Figma Slidesには、PowerPointの.pptxを読み込み、編集した資料をPPTXまたはPDFで書き出す機能があります。ただし、フォント・動画・グラデーションなどがそのまま往復するとは限りません。編集を優先するのか、見た目の共有を優先するのかで出力設定を選びます。
この記事では、公式の読み込み・書き出し手順と、変換後に確認する項目を説明します。仕様は2026年10月3日に公式資料で確認しています。実際のPPTXをFigma SlidesとPowerPointで往復させた検証は含みません。
目的に合わせて形式を選ぶ
| 目的 | 形式・方法 | 確認する点 |
|---|---|---|
| 既存のPowerPointをFigmaで編集 | .pptxをインポート | フォント、動画、表、図、アニメーションを見直す |
| PowerPoint側で再編集 | PPTXの編集可能な構造で出力 | 文字やオブジェクトの変換結果を確認する |
| 図形・画像の見た目を優先 | PPTXで図形・画像をビットマップ化 | 画像化した部分は元の図形として編集できない |
| 閲覧用の配布 | 色・品質を選び、ページごとに表示を確認する | |
| Figma Slidesのバックアップ | .deck | PPTXやPDFとは別の保存形式 |
PPTXの読み込み・デッキ全体の書き出しは、特定の有料プランだけの機能ではありません。ただし閲覧者へのコピー・書き出しが所有者によって制限されている場合があります。デザインモードで個別アセットを書き出す条件とは分けて確認します。
出典:PPTXの読み込み、Slidesの書き出し。
PowerPointを読み込む手順
- FigmaのファイルブラウザーでImportを開きます。
- Import from computerを選び、.pptxファイルを指定します。
- 読み込みが終わったらDoneを押し、作成されたSlidesファイルを開きます。
- 各スライドの文字・図・ノートを元の資料と比較します。
ファイルブラウザーへ.pptxをドラッグ&ドロップする方法もあります。自分のDraftsへの読み込みと、チームへの読み込みを区別し、チームの場合は編集権限を確認します。.pptやPDFを同じ方法で直接読み込めると考えず、公式が案内する.pptxを使います。
読み込み後に確認する項目
| 項目 | 公式に案内されている扱い・確認方法 |
|---|---|
| テキスト | 初期フォントのInterになるため、日本語を含むフォントと折り返しを調整する |
| 発表者ノート | 読み込み後に編集できる。内容を照合する |
| 動画 | 読み込まれない。必要な動画をSlidesで追加する |
| 表・図・アニメーション | 読み込まれない。再作成、画像化など用途に応じて補う |
図を画像にする場合は、見た目を残せてもデータや各要素の編集機能は残りません。編集担当者と、どこまでを編集可能な状態で渡すか決めておくと確認しやすくなります。
PPTX・PDFへ書き出す手順
- Slidesのデッキを開きます。必要なスライドだけ出力する場合は先に選択します。
- Main menu → File → Export slides toを開きます。
- File typeでPPTXまたはPDFを選びます。
- Contentで全スライドか選択したスライドかを指定します。
- PPTXはStructure、PDFは色のプロファイルと品質を選び、Exportを実行します。
ブラウザー版の保存先はブラウザーのダウンロード設定に従います。デスクトップ版ではファイル名と保存場所を選びます。複数のデッキをまとめて一括書き出しする機能とは別です。
PPTXのStructureを選ぶ
PowerPointで再編集するなら、オブジェクトを編集可能なPPTXの要素へ変換する設定を選びます。見た目を優先するなら、図形と画像をビットマップにする設定を検討します。
どちらを選んでも、変換後の全要素が元のFigmaと一致すると保証されるわけではありません。特に文字の折り返し、重なり、透過、図の輪郭を、受け取る側のPowerPointで開いて確認します。
PPTX書き出しの制限と崩れへの対処
| 項目 | 書き出し時の制限 | 対処 |
|---|---|---|
| フォント | PowerPointで利用できないフォントは既定のフォントに置き換わる | 受け渡し先のフォントを確認し、行数・位置を見直す |
| ライブの操作部品・コードブロック | 静止画像になる | 操作を見せる場合はSlidesの共有・発表を使い分ける |
| グラデーション | 単色になる | 必要な装飾は画像化を検討し、編集性との違いを共有する |
元のデッキを残し、書き出したPPTXを確認用のコピーとして扱います。重要な納品では代表的な1〜2枚を先に変換し、利用するPowerPointの環境で確認してから全体を整えると、修正箇所を見つけやすくなります。これは運用上の提案で、全環境での変換結果を検証したものではありません。
Googleスライド・PDF・.deckの使い分け
公式のインポート手順はPowerPointの.pptxを対象にしています。Googleスライドの資料を利用する場合は、Googleスライド側でPPTXを作成し、そのファイルを読み込む経路を検討します。変換を重ねるため、元の資料とFigma上の結果を照合してください。
PDFは閲覧用の配布に向いています。sRGBまたはDisplay P3と品質を選べますが、編集用PPTXやFigmaの制作データの代わりにはなりません。.deckはFigma Slidesの複製やバックアップ用に保存できる形式で、PowerPoint用の形式とは異なります。
Figma Designの図形素材を扱う場合は、SVGの書き出し設定も参照してください。Figmaの画面遷移を資料で説明する場合は、プロトタイプの作り方で元の動作を整理できます。
