、最初からすべてのモデルで有効になっています(OpenAI ヘルプ:ChatGPT でウェブを検索する)。
検索を使った答えには出典の引用がつき、引用を押すとその情報源が開きます。
検索を自分で指定する
- 会話を開く
- 「すべてのツールを表示」を選ぶ
- 「検索」を選ぶ
- 質問を入力して送る
入力欄に「/」を入力して「検索」を選ぶこともできます。
表示されている場合は「情報源」を選ぶと、引用元とほかの関連リンクを一覧で見られます。
出典がついていても確かめる
ヘルプには、検索結果や引用が不完全、古い、または間違っている場合があると書かれています。
引用元を開いて答えを裏づけているかを確かめ、おかしいと思ったら、情報源・日付・場所を指定して検索し直すよう頼みます。
計算はデータ分析(コードインタープリター)、複数の情報源にあたる調べものはDeep Researchを使うと、出典を追いやすくなります。
間違いを減らす指示の書き方
OpenAIの研究記事では、不確かな情報を自信ありげに出すより、分からないことを示すか確認の質問をする方がよいという考え方が紹介されています。
この考え方に沿って、次のように頼むと、確かめる手間が減ります(文面は筆者の例です)。
- 「分からないことは分からないと答えてください」
- 「推測で書いた部分は、推測だと分かるように書いてください」
- 「事実ごとに出典のURLをつけてください」
- 「2026年11月時点の情報で答えてください」
- 「質問があいまいなら、答える前に確認してください」
毎回書くのが手間なら、カスタム指示に入れておくと、すべてのチャットに適用されます(OpenAI ヘルプ:ChatGPT カスタム指示)。
頼み方の基本はOpenAI公式が教えるプロンプトの書き方でも紹介しています。
ただし、指示を書いても間違いがなくなるわけではないので、確かめる手順は省かないでください。
つまずきやすい所と対処
| つまずき | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| 自信のある言い方を信じる | 間違いでも言い切ることがある | 数字・固有名詞・引用は出典で確かめる |
| 出典がついているので確かめない | 引用元が古い・答えを裏づけていないことがある | リンクを開いて中身と日付を読む |
| 検索を使わずに最近の出来事を聞く | 学習した時点より後のことは反映されない | 検索を指定して聞き直す |
| 存在しない論文や本の名前が出る | 出典が作り話のことがある | 書名や論文名を別に検索して存在を確かめる |
| 「この文章はAIが書いた?」と聞く | 答えは当てにならない | 判定にChatGPTの答えを使わない |
| 指示を書いたので確認を省く | 指示でも間違いはなくならない | 大事な事実は一次情報で確かめる |
よくある質問:ChatGPTの嘘とハルシネーション
有料版なら嘘をつきませんか?
起きます。
OpenAIは、新しいモデルで割合は下がったものの、ハルシネーションはすべての言語モデルに残る課題だと説明しています。
ChatGPTはわざと嘘をついているのですか?
OpenAIの説明では、学習データのパターンから答えを作る仕組みと、推測を有利にする学習・評価のやり方が原因です。
ChatGPTはインターネットを調べて答えていますか?
ヘルプによると、検索のツールは最初からすべてのモデルで有効です。
答えにウェブの出典がついているかで、検索を使ったかを見分けられます。
ChatGPTに文章をAIが書いたか判定させられますか?
できません。
ヘルプに、確実には見分けられず、答えは書き手の証拠にならないと書かれています。
前より間違いが増えたと感じるときは、ChatGPTが劣化したと感じたら確かめることでモデルと思考レベルを先に確かめてください。
まとめ
ChatGPTのもっともらしい間違いはハルシネーションと呼ばれ、OpenAIも起きると認めています。
数字・固有名詞・引用は出典で確かめ、検索を使って出典つきで答えさせ、リンク先を開いて中身を読んでください。
「分からないときは分からないと答えて」と頼むと確かめやすくなりますが、確認の手順は残しておくのが基本です。
出典
- OpenAI ヘルプ「ChatGPT は真実を伝えますか?」
- OpenAI ヘルプ「ChatGPT でウェブを検索する」
- OpenAI「言語モデルでハルシネーションがおきる理由」(2025年9月5日)
- OpenAI ヘルプ「ChatGPT カスタム指示」
2026年11月1日に確認しました。
あわせて読みたい:ChatGPTが指示を忘れるときの対処、ChatGPTの口調・褒めすぎを直す方法。
